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ヨーロッパ放浪記~旅立ち前~

小さい頃にテレビで見たヨーロッパの街並みがまるで絵本のようだった。

小学生の夢が「パリオペラ座バレエ団のエトワールになる」ことだった。

そこからただ漠然とヨーロッパに憧れをもった。本当に漠然と。


ヨーロッパに行きたい。住みたい。

具体的なことは何も浮かばないのに、ただただヨーロッパに憧れた。

「ヨーロッパに行きたい」が口癖になった。


でも、まだ現実的には程遠かった。

高校生だった私には、何となく夢を語るような感覚だった。

そんなとき、

『明日からでもヨーロッパに行けるよ。』

高3春休みの国際ボランティア。
数か月前にちょうどヨーロッパを旅していた旅人からの一言。

夢から目覚めた瞬間だった。

(あぁ、そうか。たしかに、航空券の5万円さえあれば行けるのか。)


自分で勝手につくっていた壁がストンと簡単に崩れた。

普通に考えれば滅茶苦茶な一言だけれど、あの一言こそ必要だった。
外の世界に簡単に出られることを知らなかったから。


ヨーロッパを旅することなんて、月に行くことと同じ感覚だった。

でも、そうじゃない。

ヨーロッパを旅することなんて、意外と簡単だ。

そう思えてから、旅している人たちに会いに行ったり、旅を広める学生団体TABIPPOに入ったりして、海外が、旅が、すごく身近になった。

コロナ禍でもオンライン上でとにかく色んなものに出会いにいった。
好奇心のままに、自分がやりたいことをひとつずつ叶えていった。


そして、ついにヨーロッパを旅する。



正直不安のほうが大きい。
ほぼ知り合いもいないし、治安悪いし、物価高いし、円安だし。

でも。

行きたいときに行かなくてどうする。
やりたいことをやらなくてどうする。


高校時代は自分がずっと生きている意味が分からなかった。

消えたい。ただ明日も変わらない日を息するだけ。

もう何も失うものなんてない。

そんな日々から、わたしは今4年目の余生を生きている。


だから、

思う存分、生きて楽しむヨーロッパ旅にするんだ。



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バイトで貯めたお小遣いだけを握りしめてヨーロッパを放浪します。
おにぎり1食分だけでも応援して頂けたら幸いです。

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