泣ける10枚〜真の"エモい"名盤10選〜
どうも皆さん、YU-TOです。
今回はジャンル別で数回に渡って投稿している"名盤シリーズ"的な記事をお届けしていこうと思う。
前回は"ブルータルデスメタル"という極端なジャンルの名盤を取り上げてみたが、なかなかの反響があってとても嬉しく思っている。
まだまだここ日本にも、あのような極端なジャンルを愛する人達が一定数いるのだなと元々ブルータルデスメタルをプレイしていた身として嬉しく感じた。
そして、今回はそのブルータルデスメタルとは全く持って真逆なジャンルの音楽の名盤を紹介していこうと思う。
今回紹介するのは"ジャンル"という枠組みではなく、"泣ける"というテーマで選んだ10作だ。もしジャンル的な言い方をするのならば"EMO"という枠に入る音楽が多いと思う。
ただ今回紹介する音源は決して"EMO"という枠に収まらないものもあるし、世間ではそう呼ばれていても作っている本人達は恐らく違うと思って演っているものも多いので、敢えて"泣ける"というジャンル的でない感覚的なテーマにした。
序章 何を持って"泣ける"とするのか?
音楽においての"泣ける"の捉え方は本当に様々である。
メタルでも、メロスピやメロデスといったスタイルにおいて"泣ける"という表現を使う事は多々あるし、MetallicaやPANTERAなどのバラード曲でも"泣ける曲"はある。
もちろん、好きな曲はあれど自分自身はあまりメタルにおいての"泣ける曲"やバラード曲というものに実は馴染みがない。
自分がメタルに求めるものは徹底したアグレッションと力強さであり、そのような"泣ける"という事であれば、そちらの方に傾倒したアーティストの音楽を聴きたいと思ってしまうからだ。
だから今回は敢えてメタルなどにおける"泣ける"作品は意図的に除外させてもらった。
なので今回紹介する10枚でメタルに属する音楽は一枚もない。
しかし自分にとっては無くてはならない、少なからず自分の音楽人生に何らかの影響を及ぼした(及ぼしている)10枚である事は間違いない。
"泣ける"という言葉を使ってはいるが、別に今回紹介する音源を聴きながら涙を流して泣いた事など一度もない。しかし、聴くと色々な思い出と共に、自分の中で"泣ける"情景が浮かび上がるとても思い入れがある10枚だ。
"泣ける"というのは別に悲哀と慟哭に溢れたネガティブなものだけでは無い。
<嬉しくて泣く>、<寂しくて泣く>、など色々な"泣ける"が世の中にあるように、音楽というものにも様々な"泣ける"がある。
そのような感情をまとめた言葉が、いわゆる"エモい"という事なんではないかと思っている。
もしかしたら、これを読んでくれている皆さんには全く理解できない"泣ける"もあるかもしれないが、まあ"YU-TOの泣けるってのはこういう事か"と何となくわかって頂ければ幸いである。
まあ、そんな事、端から興味はないと思うが(笑)
どの音源もほとんどがストリーミング配信をしてるものなので、もしこれを読んで紹介している音源で気になるものがあったら是非ともチェックしてもらいたい。
あなたの"泣ける"という感情の幅がまた更に広がっていくかもしれない。
1泣目 American football 「American football」
このアルバムを知ってる人ならば、"泣ける名盤"の一発目にこれを持って来たら「あーはいはい、そういう事ね」とご納得頂けるだろう。
恐らく、EMOというジャンルを少しでも通ったのならばこのAmerican footballを避けるのは不可能。
このアルバムは何と言っても一曲目の"Never meant"である。
ギターのアルペジオ、ボーカルのメロディ、6拍子の細かいながらもゆったりした不思議なドラムのグルーヴ、、どれをとっても完璧な名曲中の名曲である。
優しく語りかけるように歌うメロディの歌詞はどこにでもあるような失恋ソング。
これを作った時、彼らはまだ大学生だった。
就職を機にバンドは一度解散。ライブもロクにやっておらず、このアルバムも解散を見据えて作ったものだという。
しかし、15年の時を経てバンドは復活。復活ツアーは何と全公演ソールドアウト。そう、この奇跡の名曲、"Never meant"と、このアルバムは彼らが活動せずとも時代を超え、多くの人に聴き継がれていたのである。
↑の映像はそのツアーでの様子を収めたもの。
フルコーラスシンガロングするオーディエンス達の様子を見れば、どれだけAmerican footballというバンドが時代を超えて愛されて来たかがわかるだろう。
ここ日本でもFuji rock festival2019のWhite stageセカンドヘッドライナーに抜擢されるなど、かなりの人気があるバンドである
これはまさに音楽の起こした奇跡であり、音楽には常識を超えた力があるという事を示したトピックであるように思う。
冴えない大学生達が作った等身大の失恋ソングが解散後も時代を超え、世界中の人達から愛されるなどまるで映画のようなストーリーである。
そんな事を思いながら"Never meant"を聴くと、自分は最高に泣ける。
必聴です。
2泣目 MINERAL 「The power of failing」
1年前くらいにSNS上で、とある書き込みを見つけた。
"今世間で使われているエモいという言葉は間違っている!本当ならこれらのようなバンド達のサウンドを指す言葉なのだ!"
というような発言と共に色々なバンド名が並べられていたのだが、このMINERALの名前が挙げられておらず、"MINERALを入れないでEMOを語るな!"という人達の声があるのを多数見かけた。
"まあそんな下らない事で怒りなさんな"と思ったが、あながち自分も同じような気持ちが無くはなかった。
それだけ、EMOというジャンルを語る上でMINERALというバンドは最重要な存在なんだなと改めて感じた出来事であった。
その中でも特にこの1stの"The power of failing"は最強のEMOアルバムとしてよく名が挙げられる作品である。
決して音質も良くはなく、演奏が荒っぽいところもあるが、伝わってくるエモーションの量は尋常ではない。
特にボーカル、Chris Simpsonのもう正に泣いているかのような歌い方は唯一無二な声質で、MINERALを"最強のEMOバンド"と言わしめているのは恐らく彼の歌声によるところが殆どなのではと思う。
優しく語りかけるような歌い方からスクリームと呼んでも過言ではないくらいの高音ヴォイスまで、非常にレンジが広い表現力のある歌唱が特徴で、"EMOを歌う為の声"と呼ぶに相応しい。
彼らの代表曲、"Gloria"や、9曲目の "Take the Picture Now"で聴かせる激唱は一聴の価値あり。
全ての音楽好きに聴いて欲しい一枚。
3泣目 The apple seed cast 「Mare Vitals」
5年程前、所属していたバンドを辞め、これからの人生をどう生きて良いのかわからなくなった時期がある。
そんな時期に、フラっと一人でスマホも持たずに1人で沖縄に行った。
今考えれば"何をやってるんだ"という感じだが、あの時の自分はそんな事も考えられないくらいの精神状態だった。とにかく全てを投げ出してしまうくらいに何もかもが嫌になっていた。
その1人で行った沖縄でよく聴いていたのがこのThe apple seed castのMare Vitalsだった。
何故このアルバムなのかと聞かれても"ただ何と無く"としか言いようがない。
英語がそこまでわからない自分には歌詞も理解出来ないし、本当にその沖縄に行く少し前に中古で買ったから何と無く聴いていただけだった。
しかし、何故か知らないけどもその時の自分の心情と、このアルバムの醸し出す"暗いようで明るい" "優しいようで激しい"という様などっちとも取れないユラユラしたフィーリングが妙にその時の自分の気持ちと共鳴していたのを今でも覚えている。
その時、他のアーティストの曲も聴いてはいたが、自分の心に深く根付いて聴き返す度にあの時見た景色を鮮明に思い出すのはこのアルバムくらいだ。
だから正直このアルバムは、あまり音楽的にオススメかと言われたらそうでもない。もちろん素晴らしいアルバムではあるが。
しかし、今もしあなたが5年前の自分の様に、何かに悩んでいたりするのであればこのアルバムはあなたの心情に共鳴し、心に残る名盤になるかもしれない。
そんな自分にとって不思議な魅力のあるアルバムである。
4泣目 Bring me the horizon 「amo」
"何でこれがここで出てくるんだ?"と思いの方もいるだろう。
しかし、このアルバムは非常に"エモーショナル"な作品だ。
もはやBring me the horizonは、デビュー当時の"デスコアバンド"という括りから常軌を逸するくらいの飛躍を見せ、もはや世界を代表するロックバンドになりつつある事は誰もが認める事実だろう。
このアルバムは彼らのポップセンスと前衛的でぶっ飛んだセンスが完璧なまでに融合した歴史的名盤だと思っている。
そして、このアルバムの作品と歌詞のテーマは"愛"だ。
ボーカルのOliver Sykesの離婚と再婚というパーソナルな実体験を基にした色々な形の"愛"が歌詞に垣間見え、それが曲と相まってエモーショナルに胸を締め付けられる作品である。
自分の不甲斐なさや、破局した相手の馬鹿さ加減に呆れている様子を表現した歌詞、新しい恋人(伴侶)への思いをつづった歌詞などはOliverの心情がダイレクトに伝わってくる非常に"リアル"な歌詞だと思う。
これは俗にいう"エモい"という表現がしっくりくるもので、この作品が多くの人の心を捉えたのもこのような世界観があったからなのでは?とも思う。
このアルバムのリード曲の一つ、"Medicine"の
while you dragged me through the mud.I don’t know why I tried to save you 'cause.
は自分の過去とシンクロし過ぎて、少し寒気がする(苦笑)
そのくらい、この「amo」にはリアルなエモーションが溢れている。
5泣目 The Summer Obsession 「This Is Where You Belong 」
アメリカはフロリダ出身のメロディックパンクバンドの1stアルバム。
パンクといってもそこまでテンポが速い曲はなく、ゆったりとした曲調のものが多い。
大半の楽曲に鍵盤を使ったアレンジが施されており、アグレッシブさよりも洗練されたポップ感が目立ち、正にバンド名のような、これからの季節に聴きたくなる爽やかな曲調が自分は堪らなく好きだ。
メロディの哀愁感も抜群で、パンク特有の無邪気さを残しつつも、どこか儚さを感じさせる歌のメロディは中々お耳にかかれない絶妙なバランス感覚である。
夏の夕暮れの海で楽しい時間を過ごした後、特に何かがあったわけではないけれど急に切なさが心に現れる時がある。
"この時間がいつまでも続いたらな"という思いと、そうはいかない現実を心のどこかでわかっている気持ち、それでも今を精一杯楽しみたい気持ち、それらが入り混じったような心情の時に聴きたい曲が、このアルバムに収録されている" Do you remember"だ。
メタルとは真逆な音楽だが、たまにはこういう甘酸っぱい曲に身を預けたくなるものなのですよ(笑)
今年も海でこの曲と、このアルバムが聴けることを祈っている。
6泣目 Last winter 「Transmission: skyline」
"ビックインジャパン"という言葉が音楽界であるのをご存知の方も多いだろう。
要するに海外のバンドで本国での人気はそこまで無いが、何故か日本では非常に人気が出ているバンドの事をそう呼ぶ。
その"ビックインジャパン"の代表格といえばMr BIGだが、このLast winterも個人的ビックインジャパンバンドの代表である。
本国アメリカではどちらかというとローカルなバンドであったという印象だが、日本ではかなりの枚数のCDが当時は売れていたらしいし、来日公演も1000人以上の規模の会場で開催されていた。
それだけこのLast winterには日本人の琴線に触れる曲調とメロディがあったという事だ。
この疾走感がありつつも透明感があり、色気のあるハイトーンで切ないメロディを歌い上げる曲調は確かに日本人好みと言えるかもしれない。
現に自分が最初にこのCDを店で何となく視聴した時は衝撃を受けた。
曲調はスクリーモに近いものだが、こんなにも綺麗な歌声とメロディラインがある曲は当時まだ耳にしたことがなかった。それは今でも同じだ。
現に当時、色々な友達にこのアルバムを聴かせたらほぼ全員が気に入ってこのCDを購入したくらいだから、確実に日本人に刺さる"何か"があるということなのだろう。
個人的なお気に入り曲は、美麗かつ切ないメロディが涙を誘う"Standing here"。
この曲を視聴機で聴いた時、時が止まったかのように感じるほどの衝撃を受け、速攻でレジに走った事を今でも覚えている。
また、本編ラストに収録されたギターと歌のみで聴かせる"Don`t forget to write"も最高に泣ける。
2曲とも次のアルバムに再録が収録されているが、自分はこのアルバムのバージョンの方が好きだ。
全日本人必聴の隠れた国民的作品であるかもしれない。
7泣目 Jimmy eat world 「Invented」
"エモい"という言葉を使うならばこのバンドの名前を挙げなければなと思う。
でも正直、Jimmy eat worldの名盤としてこの"Invented"を紹介する奴など俺くらいなもんだろうとも思ってしまう。
"The middle"や"Sweetness"ような彼らの代表曲にあるようなJimmy eat world特有の弾けるポップ感は影を潜め、かなり落ち着いた雰囲気の曲が多いのがこのアルバムの特徴である。
しかしこれが抜群に良い。
どこか虚しさを感じさせる歌詞の曲が大半で、ある1人の女性の物語を感じさせるブックレットの写真も興味をそそられる。
またこの写真の女性の表情が何とも言えない感情を表しているようで非常に味わい深い。もしかしたらこの作品はこの写真とセットで聴くのが一番良さが伝わるかもしれない。
何となくだが、ページごとに掲載された歌詞の意味を表している写真なようにも見え、恐らく違うとは思うのだがコンセプトアルバムのようにも感じる。
笑顔を浮かべつつもどこか含みがあるように見える表情、思いつめた様子で俯く表情、セクシーな姿で誘うような表情、そんな色々な顔を見せるこの女性は一体何を思い、何を自分達に訴えかけているのか、、、。
そんな事を考えながらブックレットを見ながら曲を聴いていると、少しこの女性に思いを寄せてしまいそうになっている自分がいる。
そんな曲だけでなく、ブックレットからも"エモーショナル"を感じられる大好きな作品。
8泣目 MAINSTAY 「Become Who You Are」
サウンド的にはエモロックな雰囲気だが、歌詞がクリスチャンな内容の為、"クリスチャンロック"や所によっては"ゴスペル"と呼ばれる音楽スタイルのバンドの2ndアルバム。
まず言えることは、エモとかロックとかを超越し、"歌モノ"としてレベルがめちゃくちゃ高い。
とにかくメロディが良すぎる。ありがちな事を言わせてもらうと、何でもっと売れなかったのかが解らない。
捨て曲一切なし、全曲必聴の大名盤で、曲のバリエーションもロックな曲調からアコースティックな曲調まで幅広いので、全13曲と多めの曲数ながらも最後まで飽きずに聴ける。
歌詞的にキリスト教の方でないと共感出来ないかと思いきやそんな事もなく、キリスト=大切な人、と置き換えるとほぼ全曲ラブソングと捉える事も出来る。
全13曲、最高に泣けるグッドメロディのオンパレード。
泣きメロ、美メロ好きは必ず聴きましょう。このアルバムについては好き過ぎて、もうそれしか言えません(笑)
9泣目 乃木坂46 帰り道は遠回りしたくなる
"ふざけてるのか?"とお思いのあなた、すいません、大真面目です。
日本を代表するアイドルグループ、乃木坂46のシングル曲である。
"乃木坂は曲が良い"とのウワサは聞いてはいたが、"商業量産のアイドルソングなど誰が聴くかよボケ"という偏見と固定観念の塊に満ちた自分は(笑)今まで全く聴く耳を持たなかった。
だが最近、何となくこの曲のMusic Videoを観たのだが、"あっ、すいませんでした、これ最高です"と速攻でそんな偏見と固定観念は打ち砕かれてしまった。
とにかく曲のテンポ感とメロディと歌詞が凄く考えられたもので、エンターテインメントとしてかなり高レベルだと思う。
アイドルソングの歌詞や世界観というのは、どうしても男の女性に対する偏った理想や、男のコンプレックスを刺激するような歌詞などが大半であるように思う。
正直、曲以前にそういった部分がどうにも鼻についてしまい、今までまともにアイドルソングを聴く気になれなかったのだ。
しかしこの曲に関してはテーマが、"元いた場所からの離脱と新しい事への挑戦"という等身大なテーマで、細かい言葉の表現や、感情の描写なども解りやすいながらも胸を打つものがある。
メロディもアレンジもかなり練られており、切ないながらも力強いメロディは歌詞とリンクして抜群の浸透力で胸に響いてくる。
この曲は人気メンバーだった西野七瀬さんの卒業ソングという形でリリースされ、MVもそれに沿ったテーマのドラマ仕立てになっており、結構"ウルっとくる"内容になっている。
"いやー、これは応援したくなるわなー"と言わざるを得ない作品で、久々に日本の良いエンターテインメントを観れたなという感じだ。
しかし、乃木坂46は女性として魅力的に感じるメンバーは何人かいるが、、いやむしろ全員魅力的だと思うのだが(笑)"アーティスト"という枠では少し自分には綺麗で眩しすぎてどっぷりはハマれないなー、、というのが正直なところ(苦笑)
現代的な言葉で言うと"尊すぎる"といったところか(笑)
しかし曲自体も、歌詞のテーマや言葉選びもとても好きで、最近よく聴いてる曲である。
こういう"エモーショナル"もあるんだなーと思わされた1曲だった。
10泣目 Dashboard confessional 「Dusk and Summer」
よくある質問で、" 無人島にも持っていきたいアルバムは?"的なものがあるが、自分が恐らくその中の1枚と答えるであろう作品。
"大好き"という言葉では足りないくらい本当に、本当に自分にとって大切な1枚である。
音源を再生し、1曲目"Don`t wait"のイントロが始まった瞬間、そこの景色はジャケットでChris Carrabba佇む夕暮れの浜辺に一変する。
全曲ミドルテンポなゆったりとした曲調だが、シンセを用いた壮大なアレンジの曲や、アコギ1本と歌のみで聴かせる曲など、多彩で極上なエモーションが10曲に渡って体験できる。
当たり前だが捨て曲など無い。
それにしても、、、何故こんなにもChris Carrabbaの歌声というのは魅力的なのだろうか?
ハイトーンで艶のある声だが、力強くソウルフル。パンクやハードコアを通過した荒々しさも加味された本当に完璧なまでの"エモーショナルな歌声"。
もはや人間国宝級である。
自分は、このアルバムを夏にしか聴かないと決めている。
自分が四季の中でダントツで一番好きな夏という季節。
気温が上がってくると、まるでタンクトップや半ズボンをタンスから引っ張り出してくるように、このアルバムを音楽プレイヤーからチョイスするようになる。
"ああ、そろそろ「Dusk and Summer」を聴いていい季節だな"とごく自然と毎年この時期に思うようになっているのだ。
そのくらい、この作品は自分の人生において切っても切り離せない関係になっている。
"花火が見れない夏なんてありえない"、"海にいけない夏なんてありえない"、、、そんな風に夏が好きな人達が思うように、この"Dusk and Summer"が無い夏は自分の人生にとってありえない。
そのくらい自分はこの作品に魅了されている。
そしてそれは自分が生きている限り、夏という季節が巡ってくる限り続いて行くのだろうと思う。
今年の夏はどのような体験がこの「Dusk and Summer」と共に出来るだろうか?
もし何も出来なかったとしても、とても楽しみだ。
この「Dusk and Summer」が聴ける夏が一年ぶりにやってくる。自分はそれだけで良い。
あとがき
今回は"泣ける作品"というテーマで色々な作品を紹介してみたが、やはりメタルの作品と同じくらい今回紹介した作品は自分にとって大切な意味を持つ音源であるように思う。
自分はメタルという音楽をプレイしている分、普段聴くような曲は今回紹介したようなメタルと真逆な音楽(BMTHは少し近いが)である方が良い気分転換というか自分が普段やらないようなアプローチの勉強になって良い。
あとは単純に、今回紹介した作品は自分の思い出とセットになっている作品も多く、いわゆる"思い出補正"的な聴き方をしてしまっているものもあるかもしれない。
メロディが良い曲は人生の様々な出来事と結びつきやすく、結果として自分の中に強く残るものが多いように思う。
しかし、そこに残る為にはどんなに音楽的なクオリティが高い作品でもアーティスト自身が"心を動かせる何か"をそのメロディに乗せないとダメであるように思うし、作品自体に意味が無いと、そう簡単に人の気持ちなど動かせない。
そういう意味では今回紹介した10枚はそれをアーティスト側がリスナーに伝えようとしてるかしていないかは別として"心を動かせる何か"が確実にある、意味のある作品だと思っている。
例えばBring me the horizonの「amo」などは作品の意味(テーマ)をバンド側が明確に色々な媒体を通して伝えていたし、乃木坂46に至っては"中心メンバーの卒業"という明確なビジョンを持って最初から曲と歌詞が作られているように思う。
そのように、音楽そのものだけでなく、その曲が持つ意味やフィーリングが伝わってくる、もしくは意味を考えさせられるような作品が自分は好きだ。
もちろん、全ては理解できないが、"何となくこういう気持ちをつづったのだろうな"ということがメロディと共に伝わってくる楽曲。
それこそが自分にとって"エモい曲"なのである。
そんな曲をこれからも聴きたいし、自分自身も演奏したいと思っている。
2020/6/5 YU-TO SUGANO