HAINT NEW SINGLE 『Sign Of Ruin』公開
どうも皆さん、YU-TOです。
季節は完全に秋から冬に変わり、あと1ヶ月ほどで2021年が終わろうとしている。
もうすぐ"師走"と呼ばれるくらいに慌ただしくなる12月を目前に控えたこのタイミングで、HAINTの新たな楽曲、『Sign Of Ruin』の配信が開始された。
今回の楽曲では、ボーカリストとして窪田 道元氏、ゲストギタリスト(※ギターソロのみでの参加)としてTORU氏をフューチャー。
この2人が普段どんな活動をしているかなど、今こうして自分のnoteを読んでいる人達には説明不要だろう。
そう、今回のフューチャリングアーティストは完全な"身内枠"だ(笑)。
道元氏、TORU氏は普段THOUSAND EYESで自分が共に活動しているメンバーであり、TORU氏が率いているTEARS OF TRAGEDYでも、自分はサポートドラマーとしてレコーディングに参加させてもらった事もある。
だから、もう2人とは"勝手知ったる間柄"というか、2人の実力がどの程度のものなのかは十二分に分かり切っていたので、今回の制作は本当にビックリするくらいスムーズに進ませることが出来た。
この楽曲が出来たのは今年の7月頃。
もうこの時点で最初のシングルである『ROTTEN ANTHEM』と『CLOSURE』は完成している状態だったのだが、2曲ともメタルとは少し違う方向性の楽曲であった為、「次に作る楽曲はド直球のメタルコア曲にしよう!」とKAZ君にリクエストを出し、生み出された楽曲がこの『Sign Of Ruin』だった。
「全然"メタルコア"じゃないではないか!」
最初にKAZ君から送られてきたデモを聴いた時、正直自分はそう思ってしまった(笑)。
メタルコアというよりは、もっとオーセンティックなスタイルのメタルで、3拍子を中心とした曲構成が独特な、ハードコア要素のないメロディックデスメタルに近い、"渋い"サウンド、、、。
それがこの曲のデモを初めて聴いた時の印象だった。
デモが完成した時点では、まだどのボーカリストに歌ってもらうかなどは考えておらず、どうしようかとKAZ君と2人で割と長い間考えていたのが、もう道元氏の名前はこの時点で当然のように出てきていて、、(笑)。
「もう絶対に合うよね」みたいな、そういう"言わなくても分かる"みたいな感覚があったというか、具体的に名前を出した時、「まあ、やっぱりそうだよね〜」みたいな会話をした記憶がある。
道元氏をボーカルに起用することは、コラボレーションの魅力である"予想外さ"みたいな要素は多少薄れるかもしれないが、出来た楽曲が求めている声は完全に道元氏のスクリームであったし、他にも何人か候補はいたのだが、互いの関係性が出来上がっているミュージシャンの方が、制作は絶対スムーズに進む。
そういうのは楽曲のクオリティに必ず影響するから、今回は道元氏にオファーを出そうということになり、電話を掛けさせてもらったのだが、もう彼も当然のようにオファーを快諾してくれて、ありがたい事この上なかった。
実は、HAINTには"参加ボーカリストにちゃんと母国語で歌ってもらう"という暗黙のルールがあるのだが(絶対では無い 笑)、普段は英詞で歌って(叫んで)いる道元氏がこれを承諾してくれるのか少し不安だったのだが、「全然OK!、むしろ楽!」とのことで一安心。
早速、大まかな譜割を送ってボーカルパートを詰めてもらったのだが、正直スムーズ過ぎて特にここで書くようなことが無いくらいで(笑)。
1回だけ道元氏と2人でカラオケに入り、セクション毎にどういう叫び方をするのかを決める作業をしただけで、本番レコーディングに即突入。
聴いてもらえれば分かると思うのだが、そんな少ないリハーサルの数でも全く問題ない素晴らしいテイクを道元氏は残してくれた。
今回の楽曲では、THOUSAND EYESの時よりもピッチが高いスクリームを中心にしていて、普段の彼があまり聴かせないようなボーカルワークも幾つか盛り込むことが出来たと思う。
それが顕著に出ているのがギターソロ前のセクションで、「ここはリズムを全く無視して、叫び散らかして欲しい」というリクエストを出して、狂ったようにただただ叫びまくるハードコア的アプローチのボーカルを入れてもらった。
道元氏いわく、ここは"ジャパコア"であるらしいのだが(笑)、なかなか言い得て妙で、このセクションには"メタル"というよりはもっと泥臭くて厳つい、叙情ハードコア的な匂いがプンプンと漂っている。
意識した訳ではないが、日本語詞ということもあってか、『影と光』時代のEDGE OF SPIRITを彷彿とさせるような"激情感"があって、この切羽詰まった重苦しさは非常に好み。
聴く度にゾワゾワするような、曲の要となるセクションになったのではないかと感じていて、個人的にかなり気に入っているボーカルワークの一つだ。
そんな狂気溢れた道元氏の叫びの後に飛び込んでくるのは、TORU氏が奏でる超絶ギターソロ。
デモの段階からこのセクションはギターソロが入ることが想定されていて、ボーカリストと同時進行でここを誰に弾いてもらうかということも考えていたのだが、このギターソロパートはなかなか厄介で、、。
出だしはブラストビートでそこから3拍子の2ビートに切り替わるという、少しトリッキーなリズム展開を聴かせるこのセクションに、しっかりとしたギターソロを入れられるプレイヤーとなると、かなりの実力者である必要がある。
メロディアスに聴かせたくもあり、超絶技巧な速弾きを入れたくなるテンポ感でもありと、なかなかに欲張りな願望が出てくるパートであったのだが、もうそんな願望を叶えてくれるプレイヤーは、TORU氏しかいないだろうと(笑)。
そんなこんなで彼にも参加のオファーをして、MV出演も含めて快諾して頂いたのだが、もう完全お任せレコーディングで、HAINT側一切口出し無用の1発OK。
オファーを出した時点で、「多分、何も言うことはないソロをぶち込んできてくれるだろうな」という信頼はあったのだが、期待を遥かに上回る超絶っぷりにHAINT2人は唖然(笑)。
ただ速いだけではなく、しっかりと耳に残るようなフレージングを入れてくるのもTORU氏ならでは。楽曲に彩りと強力なパンチの両方を与えてくれた。
本当に、今回の『Sign Of Ruin』は滞ったことが1つも無い、スムーズ過ぎるくらいにスムーズに完成することが出来た楽曲で、これはもう偏にゲストミュージシャン2人の経験値と実力のお陰だ。
一生懸命に練り上げて、苦節を繰り返しながら出来た楽曲というのもまた素晴らしいが、今回みたいな"気がついたら出来てた"みたいな楽曲って、意外なほどに"潜在力"が出るというか、人が持ってる本当の力のみが結集して出来ているのだと思う。
ドラムに関しても、最低限の部分だけを決めて、あとは自分の思うままに叩いたアドリブ的なフレーズが多いし、ギターリフもそこまで複雑なことをやっている訳ではない。
しかし、だからこそ出せるノリみたいなものもあると自分は思っていて、ミュージシャンって難しいことを一生懸命に演っている時よりも、サラッと苦なく出来ることを演っている時にこそ、その人の本質が出たりもする。
だから今回の『Sign Of Ruin』は、自分の本質的なルーツがかなり色濃く出せた楽曲なんじゃないかと思う。
苦労して作った訳ではなけど、"本気"では作った。
頑張ったわけじゃないけれど、全員"実力"は出せた。
『Sign Of Ruin』はそういう楽曲で、もしかしたら、自分のメタル人生の中で最も自分らしさが全面に出ているドラミングなのかもしれない。
そんな『Sign Of Ruin』、曲もMVも沢山聴いて観て頂けたら嬉しいです!。
HAINT、次回のリリースは12月の予定!。
次回はどうやらシングルではない作品が出る模様、、、詳細はまた後日!。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?