癒熱探訪 パークプラザ大宮
東京以上に活気のある街。
それが自分の中での大宮のイメージだ。
居酒屋も服屋もデパートも、バーもキャバクラも風俗も、"無い店は無い"かの如く様々な店が密集してひしめき合っている。
「埼玉っていうのはね、日高屋の前にわざわざ餃子の王将建てたりとかして、店同士が潰し合う文化なんだよ(笑)」
こんな事を昨日会った友人が言っていたが、それも納得の密集具合だ、
でも、この雰囲気は嫌いじゃない。
欲望が渦巻き、人々が一斉に集まる街というのは即ち経済の中心であるという証拠でもある。
ひっそりとした田舎も好きだが、こういう活気のある街並みの駅に降り立つと、自然と胸がワクワクする。
昔友人が住んでいたという事もあり、今まで何度も大宮駅には足を運んでいるが、仮に用事が西口方面であっても、自分は絶対に1度は東口の方に降り立つ。
そうでないと"大宮に行った"という感じがせず、どうにも気持ちが落ち着かないというのもあるのだが、もうここ数年は"パークプラザ大宮"に寄るためという理由からだ。
パークプラザ大宮は、東口を出て少し右に行った商店街の奥にある。
"商店街"と言っても普通のお店は入り口付近だけで、後はキャバクラやガールズバーなど女の子が相手をしてくれる店が殆どで、辿り着くまでにかなりの数のキャッチを振り切らなくてはならない。
「お兄さん、キャバクラは?」
「今日はどんなお遊びで?」
という声も聞こえなくなり、そろそろ「人通りが寂しくなって来たな」と感じた辺りで不意にパークプラザは現れる。
また入り口のこの看板が「時間が昭和で止まっているのか?」と感じさせてくれて、良い味を出している。
去年、パークプラザは改装工事に入り、しばらくの間休業していたみたいなのだが年末には営業を再開した。
"休業"と聞いた時は「まさか閉店!?」と焦ったが、どうやら普通の改装休業であったようで一安心だ。
改装後は、この施設の持ち味である"昭和感"が無くなっているのではないかと心配だったが、入り口付近はそっくりそのまま以前と同じで、「ブレないなぁ〜」と少し感動。
でも、肝心の施設内はどうなってるのだろうか?
ワクワクと少しの不安を抱きながら、エレベーターで4階のフロントに向かう。
おおっ!!、、、
見事にそのままだ!(笑)。
脱衣所の床と壁が綺麗になった気がするが、それ以外は見た感じ以前と変わらない。
良かった。やはりパークプラザはこうでないといけない。
靴をしまって受付へ。本日は2時間1000円コースを選択。
この"2時間1000円"って、サウナを楽しむ上でベストな時間と値段だと感じるのだけど、都心だと意外に少ない。
いや"少ない"というか"無い"。
もっとこの時間と値段設定の店が増えてくれれば、焦る事も持て余す事もなくサウナを楽しめるのだけどなーと感じながら服を脱ぎ浴室へ。
さて、どんな改装が施されているのか、、、
浴室の扉を開け、まず最初に目に飛び込んで来たのは、左端の椅子が4脚置いてある休憩スペース。しかもその内2脚は最近導入する施設が増えたColemanのインフィニティチェアだ。
これは熱い、、熱過ぎる。
以前の浴室には椅子が1脚しか無く、人が多い時は浴槽の縁に座らざるを得ない場合も多くあったが、これでその問題が解消される。この改装は大正解。
「ドラマ サ道」などの効果で世間がサウナブームになってから、サウナ好きの"ツボ"のようなものが広く世間に知れ渡り、こういう休憩イスの増設であったりだとか、セルフロウリュなども導入する施設が増えて来た。
そういう恩恵を受けれるのならば、ブームになるのも悪くない。
さて、肝心のサウナ室はと右を見ると、、、無い。
サウナ室が、、無い。
その代りに、何と浴室内にジムスペースが出来ている。
簡易的なランニングマシンとサイクリングマシン、後は奥にぶら下がり健康器が置いてある、、、こんなの前代未聞だ(笑)。
ここは以前、低温サウナ室だった場所である。
改装前パークプラザは、この低温サウナ室内にもう1つ扉があり、そこが高温サウナ室に繋がっているという、珍しい設計のサウナ室だった。
「あれを無くしてしまったのか!」とショックを受けたが、右を見ると高温サウナ室はしっかりと残されていたので、とりあえずは安心。
しかし、、何でまた浴室内にジムなんて作ってしまったんだ(笑)。
もうこのズレた感覚というか、ぶっ飛んだ事を平気でやってしまうパークプラザ。より一層好きになってしまった(笑)。
そんな事を思いつつ高温サウナへ。
照明が以前よりも暗くなった気がする。
ここのサウナ室は壁に壁画のデザインが施されていたり、岩塩が敷き詰められていたりと、どこか荘厳な雰囲気があって好きだ。
テレビの音も聞こえないくらいに小さく設定されていて、この雰囲気を壊さないようにしている店側の気遣いを感じる。
しかし、「もう少し湿度があったらな」というのは正直なところ。
最終的にはしっかりと温まる事が出来るから良いのだが、体が水風呂に入るのに適したコンディションになるまでに少々時間が掛かる。
温度感はちょうど良いだけに少し残念。
まあ、その方が長くサウナ室に入れて、この雰囲気を存分に味わえるから良いと言えば良いのだけど。
12分くらいで体が十分に温まり、水風呂へ。
ここの水風呂は広いし、深さもある。
温度計は20度を指していたが、恐らく17度くらいには冷えていると思う。ちょうど良いバランスだ。
広い水風呂というのは場所によって割と温度が違う場合がある。水の吹き出し口辺りに移動してみると、もう1度くらい温度が下がった気がした。
水風呂から上がり、新設された休憩スペースへ。もちろん、Colemanのリクライニングチェアに寝そべらせてもらう。
このイス、もうサウナ休憩の為に開発されたんじゃ無いかと思ってしまうほど角度と背もたれの感触が抜群に良い。
水風呂後に完全に横になってしまうと、「もう2度とこのまま起き上がれないんじゃ無いか?」みたいなグダグダなテンション感になってしまうし、プラスチックのリクライニングチェアだと背中が少し痛くなる。
しかし、このインフィニティチェアは絶妙な角度と柔らかさで体を受け止めてくれるから、まるで宙に浮いているような気分にさせてくれるのだ。
目の前には富士山の壁画。
自分の名前、"YU-TO"は漢字だと"有登"と書く。
"ゆうと"の"と"を登山の登で書くのはかなり珍しく、「ご両親は登山が趣味なの?」なんて事を以前聞かれた事もあったが、全く違う。
登山などした事ないし、富士山の近辺にも行った事は無い。
せっかく名前に"登る"とあるのだから、今度登山でもしてみようかな。
いや、そんな時間があったらサウナ行く。
そんなどうでも良い事を考えつつ、2セット目のサウナへ。
、、、、、、
自分はワークアウトが趣味である事は、前回の激熱探訪でも書かせて頂いた。
サウナの目の前にはぶら下がり健康器。
もう見てしまうと、居ても立っても居られなくなり、懸垂を始めてしまった。
素っ裸での懸垂。とんでもなくシュールな光景である。
そういえば明日は腕の日だったな、、ディップスもやるかと更に追い込む。
素っ裸でのトレーニングは清々しいが、自分はパークプラザに体を鍛えに来たのではない。サウナに入りに来たのだ。
「ほどほどにしなくては、、」と感じつつも割とガッツリ鍛えてしまった、、。まあ、サウナにも入れて体も鍛えられて、ある意味ではお得だ(笑)。
2セット目のサウナ。
鍛えた後だからか、さっきよりも汗の出が良い気がする。
サウナがあるジムは沢山あるが、トレーニング後3秒でサウナに直行出来る所はパークプラザくらいなものだろう(笑)。
また新たなパークプラザの個性が生まれた瞬間である。
2セット目は10分ほどで水風呂へ。
それにしても空いている。1セット目の時は何人か他のお客がいたが、2セット目の浴室は完全貸切状態。
平日とはいえ、時間は18時。仕事上がりの人達で賑わい始めても良い位の時間帯だ。
いち客としては「ラッキー!」という感じだが、パークプラザは現在宿泊を止めている状態なので、少しばかり「経営は大丈夫なのか?」と心配ではある。
こういう良心的な値段設定の古びているけど良質で、突っ込みどころ満載ながらもツボを得ているサウナ施設にこそ、これからも生き残ってもらいたい。
混んでしまうのは嫌だけども、潰れてしまうのはもっと嫌だ。
なんかそういうジレンマみたいなのって、サウナブームみたいなのが巻き起こってから自分の中にずっとある。
気軽な気持ちで通ってた上野の北欧が、押しも押されぬ人気店になってしまったり、うるさい集団がサウナに押し寄せたりという弊害もあるけど、そういう事があるからこそ経済は回る。
「何か、あんま音楽業界と変わらないよな」と思いながら、何やかんや3セット目に突入。
以前は5セットとか平気で入っていたけども、最近は3セット位で終わらせるのが丁度良いなと感じている。
体を洗い、浴室から出る。
そこで、浴室前に狭いながらもパウダールームが新設されている事に気が付いた。
以前は階段で下の階まで行かなくてはならず、めちゃくちゃ不便だなと感じていたからこれは嬉しい変化だ。
昔ながらの昭和感を残しつつも進化して、より良い施設になった新装パークプラザは素晴らしい。
施設の改装って結構がっかりしてしまう事も多いけども、パークプラザの改装は胸踊らされる、嬉しい変化が沢山あった。
今月は、音楽活動の方が少々忙しくなる。相変わらず、良くも悪くも色々な事に手を付けている毎日だ
まだまだ課題は山積みだが、自分の個性として残す部分は残し、変化させるところは変化させ、パークプラザみたいに少しずつ進化していけば良い。
浴室内にジムを作ってしまうなど、何とも間の抜けたところもあるけども、そんなところも好きな良施設。
宿泊が再開したら、今度は泊まりでゆっくり来てみよう。
本日のサウナ飯
"大宮と言ったらこれ!"みたいな店って自分はあまりないのだけど、ジャンクガレッジの存在は以前から気になっていた。
いわゆる"二郎インスパイア"と呼ばれるラーメンのチェーン店なのだけど、東京では見た事がない。
恐らく埼玉県内にしかないのではなかろうか?、、、まあ、その辺の事情はよく知らないけど。
またこの開き直ったような店名が興味をそそる。
二郎系ラーメンは割と好きで、何店舗か本家の二郎にも行った事があるけど、もうどこがインスパイアでどこが本家なのかが分からない状態になってきていると思う。
自宅近くの本家二郎は正直かなり不味く、もはやインスパイア店の方がクオリティが高くなってきているという現状は確実にあるのではないだろうか?。
まあ、家から徒歩5分の場所にも二郎インスパイア店があって、そこはその不味い本家以上に不味いのだけど(苦笑)。
「果たしてここはどうなんだろう?」と思いつつ店に入り、空腹ではあったけども残すのを避けるために並盛りを注文。
そういえば、前回のサウナ飯もラーメンだったな、、まあ良いや(笑)。
トッピングは全増し。初めて行く二郎系の店では全増しを頼まないと、その店のポテンシャルがわからない。だから麺は並盛りにしたというのもある。
おお、、なかなか旨い。
至ってマトモな二郎系ラーメンで、昔の池袋二郎に近い麺とスープの味だ。
サウナで汗を掻いて体を洗い、歯も磨いてスッキリした体の中にこのジャンキーな食べ物を投げ入れる感覚、、、クセになる(笑)。
メニューを見てみると色々な種類のラーメンがあり、それぞれのメニューで違うトッピングが楽しめるみたいだ。
中には"ベビースターラーメン"をトッピング出来るメニューもあり、ラーメンにラーメンをぶち込むというぶっ飛んだ発想は"ジャンク"の名に恥じない不健康っぷりである(笑)。
でも味はマトモだし、値段も手頃で量も自分にとってはちょうど良かったのでまた行きたい。
まあ東京に出来たら恐らく通ってしまうので、自分の健康を守る為、自宅近くには出店しないで頂きたいものだけど(笑)。
さて、食べたら週末のミュージックビデオ撮影の為の衣装調達。
色々忙しくなるこれからに備えてニンニク食べてパワーチャージ!。
頑張ります!。