東京に1年間住んだ感想
地方出身。大学に進学するために上京。
地方と都会どちらが良い、悪いではなく、
自分がどのように変化したかを
そこはかとなく書きつくる。
ファミマに興奮しなくなった。
地元にはファミマがなかった。
家や学校の近くにセブンとローソンはある。
山奥の方に行くとローソンは無くなるけれど
セブンはある。
ファミマだけがない。
これまでは、旅先でファミマを見つけるたびに立ち寄り、お茶や靴下などを買っていた。
今や毎日何回かファミマを素通りしている。
広いスーパーが好きになった。
実家はスーパーに囲まれていた。
どの方角から帰って来ても、スーパーに寄り道することができた。
そして、それらは全て駐車場付き(もちろん立体ではない)で、一階建て。
場所によっては、屋上に駐車場がある。
出入口の近くにはクリーニング屋。
スーパーといえば、だだっ広くて、天井が高い場所。
東京のスーパは狭い!
カートを押してる人とすれ違えない。
野菜、果物コーナーが狭い。
1階に洗剤は売ってない。
1階にも2階にも欲しい商品がある時、
どこで会計するのかわからない。
人影がある夜道に慣れた。
夜道は誰ともすれ違わないもの。
スマホのライトを照らして、
今誘拐されても誰にも気づかれないんだろうななどと考えながら歩く。
機嫌が良ければ大声で歌いながら歩く。
たまに夜練終わりの野球部員や近所のおじいさんが出て来て気まずい。
東京の夜は人が多い。
しかも、道が狭いから近距離ですれ違う。
引っ越してばかりの頃は全員不審者に見えて警戒していた。
そういえば今は何とも思わない。
実家が豪邸に見える。
駐車場(3〜4台+バイク自転車数台)、
庭付き二階建て一軒家。5LDK。
1人1部屋、トイレと洗面台は各階に一個ずつ。
これが自分の家の基準。当たり前。
帰省した時、そこは高級住宅街だった。
周りの家もほぼ2階建てだから、空が広い。
家と家の間が広い。
電車の時間を調べなくなった。
電車だけではなくバスもか。
今までは何時の便に乗るか調べてた。
乗り過ごすと1時間予定がずれるから。
最後のバスは18時だから。
何度乗り遅れて親に送迎してもらっただろう。
全力で走ったのに間に合わなくて、
泣きながら電話した日もあった。
親には怒られるけれど、自分は悪くない。
東京の高校生だったら何も問題ではない。
そう言い聞かせてやり過ごして来た。