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「刺さる特許分析」 第二回勉強会の備忘録


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前回に引き続き「人に刺さる」特許分析を行うために必要なスキルの一つとして取り上げた、「ヒアリング」について勉強会を行った。アジェンダは上の図の通り行った。

前回の勉強のまとめ

前回の勉強会では「刺さる」とは何なのか? を全体を通して議論した。
皆さんの意見をまとめると「刺さる」とは、

「当事者意識」と「顧客ごとに抱く課題への解答」

かなと思う。特に顧客が抱える課題へのアプローチが真に大切なのかと思う。

ヒアリングとは? その重要性は?

なぜヒアリングが大事なのか?
知財部では、発明発掘 • 特許戦略立案時(リエゾン)• 出願前調査・クリアランス時 • 経営戦略立案時(IPランドスケープ)など、
技術者や事業部の方々に対してヒアリングする場が多いと思う。
その中で、
「何のため(目的)に何を解決(課題)する必要があるのか? その解決のために何を行うのか(設計)?」を知る必要があると考える。

ここではヒアリングの重要せについて、皆さんに知財視点で興味深いお話をしていただいた。

・発明発掘などの業務において、知財部は脇役であり、主役を支える仕事であるため、自発的に動くことができないため。
・自分たちが発明者じゃない。いかに効率的に本質的な情報を得られるかが大切なため。(知財部が事業部の動きを知り、守ることを意識する)

また、私自身のヒアリングの失敗談も共有させていただいた。

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ヒアリングを行う上で 気を付けるポイントとは?

様々な研修会社のヒアリングスキル向上の研修メニューを見ると、やはり、
「顧客の課題をいかに抽出できるか」について大事にしている印象を持つ。
さて、ヒアリングで気をつけるポイントは何なのだろうか?

「仮説思考」という本が云うには、ヒアリングの目的とは、

・業界・業務を理解する
・問題を発見・整理する
・仮説を構築・検証する
→どうやったら問題を解決できるのか?仮説を立てる

であり、仮説に基づいた「深く掘り下げた質問ができるかが鍵」である。
私はこれをするために、以下のようなことを行おうと思っている。


仮説構築のためのインタビュー技術

なぜ?なんで?を繰り返す。これを技術者・事業部の方議論しながら行なっていく。ロジックツリーを示しながらだとなお良いと思う。
これに対してご意見を頂いた。


→これだと、潜在課題を汲み取れない。「何を実現したいですか?」等、迂回した聞き方をすることが大事だと思う。
→発明発掘においては、発明者をいじめていると感じさせないヒアリングにするように気をつけている。
→審査官を敵に回す言い回し等、共通敵を作ることで理論的な話に一緒に取り組む

もちろん、いじめるわけではなく、相手との人間関係を構築した上で柔軟に行う必要があると思う。

特許分析を行う上でのヒアリングは?

特許分析を行う上でしっかりとしたヒアリングをすることでどういった恩恵が得られるだろうか?私は、「分析設計が効率よくできる」ところにあると思う。下記のフローは調査分析からの経営戦略提案で一般的な流れだが、顧客が「何をしたいか・知りたいか・どうすれば次のアクションに繋がるか」を深く知ることで分析対象の本質が見えてくるはずと考える。

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本質がわかれば、「何をどの分析手法でどれくらいのレベル感でやれば、仮説を検証可能か」をしっかりと設計できるのである。

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皆さんのヒアリングは?課題は?

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意識していること
自分が持っているコツ


・実績を作ることが大事。こちらの話を聞き入れてくれるスムーズさが違う
・特許を意識していない相手と仕事をすることが多く、できるだけ技術者にわかりやすい言葉を使う。
・自社特許ポートフォリオ拡充を仕事としているが、技術者と様々な観点(市場・技術・法など)からビジネス利益を得る機会はいつなのか?その源泉は何なのか?などを質問することが重要である。
・仮説や論点をメモして画面に可視化しながら議論・ヒアリングをしている。3ー5人で議論することが多く発散しがちなためだ。
・現状を知るためには、一言で聞くのも良いかもしれない。例えば、「コアコンピタンスは何ですか?」など

悩み
・技術者に直接聞きすぎる時の弊害はないのか?
 → 嫌がれられる場合が多い。
 → 人間関係を構築した上で本質情報を得るためにやっていいと思う。


終わりに

様々な職籍を持った人のお話を聞け、とても勉強になった。話が発散したかもしれなかったが、今思い返せばこれでよかったのかもしれない。

以上

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