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恋愛を理屈で考えた結果
この前、普段からお世話になっている社会人の方と恋愛についてお話をしたとき「何で今の彼のことが好きなの?」と聞かれ、「彼が私のことが好きだから私も彼のことが好きです」と中学生みたいな返答をした。
恋愛感情の「好き」とは?
そういえば「好き」って何だ?と今の彼と付き合い始めてから考え続けている。自分でそれなりに考えて出た好きな理由は、
①私に足らないところを持っている(学歴は決して高いとは言えないが独学で数Ⅲを習得したという要領の良さ、性格が仏並に寛大でおおらか など)
②性格がマッチしている(大雑把、旅好き など)
③自分で言うのもあれだが、彼が私のことをめちゃめちゃ好き(本人曰く、人生の6~7割の楽しみは私との月1のデートらしい)
という至って普通の理由しかない。だが、そういう人は男友達にもいるし「じゃあなぜ付き合おうと思ったの?」と言われたら返答できない。
「彼が交際申し込みをしてきたから」や「クリスマスで恋人がほしくなりやすい日だったから」といった理由しか思いつかず、とても自分軸で考えた理由とは言い難い。
恋愛感情で「好き」って何だろうと考えて、一時期友達に聞いたこともあった。そのとき、大体言われるのは『恋愛は直感』ということ。
「何となくいい人そうだから」「何となく気が合いそうだから」
そんな理由で決めるらしい。
恋愛=ポテンシャル採用
その何となくが私にはモヤっとするポイントなので深く考えていきたい。
現在就活中ということもあり、ポテンシャル採用と言う言葉をよく聞く。
ポテンシャル採用とは、ざっくり説明すると、「人を能力ではなく今後の成長や活躍が期待できそうだなと思う人を採用すること」。日本の就活ではこのポテンシャル採用が主流だ。
このポテンシャル採用は恋愛で付き合うという段階でも使われていると思う。
就活に例えると、告白する人が就活生で、その人が好きな人を面接官とする。就活生(告白する人)は、希望する企業の面接官(好きな人)から内定をもらいたい(交際をスタートさせたい)。
したがって、アプローチをしなければならない。そのアプローチにもコツが必要。就活生(告白する人)がただ「私は長期インターンをしてきました。(私は会社の社長をしています)」「私はWebマーケティングができます(私と暮らせばお金に困らず楽して暮らせます)」と面接官(好きな人)に自分の実績や実力だけを伝えても面接官(好きな人)には1mmも響かない。
「だから何?」
と思われて落とされる(好きな人から距離を置かれる)。
しかし、グループ面接で周りをよく見ながら発言できる就活生(ちょっとした気遣いができる人)、面接官の情報を予めチェックしその面接官の心を気持ちよくできるような就活生(好きな人の好きなものはチェックし、そこにデートで連れていく人)は面接官(好きな人)からの評価が高い。
つまり、面接官(好きな人)に、「この人ならこの会社の人とうまくやっていけそう(この人なら私のことを幸せにしてくれそう」と思わせることができれば内定(交際スタート)という形になる。
この就活の例から、恋愛は人の能力で決めるものではなく言い方は悪くなるが、この人は私に利益を与えてくれると感じる人を彼氏/彼女にするのだと私は考える。また、この利益は大きければ大きいほどよい。
直感で何となくこの人いい人そう、気が合いそうだから告白を了承したというのは、このような過程を言語化できていないだけかもしれない。
【補足】「クリスマスだったから」「バレンタインだったから」という理由は就活で言えば、上司からの面接官、いわゆる人事への圧力といった断れる状況を作らせない、一種の外的要因であると考察する。
恋愛に理屈は合わない
きっと、今の彼は色んな人の中で私にとって一番利益を与えてくれると判断したから、お付き合いをしているのだと思う。実際に思い当たる節はいくつかある。理屈で考えるのなら…
しかし、恋愛には一目惚れや胸キュンとすることなど人間の本能に近いものがあり理屈では説明しにくいこともある。また、実体験から恋愛を理屈で考えれば考えるほど恋愛をする価値が見いだせなくなる。極端な話、恋愛を理屈で考える人が増えれば増えるほど、少子高齢化に繋がる恐れもあると私は考える。
「では、恋愛で大切なものは何か?」
私はフィーリングとお互いの価値観の合致だと私は考える。この2つさえ合っていれば大概上手くいくだろう。実際この2つが合っているカップルや夫婦は長続きしているイメージがある。
6割自分の直感で、残り4割は自分の頭を使って自分の価値観とのすり合わせ作業をする。価値観が合わないところはどう改善していくか考えていく。ここで、その手段として"喧嘩"が登場する。改善が見込まれない場合は次の人を探す。
あまり考えすぎず、合わなかったら次のサイクルをどんどん回していく人が早くいい人を見つけて結婚する。恋愛は複雑的思考より単純的思考を多く兼ね備える者が制するのかもしれない。