すべてのGuardian Jarlをやーる人たちに
※1/7 誤字脱字訂正
はじめましてのひとははじめまして、YU-KIです。
前回は、ロゼッタの新しいGuardianヒーローであるFlorianについて好き勝手にだらだら書いたものの、機を逃してホコリを被っていた記事をJarlのために世に解き放ちましたが、今回はそのJarlの記事になります。
前回までに、Florian、Enigma、Nuu、Victor、そしてBravoとGuardianクラスのヒーローの記事ばかりをあげてまいりました。古い記事は情報自体は古いものの、その根底にある要素はさほど大きくは変わってはおりません。しかし、昨今のアグロヒーローはセットアップにより致命な一撃を放つことができるヒーローが増え、いにしえより行われてきた耐えるプレイは困難になっております。もう耐えられないよ
そして、満を持して登場するJarlですが……
こいつホントにGuardianですか?
Oldhimが如何にCoSに支えられていたのかがよくわかります。防御値2のカードが多く、装備の耐久性能も並、攻撃性能もMangleが6コストで10点Dominateになる程度、決して弱くはないけど、Florianの後に握るとGuardianとしての性能が足りていないのではと思わされてしまいます。
いきなり前途多難ですが、一方で、Iceを使えるヒーローが弱いわけがないのも事実です。今まで、CCでIceを使えたヒーローは全員LivingLegendとなっております。Jarlもおそらくそうなるのでしょう!
アイゼンロフトの凶刃となれ
JarlのGuardianとしての方向性
まず、Jarlの能力ですが、Iceカードをプレイすることで相手の装備品スロットの空き枠にFrostbiteトークンをひとつ置くことができます。Frostbiteは相手が行動する際に1コストを追加で要求するため、相手の行動を阻害する強力なトークンです。4枚の手札を全て攻撃に使うアグロヒーローは、1リソースを追加で要求されることで4枚で攻めることが難しくなり、打点を落とします。そこに、Jarlは自身のGuardianとしての防御力を以て相手の攻撃を耐えることで相手をFatigueさせるのがJarlのデザインかと思われます。
また、Jarlの能力でFrostbiteが置けるのは相手の装備品の空き部分であるために、Jarlは相手の装備を破壊する手段を搭載します。Jarlの初出がMangleなのでさもありなんです。
いくつかの装備品に依存するヒーロー、例えばFlorianの腕装備やロングレンジヒーローのTunicなどは失ってしまえば相手の強さは半減するでしょう。そこにJarlは自身のGuardianとしての防御力を以て相手の攻撃を耐えることで相手をFatigueさせることもできるでしょう。
また、Guardianだけでなく、IceとEarthのカードが使えるため、ロゼッタで加わったEarthの強力なAA(攻撃アクション)カードが使え、妨害と攻めを両立できるために、相手の手札やアーセナルを奪いながら相手の行動を阻害できます。そこにJarlは自身のGuardianとしての防御力を以て相手の攻撃を耐えることで相手をFatigueさせ、デッキとライフを刈り取ることができるのです!
そうなのです!Jarlに防御力があれば!Jarlは最強です!
Jarlの防御性能
装備品は、3点分の盾を持ち、頭も脚も2点あり、胴体と腕は3点、だいたい13点ほどの追加ライフを持ち、これはVictor並の装備品の硬さで、十分な硬さがあると言えます。
デッキに入るカードは自身のSpecializationとしての4点のブロックとEarthのDR(防御リアクション)を搭載でき、もちろんGuardianのDRも使うことが可能で、EarthやIceのカードに防御値2があるとはいえ、十分な防御値があります。
能力は防御力を向上させるものではないとはいえ、Frostbiteは相手の攻撃を阻害するので、Victorほどとは言えませんが、防御性能は十分あるといえます。
では、なぜ、ライフが足りないのでしょうか???
Jarlは浦島太郎
Jarlは古い時代、Rathの地が侵略者により攻撃を受けていたときに、人類最後の砦のひとつであるアイゼンロフトの戦闘部隊としてその武器を振るっていました。しかし、戦いに敗れ、アリアの地に氷漬けにされてしまったのです。それから時が流れ、Jarlは現代に復活しました。
つまり、Jarlの性能はまだFAB1.0時代のものなのです。
現代FABのコンボ持ちアグロの猛攻を凌げるほどの硬さはないのです。これが2年前ならLLに入れたでしょう。しかし、現代のFABはそれほど甘くないのです。
これは言い換えれば、MST三人衆(とViserai)がLLに入った後に脅威の存在になるだろうという意味でもあります。
今を生きるために、新たな選択肢
しかしながら、Jarlは闘争を求めるフロストランドの憤怒であり、汎用性に優れるGuardianです。ここからが本題となりますが、JarlはIceタレントを持っており、優れた装備であるStalagmiteを持っています。また、能力は相手の装備品の空き枠にFrostbiteを作るもので、相手の装備を破壊するすべを持ちます。Earthのタレントによりロゼッタの強いAAとDecomposeを使うこともできます。多岐にわたる選択肢を持ちますが、デッキ枚数の制限が立ちはだかるでしょう。では、Jarlの可能性はどのような感じでしょうか
Iceのみ防御的ミッドレンジ
IceEarthハイブリッド防御的ミッドレンジ
Iceのみ攻撃的ミッドレンジ
IceEarthハイブリッド攻撃的ミッドレンジ
IceEarthハイブリッドライフゲイン耐久(CYB)
IceEarthハイブリッドアグロ
まず、6種類のJarlがいますが全て別のデッキです。Jarlのひとつめの強さは型がわからないということにあります。JarlはEarthタレントがあり、ライフを得る手段も多いため、十分にCountYourBlessing(CYB)は選択肢にありますが、おそらく、Jarl相手にPoisonInWellを使われることはないでしょう。Jarlは攻撃的に振る舞う場合は高打点のAAやPummel(パモ)を使い、相手のライフを減らすことができます。これはFatigueや耐久戦を想定した相手の頭をかち割るには十分な威力があります。そして、当然ながら防御的に振る舞った場合、ワンショットを計画しない凡庸なアグロはその防御を乗り越えることができません(この記事ではワンショットの定義は1ターンで30点前後の打点を出すこととします)
また、この6種類はさらにそれぞれ2つに分けられます。装備品を破壊することを優先しているJarlと、装備品の破壊に消極的なJarlです。前者は自身の能力を最大限に活かすためにリソースを割いて装備品を狙います。一方で後者はあくまでIceEarthのタレントの強さにリソースを傾けます。前者相手に装備品を温存しても防御に使えず割れるだけですが、後者相手に装備品をブロックで使い捨てると相手は後悔することになります。
Jarlの強みは、いにしえのBravoの強みと同じで、無限の型を持ち、相手のプレイ精度を落とすことにあります。何度か言いましたが、このゲームは相手の脳にダイレクトアタックすることは有効な戦略です!
防御的ミッドレンジとしてのJarl
もともとJarlはGuardianとしては、Nuuに対して有利ではないもののそれなりに立ち向かえる強さがあります。Victorは熟練のNuuには99%勝てないのに対してJarlは66%負ける程度で済みます。Jarl側の練度が上がれば、この数字は限りなく50に近づく可能性があります。一方でEnigma相手の勝率は悲惨なものです。アグロには強いですが、Runeblade系のアグロ相手には負け筋がそれなりにあるため、贔屓目に見ても66%は負けるでしょう。
あまり芳しくない状況ですが、Jarlは不利ではあるが、多くの対面でゲームをする価値があります。そして、サイドカードでそれぞれの対面を補強できるので、メタゲームに合わせたカード選択により上位を目指すことは可能です。
では、私が最初に回していた防御的なデッキリストです。
だいたい発売前2週間から発売後1週間ぐらいまでのリストです。
原則Fatigueを狙うために、デッキ枚数は厚めのほうが良いです。また、このリストは装備品を割りますが、序盤はFrostbiteが投げにくいので焦る必要はありません。ロングゲームを想定しているので、長期にアドバンテージを稼ぐ装備を中盤までに割ることを考えています。TunicやArknightGrasp、Nuu頭辺りが破壊する優先候補ですね。
メインカード雑感
後述しますが、防御的ミッドレンジとしてのJarlは早々に行き詰まっているので新規カードの一部と防御的ミッドレンジ専用の重要カードのみの雑感をさらっと流します。
Jarlの象徴的カードであるMangleを強化します。しかしながら、2リソースで+2は及第点で、2リソースでDominateはBravo相当で落第です。ただし、IceEarthの両タレント持ちを利用した場合に+2とDominateを得られるためにギリギリ合格になります。その場合のMangleは10点Dominateのため、相手のライフを詰めるのに優秀なパーツとなりえます。相手にMangleを警戒させる意味でも、腕装備はこれ以外はありえません。Mangleがデッキに入っていなかったとしても……
CoronetPeakは今はなきIyslanderが装備していた頭装備です。Jarlも防御的に戦う場合に採用されるでしょう。アグロに対してカードを1枚奪うのは良い仕事であるからです。しかし、GoAgainもなく、ただ起動してターンを終えるため、アグロ相手から圧されている盤面で土俵際で耐える際に使うような後ろ向きな能力ではありますが、切り返しに使える能力でもあるので見た目よりははるかに優秀です。また、ロングゲームでは、腕と合わせてスタッキングの助けとなります。
アグロ殺すマン盾です。相手のターンの途中にFrostbiteを差し込めるため、相手のハンド読みの精度が高いプレイヤーが使うStalagmiteは非常に強力です。今後、DraconicNinjaが控えている状況で、コレが使えるというのは非常に頼りになることでしょう。これがJarlの本体その1です。
最重要パーツがOakenOldです。Jarlの本体と言っても良くJarlの本体その2です。これを安定させるためのハイブリッドでもあります。Fuseを達成すれば9点Dominateで相手の手札が2枚なくなるスーパーカードでBravoのCripplingCrashの立ち位置でもあります。1枚でマウントを取り返せる強カードであり、2周目にこれを連続で撃ち込むことが最終目標みたいなところがあります。IceEarthの両タレント持ちがあれば、それとこれと青ピッチ1枚の3枚で良いのも優しいところです。仮にIceとEarthが別であった場合にカード4枚が必要になりますが、これはBravoがCripplingCrashにDominateをつけるのと同じ枚数なので十分に及第点があります。そのため、Jarlのスタッキングでは色だけでなくタレントが重要になります。シャッフル手段が多いですが、最終盤はOakenOldのためにスタッキングをきっちりやることが必要です。
相手の装備品にマイナスカウンターを載せ、次のターンの攻撃にDominateをつけます。運良くMangleで攻撃できると美味しいですね。このカード自体はOakenOldのFuseに必要になるので最低1枚、できれば2枚はデッキに残しておくのが良いです。また、0コストのAuraなのでImposingVisageで3コストで持ってこれるので覚えておきましょう。装備品を割りに行く場合の最短ルートとなります。
IceEarthでFuseすると、防御値1までの装備品を相手が2リソース払わない限り破壊します。強そうですが、2リソース払えないタイミングというのが意外と難しく、手札が1枚でも残ってると不発になる危険があり、また防御値2は破壊できないこともあり、実際には見た目よりも弱く感じることが多いです。防御値やタレントを持たないことも後々響いてきます。一方で装備を破壊したい場合には直接破壊できる数少ないカードであり、おそらく最終的に採用枚数は宗教になるかと思います。私は2枚と1枚の間を永遠にさまよっています。
CYBスタイル
さらに防御的に行動するならば、CYB(Count Your Blessing)も検討に値するでしょう。青ピッチのCYBは禁止されていますので、CYBは合計で6枚搭載できます。そして、Earthには、条件を達成すると2リソースで5点のライフを得られるインスタントがあります。
これらで合計45点のライフを得られます。青ピッチが赤ピッチになり、ライフが54から45に落ち込んで大幅な弱体ではありますが、突破力の薄いデッキ相手には有効かもしれません。実際にCYB自体は十分な強さをまだまだ持っていますので常に検討に値します。しかし、一方で、Jarlが苦手とするEnigmaやFlorianなどにCYBは通用せず、他Guardianに比べて相性改善しているNuuに対して相性改悪となるので、環境を見て選択する必要がありそうです。Fatigueが非常に有効なOnHit効果の少ないヒーローがメタ上位を占めたときにはCYBを選択すべきとなるでしょう。はたしてそんなことが起きるかどうかはわかりませんが。とはいえ、選択肢としては有力なのでそれは覚えておきたいところさんです。
そして、Florian
ここまで読んでいただいて申し訳ないのですが、現状Guardianとしての強さはほぼFlorianの下位互換になります。Fatigueを狙う場合でも、ライフとデッキの両方を詰める場合でも、Florianのほうがよりよくこなせます。Jarlの利点はIceを使えることのみで、それによりFlorianよりいくつかのマッチアップで優位には立てますが、ほとんど相手に対してFlorianのほうが高い勝率が望めます。私がFlorianの話をしてからの方が良いと判断したのはそのあたりにあります。現状のFlorianはまだ過小評価を受けており、プレイヤー人口が少ないですが、能力が明らかにオーバースペックであり、MaleficIncantaitionがある間は緩急自在の攻めが可能で、ライフとデッキの両面を狙えるハイパーなGuardianです。今の防御的なJarlには勝ち目はありません(なお相対してしまうとFlorian相手は3:7で厳しい相手です
荒れ狂う暴虎としてのJarl
BH:Jenova 5th
Armoryデッキリストが出てから2週間。Jarlについて、何の成果も得られませんでした状態でしたが、一筋の光明あるいは悪魔の囁きかバトルハーデンJenovaのTopラウンドにJarlの姿がありました。採用されている黄色のPammel(パモ)が全てを物語っていますが、Jarlの生きる道は狂戦士だったのです。
JarlはGuardianではなかったのだ~現在のデッキリスト
では、FAB CONQUEST12月の年末イベントにて、人数合わせのエキシビジョンマッチを含むので参考程度ではありますが、予選ラウンド4-1したJarlがコチラです。なお、次回のFAB CONQUESTは1/13(月祝)で大阪市中央区民センターにて開催されますのでぜひともご参加ください。手隙の間にはJarlについて質問をお受けできます(現地にはもっと強いGuardianマスターがいると思いますが)。FAB CONQUESTは現在予約受付中ですので、ぜひとも関西圏の方はご検討ください。
Jarlのデッキリストはこちらです。Jenovaの5位のリストを参考に組んだものとなります。
Pummelで全てを解決するという強い意志を以て、凶刃を振り回すリストです。クラスはおそらくBruteです。現在は、Expose1枚とAutmunTouchを2枚減らして、SowTomorrow2枚とFruitsを1枚追加しています。FrostFangが黄色なのは、赤を持っていなかったという理由もありますが、2リソースで動くカードがそれなりあるので、赤を減らす意味でも黄を採用するのは一定の理があります。が、赤を持っている人は赤を使ってください。
防御的なスタイルで戦う際にも述べましたが、昨今のアグロデッキは打点が高いだけでなくワンショットを持っており、ライフを守り切るのは容易ではありません。また、Florianという化け物Guardianがいて、しかも彼がEarthタレントを持っている関係でJarlはすぐに下位互換になってしまいます。横に並ぶアグロと、OnHitの強いアサシンに囲まれ、高防御値DRでもライフゲインでもどちらかに貫通され、とかく防御的に戦うのに厳しい環境なのは明白でした。
このリストを回す際のコツは簡単です。OakenOldを全てFuseして叩き込むことと、合計2,3枚のPummelをCommandAndConquer(以下CnC)とFrostFangに乗せることです。それだけを意識していれば、戦うことができます。FABというゲームは、相手が動かなくなるように殴れば勝てるんですね。
そのため、ImposingVesageやUnfoggetingUnforgivingなどでシャッフルする機会のある前半戦を終えたら、残っているだろう2枚ほどのOakenOldと何枚かのFellingCrownを連打できるようにスタッキングしていく必要があります。相手の手札を毎ターン奪いながらライフを詰めていくことになります。もちろん、CnCPummelも常に狙います。
CnCPummelやFuseされたOakenOldは攻守を入れ替えるので、切り返しとして有効です。しかし、その際にライフを失うのでライフは高く保ちましょう。Guardianなので、それぐらいのことはできます。装備は有用なものが多いので盾以外は最後まで温存する方が良いです。盾は1枚で切り返しができる場合がありますが、序盤に使い捨てて終盤はSummitを回せるようにしておくほうが良いです。終盤の理想はOakenOldとFellingCrownを連打することですが、その間を6点OnHitで埋めることはそこまで悪い動きではありません。
Summit
さて、Jarlの象徴的な武器であるSummitですが、これは唯一片手武器で6点の打点が出るカードです。そのためのコストが重いですが、カード2枚で6点でOnHit効果がついているのは十分な性能であるといえます。決して弱い武器ではありません。むしろ、私はこれが見えたときに、予想の倍ぐらい強い武器をもらえたと思いました。とはいえ、6コストの捻出は容易ではなく、序盤は4点の打点であることもあり、終盤以外は振る機会はあまりありません。というか、終盤以外に振るSummitは流石に強くはありません。
そのため、中盤まではAAで攻めて、最後の押し込みにSummitを使うという選択肢が現れ、Jarl自身がFatigueすることを防いでくれます。リストを見ると一目瞭然なのですが、AA自体は多くないため、この武器がないとJarl自身は簡単にFatigueしてしまいます。青ピッチのカードがIceとEarthのユーティリティで占められており、BravoやVictorのように青に8点AA9枚というわけにはいかないのです。また、Jarlの他Guardianよりも優れた点であるNuuへの耐性を考えると、さらに青のAAは減らすべきでしょう。
Jarlの生きる道
他GuardianやFlorianとの差別化を行うには、Jarlだけが唯一使えるStalagmiteとOakenOldを強く使うということになります。そのための攻撃的なハイブリットとしてのリストとなりますが、一方で、Frostbiteの妨害性能とGuardian由来の防御力は十分にFatigueデッキを成立させます。よって、デッキ構成としては、Fatigueを狙う余地を十分に残す必要があり、途中で戦略の変更さえも可能なフレキシブルさがJarlの強みであるはずです。そのため、私のリストは装備品を切り詰め、デッキ70枚を実現しています。
SowTomorrowを増やすのは、OakenOldやFellingCrownを戻し、継戦能力を高めるためです。それはFatigueを視野に入れているからです。ワンショットが可能なアグロに対しても、前半に強力なAAでダメージレースを展開しておくと、Summitの前ではセットアップは容易ではありません。しかもアグロ側が手を緩めると、OakenOldやPummelが飛んでくるため、最初からFatigueを狙うよりも、終盤に相手がワンショットできずにFatigueしてしまう率は高いまであります。
フレキシブルな戦略を持ち得るところは、やはりGuardianなのであると思わされます。
各カード雑感
ロングレンジゲームのためにTunicを選択。TunicはCnCPummel(合計4コスト)との相性が良いので、ここから出るリソースの半分はPummelのためにあると言っても過言ではないです。また、これのためにPummelが透けやすいのですが、透けたところで対応できるものではないので大きな問題ではありません。過剰な防御に対してはPummelを温存するだけです。
OakenOldは最強ですが、これだけでは相手のライフはゼロにはなりません。OakenOldはCripplingCrushと違い、手札のカードをデッキに戻すだけなので相手のデッキへのダメージがないからです。ここで登場するのがMangleです。10点Dominateがライフを詰めるのに有効なのはVictorのTheGoldenSonが証明しています。また、これはDominateをつけずに撃つと相手が防具を守るためにだいたい手札を奪えるので切り返しにも使えます。4コストはPummelを乗せやすく、すでに黄色のPummelを見せたあとではPummelの警戒も誘えます。よって、カード自体の性能は並ですが、他のカードからの支援込みで十分に採用できる強カードです。
そのMangleを採用させる動機の一つがこれです。これはMangleを持ってこれるなら、4点防御+カードを1枚引く……どこかで見ましたね。そうです。これはJarlのTestOfStrengthです。Victorを最強たらしめたBlockカードがJarlにもあったのです。実際にはMangleを持ってくる条件は厳しいのでオマケ程度なのですが、防御値4で強力なオプションがあるというのは使いたいところです。
ChannelMountIsenは防御値3の青のIceカードでそれだけで採用圏内なのですが、これは相手に確実に1点与えることができるカードで最後の数点のライフを詰めることが可能です。最後までデッキに残しておきましょう。相手のライフが3点以下ならこのカードを3枚使えば相手は確実に倒れます。
FrostFangの強いところはIceカードであるということです。これにより攻撃時にFrostbiteが作成できるために、相手のDRを抑制できます。さらに、Pummelの乗せ先としても十分で、相手の手札が2枚消し飛びます。OakenOldにつなぐためにどこかで攻守を入れ替える必要があり、その際に手札を奪いながら妨害も可能なこのカードは優秀です。
FrostFangもそうですが、相手の防御前にFrostbiteを作るとDRを妨害できます。これも同様の効果があります。また、OnHitでFrostbiteを作れるため、相手がライフで耐える選択肢をした場合は2個のFrostbiteが作られるために相手の動きをかなり阻害します。よって、相手に防御を強要できる可能性が高く、見た目よりも妨害要素が強くなっています。Summitにも乗るのがチャームポイント。
スキルマッチアップについて
私がスキルマッチアップと言う概念について、あまり他では見かけないような気がしてきたので、さらっと触れておきます。
そもそも、FABはヒーロー相性によって勝負が決まってしまうほど有利不利があるマッチアップがあり、それらにはプレイヤーのスキルが影響を及ばす程度が少ないわけです。もちろん、プレイヤースキルは無意味ではありませんが、それらよりヒーロー相性のほうが勝敗に大きな影響を与えるということです。一方で、ヒーローの相性は五分五分程度でプレイヤーのスキルと最後は運で決まるようなマッチアップも存在します。そして、どちらでもない第三のマッチアップについて、それではスキルマッチアップの定義です。
スキルマッチアップとは、どちらか一方のプレイヤーのスキルに依存するマッチアップです。両方のプレイヤーではなく片方のプレイヤーのスキルの及ぼす影響が、もう片方のプレイヤーのスキルの及ぼす影響より大きなマッチアップです。つまりこれは、その片方のプレイヤーのスキルが高ければ勝ち、低ければ負ける傾向が強く、もう片方のスキルの高い低いは大きな影響がないマッチアップです(もちろん、双方に最低限のスキルがあることが前提です)。
例えば、FlorianとViseraiがおそらくそうで、Viserai側プレイヤーのスキルに依存するスキルマッチアップです。最終的にはおそらくViserai有利なのですが、それはViserai側のスキルがそれなりに高いことが条件となってきます。
なぜ、Jarlの話でスキルマッチアップの話を出したかなのですが、Jarlに限らずGuardianはスキルマッチアップが多いような気がするからです。それも相手依存の。基本的にFatigue戦略を視野にいれることができるヒーローはロングレンジのゲームを好む傾向があり、それらのヒーローは相手のスキルに依存する傾向があるような気がします。結局のところFatigue戦略を相手が乗り越えてくるかどうかの勝負になりがちだからです。相手がうまく対応できれば相手が勝ちますし、そうでなければFatigue戦略が決まり、相手が負けることになります。
もちろん、これはJarl側のプレイヤースキルが最低限備わっていることが大前提の話です。別にうまくならなくても良いという話ではなく、相性以外にも勝ち負けを左右する要素があるという小話です。
最後に
さて、実はこの記事は12月中旬から書いています。しかし、当初は防御的ミッドレンジスタイルで一向に勝利することができず、連敗記録を積み重ねていました。実は攻撃的なミッドレンジに変わっても負けを積んでいたのですが、プレイスタイルを少し変えることで少しずつ勝てるようになりました。勝ちを意識するのではなく、OakenOldをFuseすることを目標にデッキを動かす。そうすると自然と勝ち星が拾えるようになったのです。
Fatigue戦略は強力で、Jarl程度の防御力と妨害力でも、Fatigueへの対応に慣れてないプレイヤーには突き刺さります。しかし、その戦略ではFlorianの下位互換になりかねず、JarlがJarlであるためには、と日々自問自答する日々でした。CYBも試しましたが、肝心のNuu対面で勝ちの芽を潰すだけで、アグロへの勝率を著しくあげることもできず、CYBはGuardianのカードではないのかもしれないと思うに至りました。環境に合わないだけではあるので、MST三人衆が殿堂入りしてロゼッタEarth組がいなくなれば、またCYBJarlの出番は来そうです。
結局のところ、どこまで行っても、EnigmaとNuuが立ちはだかるのでそれらにサイドカードを割きながらも強力なアグロデッキを押さえる必要があり、おそらく、Enigma以外のどのヒーローにも不可能です。JarlにはJarlの良さと強さがあり、いずれ彼の出番も来るはずです。
それでは、乱文乱筆失礼いたしました。長文にお付き合いいただきありがとうございます。