ROSが産んだ最強GuardianであるFlorian
※この記事は2024年10月下旬に下書き状態であったものを少しだけ手直ししてあげたものです。情報が少し古い場合がありますのでご了承ください。ヤールの記事を書くにあたって、あらかじめフローリアンの話はしておいたほうがいいなと思ったので
はじめましてのひとははじめまして、YU-KIです。
前回は、霧隠れの秘境で新たに登場したEnigmaというヒーローについて好き勝手に書きましたが、今回はロゼッタの新しいGuardianヒーローであるFlorianについて好き勝手にだらだら書いてまいります。
また、Florianとは直接関係ないですが、広島のレベル2ジャッジの日下氏がWorldsのジャッジに向けて素晴らしい記事をまとめていますので、ジャッジを目指す方や更に上を目指すジャッジの方は一読すると良いと思います!(私のこの記事はWorld前に執筆されています。執筆時期が最も悪いですね)
朽ちた森の先触れとは?
FlorianがなぜGuardianクラスだと言われるのか?
私は宗教上の理由で、自分が使うあらゆるヒーローをGuardianだと言い張ることがありますが、ことFlorianは私以外のプレイヤーもGuardianだと認めるほどのGuardian味に溢れるヒーローです。
そもそも、Guardianとは何なのでしょうか?
Guardianとは、FABの絶対最強の戦略に対する適正が非常に高いヒーローです。その戦略とはFatigue戦略です。
少し前の記事になりますが、Fatigueと表現価値についてはこちらをご参照ください。
また、FlorianというかEarthのヒーローは与えられているカードの防御性能が高く、一般的なヒーローよりも耐久性能が高めで、防具も堅くて、そのあたりもGuardianを彷彿とさせるのかもしれません。
Florianの特性
Florianの特性は、追放領域にEarthのカードが8枚あると、トークンを生成したときに追加でひとつもらえるという性能です。大半はRunechantを生成する際に、おまけでひとつもらえるわけです。ところで、Runechantは表現価値がだいたい1点です。つまり、トークン生成時に表現価値を上方にごまかすことができるわけです。Fatigue適正の話にもありましたが、表現価値を如何に誤魔化して上方修正するかは非常に重要です。瞬発力が高いヒーロー能力はFatigueには貢献しませんが、恒常的に表現価値を誤魔化す力はFatigueの助けとなります。
そのため、Florianのプレイングの際の命題の1つ目は如何に追放領域にEarthを8枚置くかとなります。ただし、これは8枚貯める手順の問題であり、早ければいいというものでもないところが最も難しいところです。早さを求めると無理なプレイングに繋がり、遅きに失するとゲーム全体の表現価値を失うことでしょう。
Fatigue適正のお話
さてFatigue適正のお話ですが、適正が高いからと言ってFatigueに専念する必要は決してありません。Guardianの中でもBravoなどは、アグロよりのミッドレンジからFatigue狙いのロングレンジまで幅広く対応しており、Florianもその系譜を受け継いでいます。感覚的にはBravoの正統後継者まであります。言葉の定義が揺らいでいるときの議論ほど無意味なものはないと思ってるので、レンジの定義については直後の部分でまとめますが、主なFatigue適正は以下のとおりです
防御性能が高い
有能な防具とEarthとRunebladeの防御リアクションがある
武器が強い
打点は高くはないが最低限使える武器と強力な腕装備がある
デッキが安定する
青ピッチは多め、AAも多めで、赤4枚でも最低限度保証の動きがある
攻撃アクション(AA)の1枚あたりの打点が高い
FellingCrownやNinthbladeのような高打点カードがある
おそらく、Guardianを除いてFatigue適正がこれほど高いヒーローはいないであろうぐらいには優秀です。さらには、本人の能力のために非常に高いミッドレンジ適正があり、様々な盤面に対応できる素晴らしいヒーローです。
レンジという言葉の定義
以前にも触れましたが、レッテルを貼って会話するのは簡単なのですが、自分がはっきりわかってない事象に名前だけつけてわかったような気になるのはマイナスなので、言葉を使う場合は慎重になりたいのです。ただの神経質です。
というわけで、ゲームレンジという言葉の定義に入ります。
ゲームレンジ(ゲームの長さ)においてショートレンジ、ミドルレンジ、ロングレンジという言葉に分け、ショートレンジとは、デッキの一周目(のできれば真ん中までに)で決着をつけたいプレイ、ミドルレンジ(≠ミッドレンジ)とはデッキの二周目終わりぐらいで決着とつけたいプレイ、ロングレンジとは三周目以降に突入したいプレイとします。
また、ミッドレンジはハンドレンジ(手札の長さ)に属する言葉で、手札2枚を防御、手札2枚を攻撃に使いたいプレイとします。アグロもまたハンドレンジに属し、手札4枚を攻撃に使いたいプレイとします。
ハンドレンジがアグロのデッキとして、Auroraは4枚攻撃に使ってしまうことが多いのでデッキに二周目がほとんど発生しないため、ショートレンジであります。一方でアグロBravoのようなデッキは4枚攻撃に使っても3枚ピッチするので二周目以降も十分存在するのでミドルレンジ、ロングレンジとなります。二周目が発生するゲームではスタッキングが重要となります。
君も朽ちた森の先触れとなろう!
Decklist
まず、おことわりがあります。2枚しかHauntingRenditionが入っていませんが、手元に2枚しか無かったためです。このリストでこの戦い方をするなら3枚入れたほうが良いと思います。
また、サイドボードにTunicがありますが、これはEarthの胴が手元にない間はTunicを着ていた名残で、サイドインする相手がほぼいません。一番着たいマッチであるヴァーダンス戦はArcanBarrior2の胴体が優先になるためです!なので、他のカードが良いと思います。Tunic自体は強いので、デッキそのものをそっち方面にチューンすると常にTunicを着ることになるのでEarth胴体は抜けるかもしれません(もしくは早いアグロ相手でサイドイン)
ゲーム序盤、でこぽんの手順
Florianは追放領域にEarthのカードを8枚貯めることで能力が有効になります。ここでは、能力が有効になることをオンラインになるといいます。能力が有効になる前はオフラインです。
Florianをオンラインにするために有効な能力がDecompose(腐解)です。
Decompseは墓地のEarthのカードを最大3枚追放できます。目標は8枚なので最小回数は3回で達成します。ただし、Decompseするためには最低2枚のEarthのカードが墓地にある必要があるため、何も考えずに3枚追放すると墓地にEarthのカードが無くてDecompse自体ができない場合があります。
Decompseの能力を持つカードはすべてEarthでもあるので使用後は墓地に落ち、次のDecompseのタネになります。そのため、墓地にEarthが3枚だけのときに追放するEarthは2枚にしておくと、1枚残ったものとDecompse能力を使用したカードが墓地に落ちて、2枚となり次のDecompseを起動できるようになります。
一方で、マッチアップによっては最速でオンラインになることが必要な場合もあり、原則として3回でオンラインに達成できるように立ち回りましょう。
SowTomorrowは墓地のEarthのカードを再利用できるカードです。これやRemembaranceを採用している場合は、戻したいEarthのカードは追放しないように気をつけましょう。しかし、それでもだいたいの場合は最速でのオンラインが目的になるので、FellingCrownでも追放するのはやむを得ません。なお、再利用したいカードは8割がたFellingCrownとなります。
また、Decompseを円滑に行うには、墓地にEarthカードが必要です。優先的にEarthのAAを使ったり、ときには防御に過剰のEarthのカードを使ってでも墓地にEarthのカードを貯めましょう。Florianの能力は非常に強力で、多少の無駄になった表現価値を取り戻すことなど造作もありません。
ゲーム中盤、でこぽんインしたお
さて、Decompseのおかげで、Florianがオンラインとなりますが、ここからが本番です。Florianは強力な自身の能力のおかげで、腕装備をとても強く使えます。
2リソースで2つのRunechantを得ることができます。表現価値的にはそれほどぶっ飛んではいないのですが、リソースだけ良いので、Fatigueに非常に強いです。青ピッチ1枚で、ReapingBladeと一緒に使うと2点+3点で1枚のカードが5点の価値になります。インフレ恐るべし
Florianが防御寄りのミッドレンジで動く場合に、最低保障の5点分の価値は大きく、表現価値を最大にしてぶん殴るミッドレンジの理想形にかなり近い動きが可能になります。また、Fatigueとしても、カード消費無しで5点を獲得できるため、Anothosに近い価値を持っています。そのため、Florianは、序盤はオンラインになるためにすべてを捨てて、オンラインになってからは悠々自適にミドルレンジからロングレンジの相手に対応できるようになります。
オンラインになるまでは無能力に等しく、高速なアグロの相手はやや苦手です。この場合は防御に専念し、Decompseを持たないカードはすべて防御に使い、ライフを守りつつオンラインを目指します。そのために、Decompseを持っている防御リアクションのRootboundCarapaceが非常に優秀で、黄色までデッキに入ります。高速アグロの理想の立ち回りは、RootcoundCarapaceだけで8枚のEarthを追放領域に置くことです。
ゲーム終盤、おまえはここでしぬ
首尾よくオンラインになることに成功すれば、ゲームの終端を目指します。ここでFlorianの最大の強みである、幅広い戦略が可能であることが活きてきます。相手に応じて最も良い方法を選択していきましょう。高速アグロに対しては、Earth装備の高い防御性能を用いてライフを守ることになるでしょう。
BarkskinはEmbodiment of Earthを2枚生成するため、このターンの攻撃でないアクションはすべて防御値が+2されます。Barkskinと同時に防御したカードにも適応されますので、相手のビッグターンに非攻撃アクションが2枚あれば、これの防御値は6相当となり、破格の性能となります。また、相手がKayoのような重たい攻撃の連撃系であるならば、Runebladeの新しい頭装備が火を吹きます。
FacePurgatoryは非常に強いですが、FlorianはDecomposeのために攻撃アクションが多めとなっているので、意外とうまく使えない事が多いので、うまく使えるタイミングが来たら即使用してOKです。最終的にただの2点防具になることもままあります。アグロに対してライフを高く守っておけば、相手の打点が少しずつ減ってくるので、合間を見て武器を振ったり、Runechantを生成したり、手札が2枚あるなら攻撃アクションカードなどを使って攻撃すればいずれ相手のデッキかライフが尽きることでしょう!
ミッドレンジ系に対しては、Runechantを作ったときの表現価値が天元突破するので、Runechantを絡めて攻撃することで有利に立ち回れます。相手は少しずつライフを失いカードを失い、そして倒れることでしょう。相手がビッグアクションを温存している場合はそれをケアして、守るべきライフは守りながら、腕装備と武器を振るっているだけでもゲームを閉じることができます。最初に少し触れていますが、表現価値を最大にすることを意識していれば、ミッドレンジ戦は負けないでしょう。防御リアクションも多いので、防御でも高い価値を担保できます。あとは表現価値の高さで相手を押しつぶすことが可能です。もし、環境にミッドレンジがあふれるようであれば、胴体装備をTunicにすることも検討してください。今はアグロとロングゲームデッキが多いのでBarkskin優勢です。
さて、ロングゲーム想定の相手とのゲームの閉じ方ですが、まずNinthBladeを使う方法があります。
ロングゲーム想定の相手であるNuuや本職のGuardianなどからは、Fatigue戦を仕掛けられる可能性があります。それに対しては、
Scepterを使って、いわゆるTurtleBurstStyle(亀)の戦い方で締めるのが有効です。Scepterを使わなくても、武器を使わずに、Runechantを腕装備などで4つぐらい貯めておけば、AcaneSeedで4つ生み出して、NinthBladeを簡単に打つことができ、17点の打点を用意できます。これにより、相手の防御を貫通してライフを削っていきます。ロングゲーム想定ですので2周目3周目には2ターンに1度NinthBladeを撃つことを3回繰り返せば、相手のライフをかなり追い込むことができます。
そこまでいけば、ArcaneBarriorを1点までしか用意してない相手はMillenniumTreeで仕留めることが可能でしょう。まれにArcaneBarriorを3点以上用意している相手(おそらくFlorianミラー)には、NineBladeを起爆させるまでに20ほどRunechantを貯めるのを目標にし、そのために(あれば)Scepterを持つ方が良いです。
Malefic IncantationはTurtleBurst運用の場合でもミッドレンジ運用の場合でも破格の価値を叩き出します。オンラインの場合は、合計6個のRunechantを提供してくれるのですが、これが攻撃アクションカードでしかトリガーしないため、武器を使って相手を削っていく場合はRunechantが出ません。一番最初はそれが使いにくいのではないかと思っていましたが、これの真価はむしろRunechantを出さずに武器を振れることでした。そのため、2周目にこれを盤面に3枚揃えることが可能になります。まあ、2枚あれば十分なので、2枚揃えて運用します。これが2枚ある場合に攻撃アクションカードを使うと4つ出てきます。
2枚のMaleficIncantationがある場合に直前のターンを攻撃アクションカードで終えておくと盤面に4つのRunechantが用意されています。自分のターンにSwarmingGloomveilで攻撃します。MaleficIncantationからRunechantが4つ生成され、GoAgainを得ます。そのあと、AmplifytheArknightを0コストでプレイできるので、たったのカード2枚から4+4+4+6の18点が生まれます。カードを4枚使ってよいのであれば、AmplifyではなくArcaneSeed+NinthBlade+ピッチコストで、4+4+8+9で25点発生します。MaleficIncantationで前ターンに生成したRunechantとこのターンに生成したRunechantを両方投げつけることで瞬間火力を生み出すことができるのです!
基本的にFatigue戦を仕掛けられても、NinthBladeで高打点を出すなり、腕装備と武器でカード消費なしに5点ずつ発生させたりすることで十分に有利に立ち回れます。しかし、Nuuは頭装備や自身の能力でこちらのカードをどんどん削ってくるために、少し急ぐ必要があります。中盤にRunechantを6個程度用意して、LoomingDoomにつなげておくと相手の動きが鈍るのでこちらがFatigueしてしまうまえに、FellingCrownやMillenniumTreeなどの相手の防御手段を乗り越える打点で相手のライフを削り切ることができるかもしれません。
最も戦いにくいのはコンボ相手でしょうか。Florianは表現価値は高いのですが、瞬間火力は高いわけではなく、時間がかかります。その時間は相手のコンボ成立を助けてしまうことでしょう。この場合は、FellingCrownとPlowUnderで相手の妨害をしながら、打点を稼ぐしかありません。SowTomorrowなどでこれらを再利用して、とにかく攻撃を繰り返すことを目標にしましょう。相手のライフが減ってくると、Runechantや4点などの細かい部分が蓄積して相手のプレイを難しいものにしていきますので、それにより相手の脳にダイレクトアタックを仕掛けましょう。
デッキリスト補足
今回のデッキリストには採用されてないですが、今後採用される可能性のあるカードについて
おそらく今後はサイドに2-3枚用意することになります。DashI/Oに非常に有効でヒットするとBoostがすべて止まります。Runebladeも、Runebladeアクションがトリガーになるものが多く、今後増えるViseraiにも少し有効です。EarthヒーローはDecomposeができなくなり、Lightningヒーローは、FuseやFlowができなくなるうえに、Auroraは自身の能力も使えなくなり、LightningValleyの維持もできなくなります。防御値が2でなければメインに3枚積むだけで考えることはなかったのですが、防御値2のために運用枚数を考えねばなりません。
対Enigma、Prismのピンポイントサイドとなります。現在のEnigmaは対アグロのためにデッキが歪んでおり、Florianにも勝ち目が出てきています。対Enigmaで有効なカードを増やすことでごぶごぶに持ち込める可能性があるのでトップメタに対して分厚くサイドを用意するのは悪くはありません。しかし、ここでも防御値2の障害があります。EraceFaceもそうですが、サイドといいつつほぼメイン運用になり、有効でない相手でもデッキに残ることが多く、そういう場合に防御値2はとにかく足を引っ張ります。こちらはまだEarthでDecomposeを持ってるのでそういう意味ではマシですね。
Azarea相手に有効なカードです。DashI/Oにも有効な場合があります。これは防御値3の非攻撃アクションのため、Embodiment of Earthの恩恵を受けることができるので、メインに採用しやすいのでオススメですが、そもそも有効な相手に対してもとから不利というほどではなく、自身にも被害があるので、そのあたりで採用が戸惑われます。また、最も使いたい相手のAzareaですが微妙に外れることもあり、結局、相手の1ターンを無駄にすることができても、こちらのターンもベストアクションはとれないので、難しいカードであります。現在は対Enigmaで仕事をするCondemnに軍配が上がっています。
さいごに
私は、このリストを用いて、FAB CONQUEST 10/28開催のイベントにてTop4に残ることができました。負けはEnigma相手のみで、Viserai、Nuu、Verdance、Vynset辺りを切りました。
Jarlという正真正銘のGuardianが登場したので、Guardian使いの端くれとして記事に上げたいとおもっており、その際にFlorianに触れないわけには行かないので、ホコリを被ってたこの記事をあげておきます。
校正等が十分ではないので読みづらいかとは思いましたが、それはいつものことなので此度は不問としていただければ幸いです。
それでは、乱文乱筆失礼いたしました。ぜひとも次回は氷と大地の守護者の記事でお会いしましょう。