希うように遺伝子をいじりたいと願っている。
近年、ゲノム編集やiPS細胞で、従来では治らなかった疾患も治るかもしれないと注目を集めている。治るならそれはもう本当に夢のような世界だし、遺伝疾患であるアルビノによる視覚障害が治るんなら、私は痛いの嫌いだけど、痛くてもつらくても耐えようと心に決めている。
残念ながら、そんなニュースは今のところない。でもそうなった世界を空想するのは大好きだ。だって夢が広がるじゃないか。アルビノが治ったら、その他の遺伝疾患が治ったら、発達障害の原因がこれと特定されたら……。研究が進んだらきっとおもしろいことがたくさん明らかになる。
今生きている人が遺伝子をいじることで疾患や体質の改善がはかれるようになるかもしれない。それはIFの話だけど全然遠くない未来の話だと思うのだ。
そうなったら、私はまず視力を手に入れる。それは絶対だ。その後、何が欲しいかと考えた結果が、頭よくなりたい、だったので頭がよくなるように遺伝子をいじる。
実際のところ、私はそんなに頭がよくないと思っている。物語のキャラみたいに学年一位なんてものも取ったことはあるけど。それでも足りないのだ。
高校に入って自分より上の存在をしっかりと認識した私の思うことは頭よくなりたい、だった。
だから、私は遺伝子をいじれば頭よくなれるなら、いじるよ。
執筆のための資料代にさせていただきます。