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子どもが熱性けいれんを起こしたらどうする?〜ママナースの体験談と対処法〜


先週、1歳2ヶ月の娘が熱性痙攣で緊急入院しておりました(^_^;)

先日のnoteにもちらっと娘のことは話していましたが
(先日の記事はこちら!)

小さいお子さんを持つママの皆さんは、お子さんが発熱する度に心配になりますよね。特に乳幼児は熱性痙攣を起こしやすく、私のこどもたちはともに1歳前後で初回の熱性痙攣を起こしています。
このとき、的確に対処を求められるのは誰でもなくご両親、特にママの皆さんが多いかと思います。

今回、私のこどもたちの実体験(息子5歳、娘1歳、ともに熱性痙攣にて入院経験あり)をふまえながら熱性痙攣について皆さんに正しい知識と対処を知ってもらう、私自身の体験談なども共有しますね^^

そもそも熱性痙攣(けいれん)って?

熱性けいれんは、6カ月~5歳ころの子どもが急な発熱に伴って意識障害、けいれんを引き起こす病気です。通常38℃以上の発熱時で急激に体温が変化するときに起こり、半数近くが繰り返しますが、成長に伴い6歳前後でほとんど起こさなくなり経過は良好です。日本では小児のおよそ8%、西欧では3%くらいにみられます。一部3~5%がてんかんに移行するといわれます。

この発熱に関しては、様々な原因があります。
通常の風邪を引いた発熱でも痙攣が起こる場合もありますし、
インフルエンザやコロナウィルス、髄膜炎や脳炎などが隠れている場合も。

この熱性痙攣というのは、
【何らかの原因で発熱した場合に起こる痙攣症状】だということです。

そして、
【発熱の原因がわからないのたで調べる必要もある】ということを理解しておきましょう!

痙攣が落ち着いたらそれでOK,というわけではないということです。



突発性発疹の原因は?

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発育途上の幼弱な脳神経細胞が急な体温の変化に弱いために起こります。通常38℃以上の発熱時に、意識障害やけいれんを起こします。けいれんを起こす他の病気がないことが条件になります。遺伝的な要因もあり両親に熱性けいれんがあると2~3倍頻度が多くなるといわれます。また男児にやや多いようです。発熱の原因としては突発性発疹、夏かぜ、インフルエンザなど急に高熱を出す疾患で多いようですが、高熱をきたす疾患はすべてけいれんのきっかけになります。

私・夫ともに熱性痙攣の経験はないのですが、私の妹が一度熱性痙攣を起こして救急車で運ばれたことがあります。

ほかの親戚などにも痙攣の経験をしている人はいないのですが
小児科の医師の話によると

両親〜祖父母までの関係にあたる親戚に熱性痙攣の経験があると、遺伝的要素で熱性痙攣を起こしやすいそうです。

そして男児に多いというのも、よくわかります。
私は小児科での勤務経験もありますが、大体男児が多いです。

私の息子のお友達にも熱性痙攣を持っている子がいるのですが
その子も男の子です。

今回痙攣を起こした1歳の娘は初めての熱性痙攣だったので
頭部CTとレントゲン、採血、尿検査などを行いましたが特に大きな異常はなく
乳児期に罹る【突発性発疹】にもなっていなかった為、ただの風邪か【突発性発疹】が疑われました。

結果、解熱後も発疹の症状がなかった為今回はただの風邪による発熱からの痙攣が生じたようです。

熱性痙攣の症状は?

発熱の初期に起こることが多く、けいれんにより発熱に気づくこともあります。基本的な症状は意識がなくなり、けいれんを起こすことです。俗に“ひきつけ”と呼ばれるものですが、タイプがあります。

◆急に手足をかたくして突っ張る(強直性けいれん)
◆手足をぴくぴくさせる(間代性けいれん)
◆初めはかたく次第にぴくぴくする(強直・間代性けいれん)
などがあり、体全体に起こったり、半身とか四肢の一部に起こったりします。また手足に力は入らずにダラーとして意識だけがなくなることもあります。

このような“ひきつけ”のとき、目は見開いて虚空を見つめ焦点が合わなかったり、左右に偏っていたりします。

また呼吸は不十分なため全身の色が悪くなり(チアノーゼ)、嘔吐・失禁を伴ったりすることもあります。

けいれんは通常2~3分で収まりますが、20~30分と長く続くこともあります(けいれん重積症)。収まった後、ボーとする時期がありますが意識は元に戻ってきます。

症状や起こり方が多様なため熱性けいれんは2つのタイプ、すなわち「単純型熱性けいれん」と「複雑型熱性けいれん」に分けられます。単純型は発熱後24時間以内に起こって、全身性のけいれんであり、数分で収まり、繰り返したりしないタイプです。

【複雑型】
①けいれんの持続時間が長く15分以上
②けいれんが体の半分とか、体の一部に起こり局所性である
③一度の発熱で繰り返しけいれんが起こったり、発熱後24時間以後に起こったりする

3項目のうち1つでもあてはまるときは複雑型。
単純型は熱性けいれんのおよそ8割、複雑型は2割程度。
両者は治療や経過が違ってきます。複雑型やけいれん重積症では、けいれんの治療や他の疾患との区別のために入院が必要になることが多くなります。

痙攣には様々な症状があります。
なので、これらの症状を全て覚えなくても「おかしいな」と思ったらすぐに病院へ受診されることをお勧めします。

私のこどもたちの場合は基本的に全身のピクつきと目の焦点が合わなくなることが多いです。
目は痙攣が起きている間は、ひどい場合は白目、それ以外は見開いて焦点が合わないというケースがほとんどです。

息子が1歳3ヶ月のときに初回の痙攣を起こしたのですが
その時は、全身のこわばりからピクつきへ変わった痙攣で白目を向いて
呼吸も弱くなってしまい、顔面真っ青、唇も真っ青になってしまって

「このまま危ない!」と思い、移動中の電車の緊急停止ボタンを押して
電車内で助けを求め、途中下車して救急車に乗りました。

親としては子どものそんな様子を見るのは辛いですが、
このようなときほど的確な対処が求められるのも事実です。

私のこどもたちは共に
初回から【複雑型の痙攣】を起こしているので、痙攣は一度で終わるものではなく
2回、3回と続けてあるかもしれない。

続けて起こった場合には入院が必要になるようなケースも多いので
躊躇せず救急車を呼んでくださいね!

救急車を呼ぶ基準は?

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救急車を呼ぶ基準は、

◆1回の痙攣でも2分以上継続している場合
◆痙攣が24時間以内に2回以上起きている場合
◆痙攣後も意識がぼーっとして目線の焦点が合わない場合
◆痙攣後も顔色などが悪く、様子がおかしい場合

などになります。

もうほぼ「おかしいな」という状況であれば救急車を読んで問題ありません。

こどもの病気の傾向としては、回復する傾向も早いですが悪化する場合も急激に悪化する場合があります。

なので、「これで救急車を呼ぶのは大げさかな?」なんて思わないでください!


私は子どもたちの熱性痙攣だけでも、もう3〜4回は救急車に乗ってます^^;

何よりもまずはこどもたちの命が大切ですからね!
迷わず呼んじゃいましょ!

痙攣の治療はどんなことをするの?

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【けいれん時の対応が主な治療】

けいれん中や意識がないときは体や顔を横向きにして唾液、吐物などを誤嚥しないような体位にしてください。
通常は数分でけいれんは自然に収まり、元に戻ります。

複雑型のように、繰り返したり、長く続いたり(5~10分以上)、意識がなかなか回復しないときは救急車での受診が必要です。

けいれんが収まり意識も回復していれば、あわてて受診する必要はありません。
病院では抗けいれん剤と呼ばれる薬を注射したり、座薬や点鼻薬でけいれんをとめます。必要に応じて酸素吸入や点滴をしたり、解熱剤を使ったりもします。舌をかむことはまずありませんので口腔内に物をかませたりする必要はありません。
無理にすると歯が折れたり、逆に喉の奥に吐物などが押し込まれる原因になりますので危険です。

けいれんの予防として近年、ジアゼパムという座薬が使われます。発熱の早期(37.5~38℃以上で使用)に使用するとけいれんが予防できることが示されています。複雑型熱性けいれんや、保護者の不安が強いとき、医療アクセスの悪い地域では適応になると思います。なお、発熱時に解熱剤を使用することはけいれんの予防にはつながりません。

引用元
https://www.tokushukai.or.jp/treatment/pediatrics/nesseikeiren.php

主に痙攣が起きたときの対応として、主に【ダイアップ座薬:商品名】という薬を使用して痙攣を止める治療を行うことが多いです。

この座薬は発熱して痙攣が起きた後にまず1回使用します。
その後も発熱が続いているようであれば、1回目使用後から8時間後に2回目の座薬を使用します。

基本的には2回までで終わることが多いですが、医師の方針や発熱の状況による16時間後に3回目の使用をするケースもあるようです。
(私のこどもたちは基本2回で座薬使用終了していました)

あと他には発熱により、体力消耗して水分摂取もできずに状態が悪化してしまうことが多いので
このような場合基本的に24時間点滴をして必要な水分や電解質を補充します。

この点滴をするだけでも、こどもは活気がでてくることもあります。

ただ、点滴を嫌がる子も多くて
私の娘も点滴を噛みちぎろうとするので親が見張ってないといけないのですが(^^;)

娘の場合は点滴を触らないように保護するものを巻き巻きして、
点滴の針を抜かれないようしていました。
(画像はこちら)

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↑点滴で水分が入ったので、少し叩く・暴れるの活気がでてきたところです。

あと、痙攣を繰り返してしまう子の場合には【発熱した場合に予防的にダイアップ座薬を入れる】こともあります。

ただ、この場合だと【37.5℃以上で必ず入れる】など医師が決めた発熱の状況で座薬を入れないといけないので

保育園などにも座薬と内服指示書を園の看護師に渡しておく必要があります。

また、その後に再度座薬を入れなかった場合の状況のフォローも必要なので
これらの判断は担当の医師としっかりと相談されてからすることをお勧めします。

痙攣をした子どものフォロー、親はどうしたらいい?

基本的に、痙攣を起こした子どもはその後も痙攣を起こしやすいと言われています。

実際、私の息子は1歳で痙攣を起こしてから5歳になった今でも痙攣を起こしており
去年も発熱に伴う複数回の痙攣を起こしてしまった為数日間入院。
退院後も脳波検査やフォローの外来などをしています。

聞いた話では中学〜高校生まで痙攣が続いた男の子もいたという話です。

そのくらい、熱性痙攣は付き合いが長くなる可能性もあるんですね。

その場合、親として必要なことは

◆痙攣を起こした年齢、状況、症状、何分間起きたのかなどを詳しくメモしておく(母子手帳のメモ欄などに書いて、すぐにわかるようにしておく)

◆痙攣の症状がうまく伝えられない場合には、痙攣時の動画を録って医師に見せる

◆痙攣時すぐに救急車を呼ぶ

◆必要な情報は家族、親戚などにも共有し必要なときにすぐに対処してもらえるよう体制を整えておく

◆こども自身にも親として熱性痙攣の経験があることを伝えて、発熱時などには無理をしないよう伝えておく

保育園にもきちんと状況を伝え、発熱時には早めの連絡をもらえるよう調整をしておく

熱性痙攣は繰り返すことが多いので、回数や年齢などは必ず病院で聞かれます。
なので、きちんと回数などを把握し医療スタッフにきちんと伝えられるようにしておくといいですよ。

その回数によっては、検査や今後の方針が大きく変わることもあります。

私の場合はそれぞれの母子手帳のメモ欄に、
痙攣を起こした日付、年齢、痙攣のタイプ、何分起きたか、その後どんな対応をしたか(ダイアップ座薬使用の有無)などを書いています。

親としてできることは少ないかもしれません。
それでも最善の対応ができるようにしておきたいですよね^^

私の経験が少しでもママたちのお役に立てますように🌼


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