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現代版火炎太鼓
[場面1:タケシの喜び]
ある日、タケシは友人のハルオとカフェでお茶を飲んでいた。タケシは最近ネットオークションで落札したスニーカーについて話し始めた。
タケシ「見てよ、これ!ボロボロだけど、超レアなスニーカーなんだ!」
タケシは自慢げにスニーカーを見せる。
ハルオ「え?それ、ほんとにレアなの?見た目はただのゴミみたいだけど。」
タケシ「いやいや、これが1万円で落札できたんだよ!しかも、実は人気モデルなんだ!」
ハルオ「人気モデル?履いてる姿、想像しただけで笑えるよ。そんなスニーカー、履く勇気あるの?」
タケシは少しムッとしながらも、スニーカーを見つめている。
[場面2:タケシの落ち込み]
タケシはそのスニーカーを手に持ちながら、自分のSNSに写真を投稿することに決めた。自撮りでスニーカーをアピールする。
タケシ(SNSに投稿)「見てこれ!1万円で落札したレアスニーカー!他にはないデザインだから、みんな注目間違いなし!」
しかし、友達から次々と冷やかしのコメントが届く。
友達A「それ、ほんとに履くの?w」
友達B「逆にそのスニーカー、目立ちすぎて恥ずかしいんじゃない?」
タケシはコメントを見て、だんだん落ち込んでいく。
タケシ「やっぱり、みんなからバカにされてるんだな…。せっかく1万円も出したのに、ただの失敗だったのか…」
スニーカーを見つめながらタケシはため息をつく。彼の中で、このスニーカーへの興奮は完全に冷めていた。
[場面3:大逆転]
タケシはスニーカーを持て余し、どうしたものかと悩んでいた。結局、もう1万円でも戻ってくればいいや、と思い、ネットオークションに出品することに決めた。
タケシ「どうせ大した金額にはならないだろうけど、少しでも戻ってくればラッキーかな…」
あまり期待せず、適当に設定したスタート価格は5000円。それほど期待していなかったこともあり、タケシはオークション画面もほとんど見ずにいた。
数日後、ふと思い出してオークションページを開いたタケシは目を疑った。
タケシ「えっ…!? 1万円じゃなくて、もう3万円!?」
その時点でタケシの心臓はドキドキし始めた。まさかの値段の上がり方に、タケシは焦って画面を凝視する。時間が経つにつれて、値段はさらに上がっていく。
タケシ「え、ちょ、嘘だろ!? 5万円!? …7万円!?」
スニーカーが本当に価値のあるものだったのか、タケシには未だによく分からない。しかし、オークション参加者たちは次々と入札していく。値段はどんどん跳ね上がり、10万円を超えた。
タケシ「これ、本当に夢じゃないよな…?今、俺の手元にあるのはただのボロ靴だぞ?」
オークションが終わりに近づくにつれ、興奮は最高潮に達した。タケシは、目の前の出来事に全く信じられない気持ちでいっぱいだった。ついにオークション終了のカウントダウンが始まる。
タケシ「もう少しで100万か!いけるか…!?」
しかし、カウントダウンが終わると、最終的な落札額は99万円で止まった。
タケシ「あぁ、惜しい…あと少しで100万だったのに!」
ハルオが不思議そうに尋ねる。
ハルオ「なんで100万円までいかなかったの?」
タケシはしばらく考えた後、苦笑いしながら答える。
タケシ「それはね、あのスニーカー、結局『足元見られちゃった』んだよ!」