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水道水が飲める国


スウェーデンでは

 日本と同じように、水道水をそのまま飲むことができます。本記事で言いたいことはそれだけなのですが、せっかくなのでもう少し。

水道水が飲める国

 世界を見渡してみると、水道水が飲める国は非常に限られているそうです。

 水道の水をそのまま飲める国(日本を含む11カ国)、あるいはそのまま飲めるが注意が必要な国(29カ国)は、世界の中ではわずかしかない(図7-1-7)。我が国は、水道の水質が良く、水道水がそのまま飲める数少ない国の一つである。

国土交通省 水管理・国土保全局 水資源部「令和5年版 日本の水資源の現況について」
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_fr2_000050.html
図7-1-7 世界の水道水の現状(出典同じ)

硬水と軟水

 よく聞く「硬水」と「軟水」ですが、以下のような定義となっています。

水には主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれていて、水1000ml中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を「硬度」といいます。簡単にいうと、カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水が硬水になります。

WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が0~60mg/l 未満を「軟水」、60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」、120~180mg/l 未満を「硬水」、180mg/l以上を「非常な硬水」といいます。また、日本においては一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられています。東京の水道水の硬度は60mg/l前後で軟水に、エビアンの硬度は304mg/lなので硬水になります。また、一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられます。見た目は同じですが、まろやかに感じたり重々しく感じたり、水にも風味があるのはこのため。成分の違いから、一般的に軟水は口当たりが軽く、硬水はマグネシウムが多いほどしっかりした飲みごたえを感じるようです。

硬度=(カルシウム量mg/l×2.5)+(マグネシウム量mg/l×4)

※マグネシウム量mg×4.1という考え方もあります。エビアンの硬度は304mg/Lですが、日本で一般的に使われている基準にあわせ硬水と呼んでいます。

https://www.evian.com/jp/what-is-mineral-water/hardsoftwater/

東京都区部(令和5年度)の水道水の硬度は年度平均で71.3で、「中程度の軟水」、私の住むベクシェー(2023/2024)の水道水の硬度は、カルシウム量11mg/l、マグネシウム量5.1mg/lのようなので、47.9。「軟水」ということになります。ストックホルムは95前後のようです。
 つまり、スウェーデンの水道水は、飲める水の中でも「軟水」という意味で日本に近いということです。日本人にとっては、比較的飲みやすい水道水と言うこともできるかもしれません。

水出しの緑茶のパックを持ってきています!
最もお手軽なJapan。

おとなり

 先日、コペンハーゲンに行ってきたのですが、コペンハーゲンも水道水の水質が高い街でした。ただ、こちらは完全に「硬水」。あらゆる意味で近いこの2ヶ国ですが、水道のシステムは異なる様子です。
(あまりにも普段通りに「飲めるだろう」と思って飲みましたが、硬水は日本人の身体に合わないこともあるそうです。よく確認すべきでした。)

ちなみに

 スウェーデンでは、水道水の水質の基準を「食品庁(The Swedish Food Agency)」が設定しています。これとは別に、「Bathing Water Quality」というものを「海洋・水管理庁(Swedish Agency Marine and Water Management)」というところが出しています。
(日本では令和6年4月1日から、上水道行政が厚生労働省から国土交通省と環境省に移管されました。特に、水質面は環境省が担当することとなっています。)
 ベクシェーには多くの湖があり、泳ぐことができます。オリエンテーションで仲良くなった交換留学生たちが、「朝日を浴びながら泳ぐ」といったことを日々やっていて、若さを感じます。緑茶を飲んで落ち着きつつも、新たな友人たちから若さをチャージしようと思います!

(参考)


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