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Disgusting Food Museum

 「1週間に1回」の投稿を心掛けていたのですが、あまりまとまったネタが思いつかず、少し間が空いてしまいました。今回は、先日Malmö(マルメ)を訪れた際にたまたま見つけた博物館の紹介をしようと思います。
 ★食事中に見ない方が良いかもしれません。


Disgusting Food Museumとは

 直訳すると「嫌な食べ物博物館」。2018年にオープンした比較的新しい博物館で、スウェーデン第3の都市Malmö(マルメ)の街中にあります。
 スウェーデンの有名な食べ物として、「Surströmming(シュールストレミング)」という非常に臭い缶詰がありますが、道端でこれを配っている人がいて「どういうことだろう」と思っていたら、この博物館の宣伝でした。

入口。見て、嗅いで、味わって……
入場料は大人220SEK(3,000円程度)。入場券としてエチケット袋がもらえます。

館内のようす

 館内はワンフロアであまり広くなく、様々な「disgusting food」が展示されていました。

積まれているのは大量のシュールストレミング!
万一爆発したらこの街から人がいなくなりそう。

 以下、博物館のコンセプトの抜粋です。

(前略)Disgusting Food Museum invites visitors to explore the world of food and challenge their notions of what is and what isn’t edible. Could changing our ideas of disgust help us embrace the environmentally sustainable foods of the future?

The exhibit has 80 of the world’s most disgusting foods. Adventurous visitors will appreciate the opportunity to smell and taste some of these notorious foods.(後略)

https://disgustingfoodmuseum.com/

 見た目に不味いものとしては、コウモリや虫、カエルなどなど。写真は掲載しません。臭いが不味いものとしては、先述のシュールストレミングはもちろん、フランスの種々のチーズや、ドリアンなども展示されていました。これらの一部は、臭いを嗅ぐこともできました。(そのせいか、心なしか建物全体が臭い……。)
 シュールストレミングはだいぶ臭いが薄められていて、思ったよりは"disgusting"ではありませんでした。一般的には8月後半が食べ頃(?)とされていて、今年は逃してしまったので、来年トライしてみようと思います。

日本からも

Natto

 日本からもこやつがノミネートされていました。個人的にも、日本で最も好き嫌いが分かれる食べ物だと思います。(私は苦手サイドです。笑)この投稿を見て行きたくなった人がいることを期待する意味も込め(いるのだろうか?)、すべてはネタバレしませんが、他にも日本からいくつかノミネートされていました。

北欧の食べ物紹介:リコリス

キャンディ等に含まれています。

 あまり日本で知られていない北欧の変わった食べ物に「Licorice(リコリス)」というものがあります。

スペインカンゾウ (licorice, liquorice) - マメ科カンゾウ属の1種の甘味料・ハーブ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%82%B9

 写真中の説明文にも、その味は「強烈なアンモニウムの味と刺すような痛み」といったような表現がなされており、まるで食べ物の説明の体をなしていません。キャンディやチョコレート、アイスクリームなどによく含まれていて、スウェーデン人の中でも好き嫌いが分かれるそうです。(まさに「まるで日本の納豆みたいなものだね」と返しました。)
 ちょうど昨日、中にリコリス味のジェルが含まれたキャンディに挑戦しましたが、どろっと溶け出した瞬間、強い塩味と独特の臭気が鼻を抜け、顔を歪めました。吐き出すほどではなかったのですが、後味がやや下水のようで、そのように表現してよいか躊躇していたのですが、「アンモニウムの味」とのことなので躊躇する必要はなかったようです。
 スウェーデン人の友人を持った場合、時に面白半分で差し出してくるかもしれません。「リコリス」という単語だけでも、覚えておいて損はないかと思います。文化交流のためにトライするかどうかは人次第……。

「嫌な」というだけではなく

 博物館には、シンプルに「嫌なもの」として目を引くものだけではなく、製造の際に化学品や添加物が多く使用された食べ物や、食品製造の際のコンタミネーションの事例等も紹介されていました。小さいながらもインパクトも学ぶものも多い博物館だと感じました。
 ちなみに、"disgusting food"を実際に食べることのできるコーナーもありました。今回は一人だったのもありトライしませんでしたが、いつか友人とマルメに来ることがあれば、一緒に食べてみたら盛り上がるのかもしれません。
 日本語で「マルメ 観光」等と調べても、あまり出てこない博物館なので、この記事をきっかけに訪れる人がいたら面白いなと思います。

おまけ:ノーベル賞

 本記事とはまったく関係ありませんが、10月前半には今年のノーベル賞の受賞者の発表がありました。平和賞以外はすべてスウェーデンで授賞式等がなされますが、首都ストックホルムから遠く離れているからか、特にスウェーデン人が受賞するわけでもないからか、ここベクシェーでは特段話題にもなっていませんでした……「ノーベル賞、特にスウェーデン(の地方)で話題になっていない」というご報告です。
 ストックホルム周辺の大学の一部では、授賞式近辺に受賞者による講演会があることもあるそうです。機会があれば潜入してみたいと思います。

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