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「都合の悪い被害者」は叩かれ黙らされる|共同親権取材記事の不思議

昨日、共同親権に関する取材記事が公開になった。

事前に告知した段階でものすごい叩かれようだったので、ひどいアカウントはブロック済みだったので、昨日は平穏だった


Xで叩かれる中で持った違和感

色々な誹謗中傷の中で多かったのが「書かされてる」「仕事でやらされている」というもの。しかも、そういうアカウントに限って「人権」や「男女平等」「女性の権利」「フェミニズム」などをプロフィール欄に書いている。
たぶん「(男性に)させられている」と書きたいのだろうけど、ひどい話だ。

SPA!に記事が掲載になるまで

実際のところ、記事が掲載になるまでの流れはまるで違う。私が「こんな趣旨で誰々さんを取材してこんな記事を書きたいです」と編集さんに記事企画を出す。それがSPA!の編集会議で決まると「取材する」ことになる。取材するのも私なら、写真を撮影するのも私、書くのも私だ。

「させられている」要素はない。

私の周囲には他媒体で連載している女性もいる。もちろんみんな「書かされている」わけではない。なぜ同じ女性が、しかも、男女平等・フェミニズム・女性の権利擁護をうたっている人ほど女性の主体性を否定するのだろう。

取材した弁護士さんに言われたこと

「それは田口さんが都合の悪い被害者だからだよ。女性は常にかわいそうで、守るべき存在じゃないと都合が悪い人たちがいるってこと。だけど、田口さんは別居後に期限通りに生活保護を抜けて、自主的に書いて発信しているよね。弱い存在じゃない。そんな規格外の被害者は目障りだってこと」

と言われてとても納得した。

実際に母子生活支援施設にもいた。離婚の流れの中で「被害者だって言ったもの勝ちだ」「女性が必ずしも被害者ではない」「先に加害している女性もいる」「裁判所の調査官はロクに調査しない」「裁判官も証拠をロクに見ていない」と感じたのは事実だ。

いわゆる「ツイフェミ」はフェミニズム原理主義者

フェミニズムなんか全部同じだと考えていたかつての私は、同じ女性からX(旧Twitter)で中傷されるたびに、違和感を持っていた。下記、フェミニスト・トーキョーさんの記事を読んで理解ができた。

もうひとつ、そうしたコミュニティの大きな特徴として、「画一化された女性のライフスタイル」をサンプルとして掲げて、自分たちはいまだそうしたものに苦しめられているのだ、と述べた上で、第3波フェミニズムのようにそれに対して異議を唱えた女性を、安易に「名誉男性」などと呼び、迫害する傾向が強く出ています

あなた達が”ツイフェミ”と呼ばれる理由

私自身も「名誉男性」「アンフェ姫」など書かれたことがあるけど、まさにコレ。

自分たちが「規格外」とみなした女性の声は迫害して、封殺するのって平等もへったくれもあったもんじゃない。

冷静に議論していきたい問題なのに

共同親権の問題に私は慎重派の立場だ。だからこそ、真面目に議論したかったから書いた記事で中傷される(告知の段階ですでにそうだったから内容を読んでもいない)のでは気の弱い女性なら黙ってしまう。

男性でも「うんざりしてしまって書くのをやめてしまった」という人も多い。

そんな感情的に語る問題じゃないよね?冷静に話し合いたいと思いました。

対談依頼は受けます

こんな中で共同親権についての対談依頼がきましたが、私は受けるつもりです。その時は、上記のような話もしたいと考えています。

このままでは骨抜きの法務省案で決まるだろう

今回の記事で取材させてもらった東京あかつき法律事務所の岩本拓也弁護士はこう危惧している。

法務省から出されている改正案では現状と変わらない
「共同親権が今国会で審議されますが、法務省から出ている法務省案が去年公開されました。その内容が法務省の法制審議会で議論されたのですが、共同親権と言いつつ“離婚する夫婦は、自分たちで任意に話し合って、共同親権も選択できる”程度の内容にとどまっています」
 共同親権にするか単独親権にするか、夫婦で揉めた場合は、家庭裁判所で争うことになる。そうすると家庭裁判所は、恐らくは現状と同じ判断を下すことになるだろうと岩本氏は予想する

“虚偽のDV申告”で子供と金を取られ自殺を考える夫も。国会で審議中の「共同親権」で何が変わるのか

法務省案では原則として共同親権としつつ、DVの場合は例外として扱うとされています。ですが、この“DVの存否”を丁寧に判断しなければ、原則と例外が逆転し、共同親権が空文化するおそれがあります。特に、精神的DV概念の拡大解釈によって、些細な口論までもがDVとされ、単独親権とされることが危惧されます

“虚偽のDV申告”で子供と金を取られ自殺を考える夫も。国会で審議中の「共同親権」で何が変わるのか

私は少なくとも現状でいいとは思わないから、今後もこの問題を追っていきたい。まだ読んでないですという方は読んでみていただきたいです。

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田口ゆう
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