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クリティカルシンキングで課題解決への道を見つける。「実践型クリティカルシンキング」を読んで

何かを改善したいと感じた時に、真っ先にインターネットで「〇〇 改善方法」または「〇〇 改善 施策」と検索をしていたのは私です。

しかし、いくら情報を集めても、改善したい部分に理由や効果を直接結びつけることができず、結果的に目的や改善したいポイント自体も見失ってしまいました。

そこで、自分の思考の方法に誤りがあるのではないかと疑問を抱き、「実践型クリティカルシンキング」という本を手に取りました。

このnoteは、知識を定着させるためのアウトプットを目的としていますが、同じような悩みを持った方にも届くと良いなと思っています。


1. クリティカルシンキングとは?

クリティカルシンキングと聞くと、文字通り「批判的思考」と訳されることが多くあります。しかし、これは単に意見を否定することを意味するわけではありません。

クリティカルシンキングとは、①なぜ?②本当に?③具体的には? これらの疑問を持ち、自らの考えを徹底的に掘り下げるプロセスのことを指します。

それらの3つの質問に対してひたすら応えることができるのがクリティカルシンカーであり、クリティカルシンキングです。

2. クリティカルシンキングの3つのステップ

これから紹介する3つのステップを追っていくことで課題の本質を突き止め、次に行うべきアクションが見えてきます。

ステップ1:目指すものを明確にする

ステップ1つ目は、目指すものを明確に定義することです。

いつまでに達成するのか、どの程度のレベルの目標を設定するのか、そして何のためにそれを目指すのか、その理由は何なのか?

目指すものを定義するためには、どの視点で定義を行うのか、具体的にどのように定義するのかを考える必要があります。

例えば、ケネディ大統領のスピーチでは、「チーム中心の最大規模のイノベーションと戦略目標に沿った航空宇宙計画を通じて、宇宙産業の国際的リーダーとなることだ」と言っていますが、これでは具体的な世界観が伝わりませんよね。

それに比べて、「60年代末までに人類を月に立たせ、安全に帰還させよう」という目標の方が、具体的でイメージしやすいです。

目指すものを明確にし、イメージしやすく表現することが重要です。また、よく言われるSMARTの法則も参考になります。具体的、達成可能、アクションに落とし込める、意義が明確、期限が明確という5つの要素が全て繋がっていること、満たしていることが大切です。

SMARTの法則
Specific(具体的)
Measurable(達成できたかどうかを事実で判断できる)
Action -Oriented(アクションに落とせる)
Relevant(意義が明確)
Time-limited(期限が明確)

ステップ2:現状と目標とのギャップを明確にする

ステップ2つ目は、何が問題なのかを明確にすることです。

現在の状況と、ステップ1で定義した目指す状態とのギャップはどの程度あるのか、そしてそのギャップが生じる原因は何かを明らかにしていく必要があります。

クリティカルシンカーに必要な力のひとつに、ズームイン・ズームアウトの能力があります。

ズームインとは、問題に焦点を絞り込んで核心に迫ることです。具体的には、問題の本質や根本原因について考えることです。

そして、ズームアウトとは、広い視野を持ちながら問題を見ることです。「選択肢は本当にそれだけしかないのか?」もっと視野を広げてみようという考え方ですね。

問題解決においては、問題自体を発見することも重要ですが、それ以上にどの問題が最も重要かを見極めることが必要です。問題の本質を把握していれば、解決策を見つけることもできます。

本質的な課題が見えない場合、解決策が出てこないことがあります。
しかし、見方を変えると、問題の根本的な課題を理解していれば、どのように解決するかの次のアクションも必然と生まれます。

以上のような思考プロセスを行うためには、「なぜ」を4〜5回繰り返して考えることが重要です。

ステップ3:具体的なアクションを考える

最後は、目指す目標と現状のギャップを埋めるための具体的なアクションを考えることです。

このアクションは、ステップ1,2を経て明確な目的を持ち、その背後にしっかりとした理由や根拠が必要です。

根拠のない行動策を考えるだけでは、的確な解決には繋がりません。つまり、ステップ2で見えてきた問題の核心を理解し、その上でどのようなアクションを起こすのかを考えることが重要です。

3. 問題を分解・構造化するために必要なこと

問題の核心を理解すると言っても、具体的にはどのように問題を把握して理解すれば良いのでしょうか?

問題の核心をつかむためには、問題を細分化し、それぞれの部分を構造的に理解することが重要です。

ここで「筋の良い」分解が求められます。
「筋の良い」とは、問題や情報を明瞭かつ効果的に細かい部分に分けることを指します。

分解を行う際の2つの条件は、MECE(漏れなく、ダブりなく)と、意味のある切り口の分解であることです。

そのためには、具体的なツールやフレームワークが役に立ちます。

例えば、
・4C(顧客、コンペティター、会社、環境)
・3C(顧客、競合、会社)
・4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)
・バリューチェーン
・マーケティングファネル
・7S(戦略、構造、システム、共有価値、スタイル、スキル、スタッフ)
などが挙げられます。
(これらのフレームワークに関しては、長くなりそうなので割愛します。)

さまざまなフレームワークを活用して問題を構造化し、どの点を重点的に取り組むべきかを明確にすることができるでしょう。

4. まとめ

何か問題解決や改善が必要なときには、まず、現状を適切に把握すること、そして理想の状態をよりクリアに定義して明確にすることが必要不可欠であること。
さらに、自分たちが抱えている問題の本質を深く理解した結果、アクションへ繋げることができるという流れを理解することができました。

本を読めば腑に落ちることも、知識がないまま進めていたときには何が何だか分からなくなっていたので、今回学んだことを、インプットだけで終わらせず行動に移していこうと思います。


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