ローム ミュージック セミナー コンサート 2022<宮田大・チェロクラス>

はじめに


 たまたまYouTubeでおすすめに、過去の宮田大さんのセミナー動画が上がって来たのを見たのが、今回聴きに行くきっかけになりました。

 今年もあるかなと調べてみたら、予想が的中。
 まだ席も残ってる。しかも1000円! 安い!
 即決でチケットを購入。

※ちなみに、オンラインでアーカイブ配信が500円で、まだ見れます!
(2022年8月7日(日)12:00~8月13日(土)23:59まで)
 ご興味がある方、是非!

Program

R.シューマン
アダージョとアレグロ Op.70
チェロ:佐藤 桂菜
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ


D.ショスタコーヴィチ
チェロソナタ ニ短調 Op.40
第1楽章 Allegro non troppo 
第2楽章 Allegro
チェロ:水野優也
ピアノ:ジュリアンジェルネ


E.エルガー
チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
第3楽章 Adagio
第4楽章 Allegro - Moderato - Allegro ma non troppo
チェロ:佐山 裕樹
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ


J.ブラームス
チェロソナタ 第2番 へ長調 Op.99
第1楽章 Allegro vivace
第2楽章 Adagio affettuoso
チェロ:三井 静
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ


F.メンデルスゾーン
チェロソナタ 第2番 ニ長調 Op.58
第3楽章 Adagio
第4楽章 Molto allegro e vivace
チェロ:香月 麗
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ


休憩


S.ラフマニノフ
ヴォカリーズ

S.ラフマニノフ
パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43より第18変奏
(ジュリアン・ジェルネ編)

G.カサド
愛の言葉

チェロ:宮田 大
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ


アンコール
亡き王女のためのパヴァーヌ
チェロ:全員


受講生によるソロ演奏

 チェロに詳しくない私でも、五人それぞれの演奏に個性を感じて、とてもワクワクドキドキさせられました。

 トップバッターの佐藤さんは、美しく花々が咲き誇る庭園風景が目に浮かぶ音色。

 水野さんは、ビートを感じるカッコ良い演奏。

 佐山さんは、いぶし銀のような魅力を感じる、味わい深い音。

 三井さんは、森の中で演奏を聴いているような感覚になる、不思議な音色。

 香月さんは、陰と陽のコントラストがカッコ良い、煌びやかな演奏。

 同じ楽器でも、弾き手によってこんなに受ける印象は変わるのかと言う驚き。
 曲そのものが持つイメージのパワーも大きいとは思いますが、選曲が本人の希望なら、そこにも個性は表れていると感じます。

 ピアノ演奏はすべて、ジュリアン・ジェルネさんによるものでしたが、音がふわっと優しく、受講生を包み込むような温かさを感じました。

講師によるソロ演奏

 宮田さんの演奏をじっくりと聴くのは、昨年のピアソラ・フェス「リベルタンゴ」の東京公演を配信で見た時以来。
 大阪公演はリアルで見させて頂いたのですが、その時のメンバーに宮田さんはいなかったので、生音を聴くのは初めて。

 わくわくしながら耳をそばだてて、最初の一音を待ち……見事に心奪われました。

 受講生の皆さんも、テクニックが光る美しい演奏でしたが、宮田さんの演奏は、もう理屈抜きに、心を揺さぶるパワーを感じるんですよ。

 押し寄せては引いていく波のような、エネルギー。

 それでいて、音色はこってりせず、さっぱりもしすぎず、すっと胸に自然と沁み入るような不思議な感覚で。

 一体どこに違いを感じるのか……自分でもよくわからないのですが、この時感じたことをずっと思い出に残しておきたい、と思ってこのnoteを書きました。

 感動の一部でも、シェアできたら幸いです。

受講生と講師によるアンコール演奏

※後日、書き忘れていたことに気付いて、追記しました! 

 チェロ奏者が全員勢揃い!
 亡き王女のためのパヴァーヌの演奏は、圧巻でした……!
 ソロ演奏では、私の場合、静かに雨が降っている離宮の中庭のようなイメージが浮かぶ曲なのですが、今回の演奏、音の重厚感から、まったく違う印象を受けました。

 何故かチェロの音の重なりが、雄大な川のうねりを思わせ、中華的なサウンドのように聴こえる不思議。
 長江や黄河のほとりに立てられた宮殿で、川を眺めながら演奏を聴いている感覚でした。

 周りで聴いていた他の方は、どんな印象を持たれたのか、ぜひ訊いてみたい……!

 同じ曲でも、演奏の違いでここまで印象が変わるのかと感じた、私にとって、稀有な時間となりました。

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