プロということ
「私が撮らせます」っていうんだよ。
今日はシステムエンジニアの仕事をしながら、カメラマンとして独立しようとしている元同僚と13年ぶりくらいに会った。その人と一晩飲んだ会話の中で一番記憶に残ったのがその言葉だった。
彼はポートレート写真の練習でプロのモデルさんを撮る会に出かけたのだそう。謙遜を込めて
「あまり慣れていないので、手際が悪いかもしれませんがよろしくお願いします」と言ったところ
「大丈夫ですよ。私が撮らせますから」
と答えたのだそう。その後のモデルさんの動きたるや素晴らしかったのだそう。
「今だ」ってわかるタイミングでポーズを決めたり、目線を送ってきたりするらしい。それに合わせてシャッターを押すとイメージした写真が撮れるという。
私たち素人がカメラマンに写真を撮ってもらうときは
「少しでも綺麗に」
撮ってもらえるのだろう。と相手に期待をしている。でもプロは違うのだ!
カメラマンにいいカットを撮らせる技を持っているのだ。
当然だけど私はモデルのプロではないので、そんな話を聞いても、ただすごいなあと思うばかりだけれど、同じことは私の仕事でも言えると思う。
門や庭を作りたいと心のそこから思わせる。そのための会話であり、プランだ。
「なんだかこの人に作らされちゃった。でも結果良かった」
ってどれだけ思ってもらえるか。
それがプロとしての力量なのだと思う。