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地域医療と祭り
11月19日、徳島県海陽町にある海南病院の記念すべき第一回の病院祭に参加してきました。人口1万人以下で、お世辞にも栄えているとは言いがたい所謂"ど田舎"で開催された病院祭でしたが、ありとあらゆる人の熱い思いを感じ取ることができました。めちゃくちゃ楽しかったです。今回は、そんな海南病院際の振り返りnoteを書きたいと思います。今後地域でイベントを行う予定の人、地方のイベントってどうせしょぼいんでしょって懐疑的に思っている人に読んでもらえたらと思います。
海陽町って?
そもそも海陽町ってどんな場所でしょうか。人口8千人ほどの小さなまちで、徳島の南に位置しています。漁業が盛んで、水がとてつもなく綺麗です。その綺麗さはミネラルウォーターよりも綺麗と言われるほど。実際に海辺に行ってみてびっくり。
川の底が透き通るくらい見えるし、海はスカイブルー(スカイブルーというよりもマリンブルーのほうがただしいのかな?細いことは気にしない)
時期が夏なら冗談抜きで飛び込みたいくらいに綺麗でした。感動しすぎて柄にもなくテンション爆あげ笑こんな感じの海でした↓
![](https://assets.st-note.com/img/1707403585053-v4aNUgSlRz.jpg?width=1200)
海がきれいなだけあって、マリンスポーツなんかで訪れる人も多いみたいです。ぼくも今年こそ海陽町にサーフィンに来るぞと心に決めました。海陽町の魅力をもっと知りたい人はHPに魅力が詰まってるのでぜひ!
https://www.kaiyo-kankou.jp/
さてさて、本題に戻ります。病院祭は1日だけだったのですが、祭の準備に携わらせていただいていた私達学生は前日もアクティビティがありました。
予定はこんな感じ。
ちなみに僕は今回、"医療とアートの学校"という団体のブースでスタッフとして、そして大学のサークルメンバーとして、病院祭に参加していました。
https://iryoart.com/
①フィールドワーク
地域の人がどんな困りごとを抱えているのかを街の人に聞き込みインタビューをしながら理解する。
②ディスカッション
1.フィールドワークの成果発表
2.町の医療や教育について病院長や教育推進に携わる方とディスカッション
3.将来の医療職像についてディスカッション
③魚のさばき方&鰹のタタキ体験
④バーベキュー
⑤病院祭当日
病院祭前日
全部書いてたら日が暮れちゃうのでかいつまんで行きたいと思います。
フィールドワークは初めましての人たちで班を組み、海陽の町を自分たちの足で散策しながら町ゆく町民の方々とおしゃべりを楽しんでいました。最近どう?って話から、海陽町ってどんな場所なのかだとか、昔話を聞いたりとか。ほとんどが雑談ですが、その中で少し海陽の町での医療についても聞いて回ったりしました。一概に地域医療といっても、地域地域で町民の人たちのライフスタイルは違う。ヒヤリングというと大袈裟ですが、こうして若者が街ゆく人々とおしゃべりしながら見て聞いて、知って、感じたことを各々持って帰りました。
町でのフィールドワークが終わると、次に待っていたのはディスカッション。海陽病院の方々、海陽の町役場の方々、地域医療研究会のメンバー、医療系学生団体ちいここのメンバーといった面々で行われました。多種多様な人たちが一同に会して何を町民の人たちは課題と感じていて、それを解決して、海陽をより魅力的なまちにするにはどうすればいいのかを3時間みっちり。参加者全員の本気を感じることができ、白熱した議論をすることができました。
そしておまちかね・・・
カツオのたたき体験!!!
病院祭の準備をする中で、一番たのしかったといっても過言ではなかったです。。。いやもちろん、フィールドワークやディスカッションも超楽しかったんですが、カツオのたたき体験にはどれも完敗。
圧倒的MVPは
カツオのたたき体験でした。
こんなこと書いてたら怒られそう。大丈夫かな。
こんなに得意げにnote書いてて何なんですが、ぼく実は前日何をするのかをちゃんと把握しておらず(はあくしとけ)
え、こんな体験できる…最高かよ ってなってました。
まさか自分がカツオの叩きを作ることになるなんて。海陽町は高知県と接しているため、カツオのたたきがポピュラーで、自宅でもよく作るそうです。
さてさて、地元のお母様にカツオのさばき方からご教授いただき初めて魚をさばきました。きまぐれクックで予習しとけばよかった・・・とか思ってましたが、これまたお母様がた教えるのがうまい。
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カツオをさばいたら次は炙ります。
藁を燃やしながら文字通り炎でカツオを炙っていきます。ふつうに熱いし、火傷しそうになりながらあぶっていくう。
![](https://assets.st-note.com/img/1707405620593-j1MrdcOVRq.jpg?width=1200)
自分たちの手でつくったカツオのたたきは最高でした。
明日からお家でカツオのたたきを作りたい、そう思えるくらい美味しくて、楽しかったです。
カツオのたたきを作ったら学生、大人関係なくみんなでBBQ!
美味しいお肉と美味しい魚をみんなで楽しみながら、色々と自分たちの思いを語り合いました。
なんやかんやで
BBQしか勝たん。
真面目な会をするだけじゃなくって、BBQみたいにみんなでワイワイ交流をすることが結局人間関係を築くのに一番よい。翌日の祭り当日に向けて一致団結した気がしました。
BBQ会場から帰る途中空を見上げると満点の星空が。カメラを持ってこなかったことを後悔しました。
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肉眼では文字通り星の海にいる感覚で、
なんなん、海陽。ただただ最高な場所じゃねえか・・・・・
なんでこんな最高な場所徳島県民ですらあんまり知らないんだよお。
祭り当日
朝から祭会場の海南病院で準備を始めました。病院スタッフの人たちも総出で行われる海南病院祭。病院スタッフの皆さんの本気が伝わってきました。車椅子体験から健康診断、学生出店、飲食出店、ステージまで。文字通り老若男女全ての人が楽しめる病院祭でした。
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医療とアートの学校はというと、約2時間で100人を超える人が訪れる大盛況ぶり。大人から子供まで多くの人が訪れてくれました。
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普段カンバスに絵を描くなんて経験しないもんだから僕自身ワクワク。
今回来場してくれていたみなさんからも上手にかけるかなというドキドキと、自由に自己表現をできるというワクワクがバシバシと伝わってきて、超楽しい、最高の空間でした。
最後にアーティストであり、日本中の病院で似顔絵セラピーを行っている村岡ケンイチさんが病院祭を表現した絵をみんなに披露して医療とアートの学校は締めくくりました。
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今回の医療とアートの学校で制作された絵はすべて海南病院の院内に展示されているようなので興味のある人は是非いってみてください。
あれ?
なにかわすれてない?
徳島といえば
そう
阿波おどりわすれてない?
もちろん病院祭最後は阿波踊りで締めくくりました。
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老若男女
徳島県民か否か
踊ったこと ある?ない?
そんなもの関係ない。
みんなで作り上げきた病院祭。準備の段階の苦労、当日の苦労、そして当日の喜び。その場にいるすべての人のありとあらゆる感情が踊りとなって表出していました。阿波おどり最高。いつでもどこでも誰とでもみんなが一体となって踊れる阿波踊りってハンパないて・・・そんなんないやん普通
そんな阿波踊りがずーーーーーーっと受け継がれ続けてる徳島も最高です。
来年も病院祭りやるみたいなので、僕も学生として関わらせていただきたいとおもうばかりです。
病院祭りを終えて
病院祭りのMVPは紛れもなくカツオのたたきづくりでしたが、病院祭りは大きなメッセージを私達学生に与えてくれたと思います。それは、田舎の底力です。徳島は日本の中でも人口が少なく、田舎であることは紛れもない事実です。田舎であるがゆえに都会に就職する若者が多く、過疎化に拍車がかかっています。私達医学生もその若者の一人です。
都会には都会の魅力があり、田舎には田舎の魅力がある。それを徳島の学生にしっかりと伝わったのが、この病院祭の最も大きな成果だと思います。
今回参加した医学生の多くは海陽に来たことがほとんどありませんでした。しかし、この病院祭を経験することで海陽の魅力、もっといえば地域の魅力に気づきました。そして、自分たちが地域を支えていきたいとすら考える様になりました。
いま、地域の医療を支えるための地域枠からの離脱や地域枠の不足が問題となっていますが、今回参加した学生が地域の魅力を感じて、地域で働きたいとおもったように、"枠で規定されているからその地域で働く"のではなく、自ら選択して地域で働く医師を増やす取り組みも必要なのではないかとおもいます。地域枠の人がその地域が好きになれるような仕掛けをつくれたら最高ですね。(すでにありそうな気もしますが)
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