Piaf
【作】パム・ジェムス
【演出】栗山民也
【東京公演】2018年11月4日(日)〜12月1日(土)
【劇場】シアタークリエ
【広島公演】2018年12月4日(火)
【劇場】JMSアステールプラザ大ホール
【香川公演】2018年12月11日(火)~12日(水)
【劇場】レクザムホール(香川県県民ホール)小ホール
【大阪公演】2018年12月15日(土)~17日(月)
【劇場】森ノ宮ピロティホール
リトル・ルイ
ウエイター
リュシアン
テオ・サラポ 他
リトル・ルイ:怯え、媚び、酷い目にあわされながらも生きていくためにそこに居るのだろうという姿が哀しい。媚びる笑顔が哀れすぎた。
あんな現場に居合わせて、彼は大人になれるのだろうか……。
ウエイター:戦争が終わって、仕事ほっぽり出して歌って踊るかわいこちゃん。接客時の声の高さが聞き覚えなさすぎて笑わずにいられなかったw
リュシアン:セックスの為だけにピアフに間に合わせで飼われ、ピアフと呼ぶことも許されていない。自分は特別だと信じたいのに、ピアフに足蹴にされると、ピアフの気持ちを必死に自分に向かせようとする。顔がいいだけの才能のない若者。哀れすぎる……。
台詞より、ピアフのスカートの中に手を突っ込んで撫でるシーン、ピアフに触れる指先が無遠慮で生々しいのが良い。表面だけ飾った男、を薄っぺらく好演していて、近いうちに捨てられるんだろう……と思わせるのも凄いなと思った。
テオ・サラポ:ピアフの手を握るのも恐る恐る、気持ちばかり先に行って触れられない、プラトニックを感じられる。なにもいらない、ただただ側に居られればいい、と跪く姿は神々しくさえあった。ピアフに焦がれて会いに来たけれどその思いは深く、ピアフを構成している「エディットガシオン」すべてを丸ごと愛しているのが伝わってきた。
二人のデュエット、冒頭はたどたどしいのに歌が進むにつれて歌が上手くなっていく。エディットを信じて育てられていく様が一曲の中に詰め込まれている。必死で思いを伝えるように歌い、エディットの歌声にはたまらず微笑む。多くを語らず、役者の年齢としてもかなり歳下であるのに、エディットを寄りかからせている強さを感じさせる『凄さ』があった。