34歳、自分史を振り返ってみる #2
こんにちは、行政書士の辰巳です。
さて、自己紹介がてら自分史振り返りの後編です。前編はこちら。
新卒時代
高校を卒業し、大阪での就職。地元鳥取は今でこそ多少マシになった(と思う)けど、当時は田舎指数がめちゃめちゃ高かったので、大阪にはとにかく色んな「初めて」が転がっていて楽しかった。セブンイレブン、ドンキホーテ、サイゼリヤ、スターバックス。地下鉄、自動改札、動く歩道。18歳にして全部が新しい体験。
就職先はIT企業で、とにかく色々なIT業務を下請けしていた会社だったからいわゆる配属ガチャ的な要素が強かったのだけど、本配属になったのは教育部門。コードを読んだことも書いたこともない人間がプログラミングを「教える」側の立場になるという、まあ、引きとしては結構悪めな感じだったものの、高卒にしてはお給料も悪くなかったので根性で。
ところがその翌年、思いがけず妊娠が発覚。まだ10代だったので結婚するにあたって色々葛藤はあったけど、とりあえず悪阻が酷すぎて仕事どころではなかったので、2年足らずで早々に退職を決意。
20代前半
実家に里帰りせずに出産したので、産後4日目から自宅に戻り普通の生活。若くてなまじ体力があったのが災いし、しんどいなあと思いつつ本当に普通に生活した。料理も掃除も洗濯も普通にこなした上で、育児で不眠の生活。結果、産後の肥立ちというやつが滅茶苦茶悪く、激痩せした(そりゃそう)。
産後しばらくして、夫がストレスの限界で仕事を辞める。しかし、ただでさえ若い二人で蓄えもない上に、両実家の支援もないので、どう考えても家計がマズい。とりあえず病みモードの夫に娘を託し、知り合いの伝手で紹介してもらったWEB制作の仕事を始める。
全くの未経験で1年ほどお世話になったところで夫が再就職し、私は某ネコの運送会社の事務職に転職。若くて子供がいるとイメージが悪いのか、当時は短時間のパートを見つけるのも本当に一苦労で、選考で落ちる落ちる。そんな中、悪条件の小娘を拾ってくれたネコ運輸さんには本当に感謝。時給は900円だったけどね。
20代後半
なんとなく、転機は26歳の時だったかなと思う。
娘が小学校に上がる直前に祖父が、その半年後に後を追うように祖母が他界。幼少期、親代わりに育ててくれた祖父母がいなくなってしまったインパクトは凄く大きくて、なんとなく、人生こんなんでいいんかなと考え始める。
ちょうど娘が小学校に上がったタイミングで、時間の融通が利くようにと在宅で事務代行の仕事を始めていて、開業届も出して個人事業主として仕事を細々と引き受けるようになっていた。そんな中である日、夫から資格取得の話を勧められる。
本人は全く覚えてないようだし、なんとなく「手に職つけたら~」くらいの軽いノリの話だったようだけど、なんだかその気になってしまった私はすぐに調査を開始。
折角ならバッジつける系の資格とかええやん、ということで士業にアタリをつける。事務代行との親和性で最初は社労士を目指そうと思ったんだけど、社労士の受験には大卒資格、あるいは特定の資格が要る。じゃあ高卒でも受験できて、社労士の受験資格も得られるのは・・・行政書士?なにそれ、全然知らんけどなんかマスコットキャラクター猫だし、それにしよ!
ということで即日通信講座を申込み(6万円)。我ながら呆れるほど雑な動機である。
行政書士試験受験期-1
勉強にはこれまでさほど困ったことが無かった私。まあなんとかなるっしょ~というノリで法律の勉強を始めるも、まず、全く法律が読めない。本当に日本語か?と思うほど理解が難しく、どういう意図で何が書いてあるのかさっぱり分からない。
今思えば当然なんだけど、合格率10%の国家試験がそんなに簡単なわけがないのだ。
勉強を始めてすぐ、猛烈に後悔した。でも、嘆いたって6万円は返ってくるわけじゃないし、試験まで8か月ある。合格までの勉強時間目安は500時間らしいから、1日2時間でなんとかなる。よし。
そうして私は大好きなオンラインゲームを封印し、その分コツコツ毎日2~3時間の勉強を開始。
8か月後、なんとか500時間を超えるくらいの勉強量で挑んだ本番。結果は166点。合格点の180点には到底及ばず、玉砕だった。
行政書士試験受験期-2
仕事をして、家事をして、子供の面倒を見て、ようやく空いた時間に勉強する。そんな生活を半年以上続けての不合格だったもので、なんだかメンタルが凄くやられてしまって。でもここでやめたら、流石に母としてダサいかなと思い、再チャレンジを決意。
2年目の勉強では通信の教材は更新せず、本屋さんで見繕った参考書1冊とオンラインの一問一答系サービスに頼ることにした。格安プラン。
洗い物とかやるからちょっとでも勉強したら?と夫は言ってくれたけど、なんかそれも違うかなと思って、なるべく普段の生活はそのままで、空き時間での勉強を徹底した。
そして10か月。なんとか届いた合格ライン。2年勉強して結果190点か・・・という感じではあったけど、ま、合格は合格なので良し。
というわけで約2年間の受験生活が、ようやく終わった。終わった頃には社労士試験に挑む気力は1ミリも残っていなくて、むしろやりきった感しかなかった。当初の目的どこいったねん。
そして今に至る
ようやく資格を手にしたものの、なかなか開業・登録の踏ん切りがつかない。だってそもそも行政書士になりたかったわけではないし、登録も30万とか40万とかかかるし、儲かってはなかったけど、食うに困らないくらいの仕事はあったし。
そんなこんなで合格から半年ほどぐだぐだ悩んだ後、まあやってみれば何か変わるかも~くらいの、またしても無計画な感じで行政書士登録を決意。
そして、もうすぐ登録から丸5年が経とうとしている。
5年で何か変わったかというと、完全に想定外なくらい、何もかも変わった。仕事の選択肢が増えたので収入が増えたのは勿論だけど、仲間が増えて会社を作ったり、別法人の役員として違う事業のことを考えたり、新しい環境に引っ越したり、行政書士にならなかったら何一つ起こらなかったであろうことばかり毎日起きている。
※行政書士登録以降の話については以下の本の巻末で書いているので、万が一にでも興味がある人がいれば、ぜひ書店でこそっと読んでやってください。開業前の方におすすめ!
正直仕事は大変なので、それが生きがいだとか楽しいとかそういう感覚ではないけど、結論としては試験勉強逃げずに頑張ってよかったな、と。
登録した当時は20代だった私も30代半ば、業務に関してはまだまだ経験不足だけど、若手を名乗っていてもいいものか微妙なラインまできてしまった。
相変わらず無計画なので先の具体的なビジョンは無いけれど、やりたいこともあるし、もう少し色々と頑張ってみようと思っているので、みなさまどうぞ、よろしくお願いします!