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ぬるい繭の中

人間に会いたくない期なのですが、そろそろ髪を切らなければ生活に支障が出るので美容院に行くことにしました。2時からです。今は例によってシアトルズベストコーヒーで時間を潰しています。円城塔先生の『プロローグ』を読んでいる。

村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。

コーヒーが飲めないのでカフェに入ると概ね紅茶を飲みます。ときどきココア。あと抹茶系の何か。
大学生のころは、彼氏のコーヒー器具と一緒にわたしのティーセットを並べていました。雑貨屋さんで買ったかわいいティーポットがあったんだけど、わたしはティーサーバーばかり使っていました。茶葉がくるくる回ってお湯がお茶になっていくのを見るのが好きだったんですよね。

社会人になってからは主にティーバッグでお茶を淹れるようになってしまいました。愛用していたティーセットもティーサーバーも戸棚の奥で眠っている。

作業するときにお茶を淹れるんだけど、ひと口ふた口飲んだら目の前のことに集中してしまって、数時間経ってから渋くて冷たいお茶を飲むのが常です。お茶が冷めない機器をたまに見かけると欲しい気持ちになるんだけど、何となく手を出さないまま冷たいものを飲んでいます。

歳を重ねるごとに生活が雑然としてくる。次に生活環境が変わればまた変わるのかもしれないんだけど、ぬるい繭の中にいるみたいな、雑な生活がまだしばらく続くでしょう。

数年後、このころのことを思い返して未来のわたしは何を思うんだろうなとたまに考えます。もうちょっと丁寧に生きれば良かったと思うのか、あのころが一番自分らしかったと思うのか。

早く終わってほしいような気もするし、永遠にこのままでいたいような気もします。いずれにせよ、繭は壊れると思うけれど。

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