無花果のタルト
どうでもいい話をしてもいいですか?
2年くらいタリーズだと思って利用していた近所のカフェがシアトルズベストコーヒーだということに今日気づきました。めちゃくちゃびっくりした。
はい。
村谷由香里です。noteをご覧いただきありがとうございます。
「どうでもいい話をしてもいい?」というのは遠距離恋愛時代の恋人の口ぐせです。当時毎晩電話をしていたんですが、そんなに毎日語るべきことがあるわけじゃありませんでした。
7年くらい遠距離だったのに覚えている話題なんてひとつかふたつくらいのものです。あとは大体、翌日には忘れる身のない話。
遠距離時代、福岡にくると良い喫茶店に入って無花果のタルトを食べるのが楽しみでした。無花果という果物にもともとそんなに執着があったわけじゃないし正直イチゴのタルトのほうが好きなんだけど、あの飴色の甘い果物を見ると、どうしてもそれを指差してしまった。
無花果は、身のない話を繰り返すわたしたちの象徴のような気がしていたんですよね。実のない花。外側には決して開かない花。
本当にどうでもいい話しかしていなかったのに、わたしはいつも「2人だけの間で完結させるにはあまりに面白いからもったいないなあ」と思っていました。翌日には綺麗さっぱり忘れるくせに適当なことを考えるものです。
あの言葉たちはどこに行ってしまったんでしょうね。二人だけの流行。二人にしか解らないネタ。どこかに残しておけば良かったな。
そんなことをふと思い返していました。無花果のタルトが食べたい気持ちです。季節外れも良いところだけど。
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