初めて「おてつたび」を使ってみた
利用のきっかけ
こんにちは。岩手県の最北端、洋野町という町に住んで、はや3ヶ月経ちました。今は、地域おこし協力隊として、空き家再生の担当をしています。
4月ごろから改修を担当することになっていた空き家について、DIYをしていいかどうかの諸々の確認が取れたため、6月末から空き家DIYを始めました。ただ、7月から人手の欲しい作業に入ることと、空き家改修には、地域内外を含めて色んな人に関わって欲しいという思いから、以前からずっと利用したかった「おてつたび」というサービスを利用しました。
おてつたびって?
そもそもおてつたびとはなんぞ?と言う人もいると思うので、簡単にサービスの紹介をします。
おてつたびは、その名の通り、お手伝いと旅を掛け合わせたサービスで、利用者は、仕事をして報酬をもらいながら、地域に出かけることができます。おてつたびの受け入れ先は、農業や漁業、宿泊業など、季節的に人手が欲しいけれど、近隣に働き手が少ないような地域が多く、地域外から働き手にきてもらうためにお手伝いの募集をかけています。
最近では自治体なども関係人口創出のために、おてつたびを利用し、地域をまず知ってもらうことに活用する事例も増えてきています。
僕も空き家DIYを手伝ってほしいことはもちろんですが、まず洋野町を見て、体験して、知ってほしい、という想いからおてつたびに登録しました。
僕とおてつたび
実は僕がおてつたびを知ったのは、2020年10月。おてつたびさんのミートアップで勝手ながらグラレコをとらせてもらったところから始まります。
当時は、完全にグラレコを練習する目的で、イベントに頻繁に参加していて、イベントの様子を描かせてもらっていました。
地域の関係作りとして、どうにか狭山市でおてつたびを入れられないかなぁ、と考えていたし、おてつたびそのものにも参加したいと思っていましたが、公務員で副業に当たるため、参加はできず、ずるずると時間だけが過ぎていってしまっていました。
転職して、副業ができるようになってからも、今度はまとまった日程を確保できずだったので、実に約3年越しに、おてつたびというサービスを利用できました。
準備はみんなで確認しながら
まずは、おてつたびを協力隊の活動の中で利用できるかどうか、そこの確認作業から始まりました。僕自身は、おてつたびを以前から知っていますが、洋野町ではまだ、知られているサービスではありませんでした。そのため、おてつたびとはどういうものか、報酬はどこから支払うのかなど、役場の方とやりとりしながら進めていきます。
取り組み自体は面白いね、という風に言ってもらえましたが、すぐに導入しようとなるわけではありません。色んな人に許可確認等をとってもらったりして、地盤を固めていきながら、7月に一度やってみましょう!という話になりました。
おてつたびでまず驚いたのは、登録から応募など反応の速さ。募集ページを登録してから1日で1000件近くの閲覧があり、4日で定員を締め切る申し込みがありました。関東圏を中心に学生さんと社会人の方が来てくれることになり、この時から、すでにちょっとワクワクしました笑
ちなみに、現在おてつたびの登録者が4万人近くいるそうですが、今は募集をかけるとたくさんの人に興味を持ってもらえる状態で、すぐに募集を締め切ってしまうそうです。
おてつたびの受け入れについては、受け入れ側と、応募者で共通して流れを確認できるように、とおてつたびの工程を描いた「おてつたびノート」を作成しました。どういう流れで動くか、お互いに共有できたので、今回用意しておいてよかったな、と思います。
手伝ってもらったこと
今回おてつたびで依頼していた作業内容は大きく2つです。
空き家のDIY(今回は漆喰塗り)
洋野町の魅力を発信するためのアイデア募集
一つ目は空き家の漆喰塗りです。これは一人でも出来なくはないですが、一人で壁を塗るのは大変ですし、何より、漆喰は乾くと固まってしまうので、早く塗る必要があります。そこで、地域の人+おてつたびのメンバーに加わってもらい、空き家の一室の土壁を漆喰で塗り替えました。
僕自身も漆喰の専門でもないですし、おてつたびのメンバーも漆喰を塗ることは初めてでしたが、一人一人の塗り方の味も出ていたし、何よりみんなが楽しみながら塗って、コミュニケーションが出来上がっていくのがよかったな、と思います。
「そっちの壁塗るの上手!どうやってるの!?」
「こっち塗れてないから私やりますね!」
など、みんな協力しあい、考えて動きながら、作業を進めてくれました。
途中役場の方も手伝いに来てくださり、結構な人数で、漆喰を塗れたので
、想定以上の速さで壁を塗ることが出来ました。
もう一つは洋野町の魅力発信のアイデア出しです。
簡単に言ってしまうと、お試し地域おこし協力隊みたいなもので、洋野町を一緒に回っていただき、地域の魅力を発信するためのアイデアを一緒に考えてもらいました。
住んでいる側ではなく、外から見た時の洋野町がどういうところか、初めてきた学生さんたちがどう思うかも気になっていたので、今回のおてつたびのお手伝い内容に組み込みました。
木工体験から始まり、近場の浜辺にいったり、きのこ料理のお店にいったり、1日でたくさんの場所を巡りながら、洋野町について、率直にどんな印象を持ったかを考えてもらいます。
純粋に洋野町というまちを知ってほしいという想いもありつつ、協力隊に近いような仕事も体験してもらえれば、と考えました。
地域に笑顔が溢れた
今回おてつたびを初めてやってみましたが、思っていた以上によかったです。まずは来てくれたメンバー。みんな初日からすごく仲良くなり、みんなで夜遅くまで談笑したり、協力しながら作業もしてくれました。僕の方から、ああしてくれ、こうしてくれ、って言うことがほとんどなかった。
それといく先々で、「どこから来たの!」「洋野町によく来たね!」など地域の人たちが笑顔で対応してくれ、おてつたびメンバーと話していく中で、さらに笑顔が広がりました。
特に、協力隊の同期はかなり4人と仲良くなり、おてつたび終了後も、近くの地域に一緒に観光に行ったり、帰りは新幹線のある駅まで送っていくなど、すっかりメンバーとおてつたびそのものにハマってしまいました。なんでも今度はおてつたびに行く側に回りたいそうです笑
みんな洋野町をすごく気に入ってくれて、そのうちの一人は早くも8月に家族を連れて、また泊まりにいくと言ってくれました。おてつたびの作業としては、DIYを進めることですが、それ以上に洋野町を知り、「また絶対に来ます」と言ってもらえたこと、それと地域の方がおてつたびを好きになってくれたことが、たまらなく嬉しいです。
(追記)また、別の子はおてつたびの様子をTik Tokで素敵な動画にまとめてくれました!色んなところで洋野町に関わってくれることがありがたいです。
空き家DIYはまだ一部屋のDIYがある程度進んだだけで、まだやることは山ほどありますが、こうやって人の手を借りながら、洋野町の内側と外側が繋がるキッカケになってくれれば、と思います。
ちなみに改修後の空き家は、ADDressに登録できたらいいな、と今関係機関やADDressさんとやりとりをしています。
おてつたびのような形で、今後も定期的に洋野町に来てもらえるような機会が作れたらいいな、と思うので、DIYや協力隊の活動など発信しながら、頑張っていこうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!おてつたびめっちゃいいですよ!ぜひ!
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