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【完全初心者向け】遊戯王解説

今回は、遊戯王のルールをなーんにも分からない人向けに解説をしていこうと思います。
なんでかと言うと、僕が遊戯王を大好きだからです。
皆に遊戯王をやってもらいたいとまでは言わない本当は言いたいですが
僕が遊戯王の話をしている時に少しでも面白さを分かってもらえたら嬉しいなと思って、基礎の解説を書くことにしました。

遊戯王は難しい部分は本当に難しいのですが、今回は本当に基礎の部分だけ書いて、なんとなーく理解してもらえたらいいなと思っています。

遊戯さんもこう言っています

遊戯王は紙のカードで遊べるOCGと、PC・ゲーム機・スマホで遊べるマスターデュエルがあります。
この記事ではマスターデュエルの画面を使って説明していきます。

画面の見方

これが対戦画面

デッキ

右下にあるカードの山が、自分のデッキ(山札)です。
デッキは40~60枚のカードで作ることができ、この山からカードを引いて使っていきます。

手札

手前に絵柄が見えているのが、自分の手札です。
ゲーム開始時に、デッキの上から5枚引いて手札にします。
基本的にはこの手札のカードを使って、ゲームを進めていきます。

フィールド

手札の奥にある四角がいっぱい描かれている場所が、フィールド(場)です。
ここにカードを置いていくことで、ゲームが進んでいきます。

手札を使って、フィールドにカードを出した図

森みたいな背景や、左側に鎮座しているハンバーガーは完全に飾りですので、気にしなくていいです。

勝利条件

遊戯王で相手に勝つための条件は、3種類あります。

  1. 相手のLP(ライフポイント)を0にする

  2. 相手をデッキ切れにする

  3. 特殊勝利

1.相手のLPを0にする

画面の右上にあるのが相手のライフポイントです。
ゲーム開始時には、お互いに8000のライフポイントを持っています。
モンスターの攻撃や、様々なカードの効果によってライフポイントは増減します。
先に相手のライフポイントを0にしたら、勝利となります。

有名なやつ

2.相手をデッキ切れにする

画面左上の相手のデッキが0枚になって、相手が「カードを引かなきゃいけないのにもうデッキにカードがない!!」となったら、自分の勝ちです。

相手のデッキを0にしても勝ち

最低40枚以上あるデッキが0になるなんてことあるんですか?
と思うじゃないですか。
全然あります。それが遊戯王です。

原作でも出てくる

3.特殊勝利

カードの効果に「〇〇するとデュエルに勝利する」と書かれたカードがあります。
その条件を満たすと、その時点で勝利になります。
有名なのがエクゾディアですね。

5 枚そろったら勝ち

この条件はなかなか満たしにくいものが多く、実戦ではそんなにお目にかかりません。

多くの場合は、相手のライフポイントを0にすることを目指します。
相手のライフを減らす方法は複数ありますが、最も基本的なのは、モンスターによる攻撃です。

モンスターカード

遊戯王と言えば、やっぱりモンスターカードですよね。
モンスターには、★(レベル)ATK(攻撃力)DEF(守備力)があります。

ふはははー!スゴいぞー!カッコいいぞー!!

通常召喚(★1~4)

レベル1~4のモンスターは、1ターンに1体だけ、手札からフィールドに出すことができます。
これを通常召喚と言います。

エルフの剣士(★4)を通常召喚!

一番基本の召喚方法ですね。
★の制限と、1ターンに1度だけという制約はありますが、特にコストなどはなくモンスターをフィールドに出すことができます。

アドバンス召喚(★5~6)

次に、★が5〜6の場合です。
この場合も1ターンに1体だけ召喚することができますが、フィールドのモンスターを1体リリースすることが必要になります。

リリースと言うのは、フィールドにいるモンスターを墓地に送ることです。
昔は「生贄」と言ったのですが、時代の流れでその言葉は使えなくなったので、リリースと呼ぶようになりました。
生贄の方が分かりやすかったんだけどね…

これを、アドバンス召喚と言います。

「デーモンの召喚」は★6の上級モンスター
エルフの剣士を生贄に捧げ、デーモンの召喚を召喚!

アドバンス召喚も、通常召喚の一種です。

アドバンス召喚(★7~)

★が7以上になると、リリースが2体必要になります。
フィールドにいる2体のモンスターを墓地に送ることで、召喚することができます。

青眼の白龍は★8の最上級モンスターだ!
フィールドの2体をリリースし、青眼の白龍をアドバンス召喚!

攻撃表示と守備表示

モンスターカードの置き方には攻撃表示守備表示の2種類があります。

縦向きが攻撃表示、横向きが守備表示

攻撃表示のモンスターは、相手のモンスターに攻撃することができます。
この時に使うのが、ATK(攻撃力)です。

守備表示のモンスターは攻撃ができません。
守備表示の場合は、DEF(守備力)を使います。

攻撃をするための表示、それが攻撃表示

攻撃表示と守備表示は、各モンスター毎に1ターンに一度、変更ができます。
ただし、召喚されたターンには変更できません。

召喚とセット

モンスターを通常召喚する際(アドバンス召喚含む)には、召喚セットを選べます。
召喚は、攻撃表示でフィールドに通常召喚します。
セットは、裏側守備表示でフィールドに通常召喚します。

通常召喚は召喚とセットを選べる
セット=裏側守備表示

セットした場合は、裏側なので相手には何のモンスターが召喚されたのか分からなくなります。
先述の通り、召喚したターンは表示形式を変更できないので、次のターンに攻撃表示にするか、相手に攻撃されるまで裏のままになります。

特殊召喚

後述するモンスターの効果や魔法カードなどによってフィールドにモンスターが召喚されることを特殊召喚と言います。
通常召喚(アドバンス召喚含む)以外の召喚は全て特殊召喚です。
特殊召喚には回数の制限はなく、可能な限り無限に特殊召喚できます。

テキストに書かれた条件で特殊召喚できる

デッキによっては、1ターンに何十回も特殊召喚を行ったりします。
(特殊召喚に制限がないのが現代遊戯王のインフレの原因と言われていたりいなかったり…)

モンスター同士の戦闘

モンスター同士が戦闘を行う場合、攻撃するモンスターの攻撃力と、攻撃を受けるモンスターの攻撃力/守備力の値を比べ、大きい方が勝ちます。
ただし、攻撃されるモンスターが攻撃表示か守備表示かによって、モンスターが破壊されるかどうか、LPへのダメージの加わり方が変わります。

実例の方が分かりやすいと思うので、以下の図を見てください。

戦闘の例

見ても良く分からんって?
うーん………
言葉でまとめると、こんな感じ。

  • 攻撃表示のモンスターを倒すと、LPにダメージを与えられる。

  • 守備表示のモンスターは倒しても、LPにダメージは与えられない。

  • 自分の攻撃力より強いモンスターを攻撃してしまうと、反射でダメージを受けてしまう。(さらに相手が攻撃表示なら自分のモンスターが破壊される)

ダメージを受けたくない時は守備表示だ

この時点で割とややこしいですね。
大丈夫、遊戯王にはもっとややこしい話がたくさんあります。

ダイレクトアタック

相手フィールドにモンスターがいない場合、相手プレイヤーへの直接攻撃(ダイレクトアタック)ができます。
モンスターの攻撃力分のダメージを相手のLPに与えることができます。

相手に攻撃力分のダメージを与える

モンスターに攻撃するのに比べて格段に大きいダメージを与えられるので、ダイレクトアタックは勝利に近づくのに重要な一手です。
戦っていて楽しい瞬間の一つでもありますね。

プレイヤーへの直接攻撃(イメージ)

モンスター効果

モンスターには、各カード毎に特別な効果があるものがいます。
効果を持たないモンスターを通常モンスター、効果を持っているモンスターを効果モンスターと呼び、カードの枠の色で区別することができます。

通常きのこと効果きのこ

効果はモンスター毎に千差万別で、カードに記載された効果テキストをしっかり読む必要があります。

カードの効果は、特に記載がなければフィールドにいる場合のみ発動が可能ですが、カードに記載があれば手札からの発動墓地からの発動も可能です。

フィールド以外で発動できるカードもある

リバース効果

効果モンスターの中にはリバースと記載されたモンスターがいます。
これは、裏側守備表示のモンスターが表になった時に発動できる効果を持ったモンスターです。
相手のモンスターに攻撃された場合や、自分のターンに表側攻撃表示にした場合など、裏側から表側になることをリバースと言います。

「リバース効果発動!!」「何だと!?」

原作でも馴染み深く、強力な効果を持ったカードも多いのですが、モンスターを裏側でセットすることが稀な現代遊戯王では、悲しいことにほとんど見かけなくなってしまいました。

魔法カード

遊戯王を彩るカードはモンスターだけではありません。
魔法カードは自分のモンスターの補助や相手への妨害など、様々な役目を果たすカードです。
その役目は千差万別。カードごとに様々な効果があります。

様々な効果をもたらす魔法カード

魔法カードには下図に示すように種類があり、それぞれ使い方が少しずつ違います。

魔法カードの種類

(本当は儀式魔法もあるけど、通常魔法と使い方は変わらないので省きます)

通常魔法

通常魔法カードは、フィールドの魔法罠ゾーンに出して発動できます。
使い終わった魔法カードは墓地に送られます。

手札から魔法罠ゾーンに出して発動

また、特に記載がない限り、1ターンに何枚でも発動できます。
手札からフィールドに出して発動するものが多いですが、墓地で発動できるカードもあります。

永続魔法

通常魔法と違い、発動後に墓地に送られず、魔法罠ゾーンに残り続けます。
永続魔法カードは、そのカードがある限り永続的に効果を及ぼすものや、次のターン以降も繰り返し効果を使えるものなどがあります。

永続魔法は発動後もフィールドに残る

フィールド魔法

永続魔法と似ていますが、魔法罠ゾーンではなく、フィールドゾーンという特別な置き場に置かれます。
フィールド魔法は、相手を含め盤面全体に影響を及ぼす効果を持っていることが多いです。
また、自分のフィールドゾーンには1枚しかカードを置けないため、既にフィールド魔法がある状態で別のフィールド魔法を発動すると、元あったフィールド魔法カードは墓地に送られます。

フィールド魔法はフィールドゾーンに出す

速攻魔法

通常魔法は自分のターンにしか使うことができませんが、速攻魔法はフィールドに伏せておく(セット)ことで、相手ターンにも発動することができます。

セットした速効魔法は相手ターンにも発動可能

自分のターンに使う場合は、通常魔法と同じように魔法罠ゾーンに発動することができます。

装備魔法

モンスターに装備して使う魔法カードです。
既にフィールドにいるモンスターを対象にして発動し、そのモンスターがフィールドにいる限り魔法罠ゾーンに残り続けます。
装備しているモンスターが墓地へ送られるなどでフィールドから離れると、装備魔法カードも破壊されて墓地に送られます。

装備するモンスターを指定して発動

罠カード

罠(トラップ)カードは、魔法罠ゾーンに伏せておくことで、相手ターンに発動できるカードです。
その名の通り、迂闊に攻撃してこようとした相手を返り討ちにする罠のような効果のものもありますが、その他にも様々な罠カードがあります。

意表を突く反撃が罠の醍醐味

罠カードにも種類があります。

罠カードの種類

通常罠

基本の罠カードです。
自分のターンに魔法罠ゾーンに伏せておき、次の相手ターン以降に発動が可能になります。
発動後は、墓地に送られます。

罠カードは基本相手ターンに使う

永続罠

発動の仕方は同じですが、発動後も墓地に送られず魔法罠ゾーンに残り続けます。

永続罠はフィールドに残り続ける

カウンター罠

相手の行動に対してカウンターとして発動する罠カードです。
正確に説明するにはスペルスピードという難しい概念を話さないといけないので簡単に言うと、相手が何かしようとした時にダメー!と上被せで封じるような罠になります。

カウンター罠の簡易概念図
伏せてから使うのは通常罠と同じ

ゲームの進行

遊戯王では、お互いのターンを交互に繰り返して戦っていきます。

先攻と後攻

ゲーム開始前にコイントスを行い、勝った方が先攻後攻を選びます。
遊戯王は先攻ゲーと言われていて、先攻の勝率が高いゲームになっています。
そのため、コイントスで先攻を取れるかが勝敗にかなり大きく影響してきます。
ただ、後攻での勝利に特化したデッキなどもあり、自分のデッキに合わせて先攻後攻を選択することになります。

コイントスはとても重要

ドロー

試合開始時に、お互いのプレイヤーはデッキの上から5枚のカードを引いて(ドロー)、手札にします。
その後は、自分のターンが回ってくるごとに1枚、デッキの上からドローして手札に加えていきます。ただし、先攻1ターン目はドローできません。

ドロー!モンスターカード!

メインフェイズとバトルフェイズ

自分のターンには、モンスターの召喚、魔法の発動やセット、罠のセットなどを行うことができます。
これらを行うのがメインフェイズです。
モンスターで戦闘を行うには、バトルフェイズへの移行を宣言する必要があります。

バトルフェイズに入ると、一部を除いた召喚や発動ができなくなり、モンスターでの戦闘を行います。
なお、先攻1ターン目はバトルフェイズはありません。
先攻でいきなり攻撃できたらズルいですからね。

バトルフェイズが終了すると、再びメインフェイズに戻ります。
ここで再び、召喚、発動、セットを行うことができます。

バトルフェイズを終了するとメイン2になるよ

フェイズの流れ

ターンの中でのフェイズの流れを図にすると以下のようになります。

1ターンの流れ

スタンバイフェイズエンドフェイズは特にすることがなければ何もせずに流れていきますが、これらのタイミングで発動できる効果もあります。
ターンエンドを宣言し、エンドフェイズに発動できる効果の処理が終了すると、相手のプレーヤーにターンが移ります。

ダメです。

試合終了

上記の流れでお互いのターンを繰り返していき、先にどちらかのプレイヤー勝利条件を満たした時点で勝敗が決着し、試合終了となります。

俺の負けだ…

EXデッキ

だいぶ後回しにしましたが、EX(エクストラ)デッキの説明をします。
EXデッキは、メインデッキと別に0〜15枚で作ることができます。

左下にあるのがEXデッキ

EXデッキに入れられるのは、以下のような特別なモンスターです。

EXデッキに入るモンスター

それぞれの種類によって召喚方法は異なりますが、手札に引かないと召喚できないメインデッキのモンスターと違って、EXデッキのモンスターは条件を満たせばいつでも特殊召喚することができます。

また、EXデッキのモンスターは通常のモンスターゾーンだけでなく、エクストラモンスターゾーンに出すこともできます。
(2つあるエクストラモンスターゾーンのうち、基本的にはどちらか片方を使って、もう片方を相手が使います)

EXデッキのモンスターはエクストラモンスターゾーンに出せる

エクシーズモンスター

エクシーズモンスターは、同じレベルのモンスターを複数体素材にすることでEXデッキから特殊召喚できます。
例えば、レベル4のモンスター2体を素材にすることで、ランク4のエクシーズモンスターが出せます。

エクシーズモンスターの例
エクシーズ召喚の方法

素材となったモンスターは墓地に送られるのではなく、エクシーズ素材となって、エクシーズモンスターの下に敷かれます。
エクシーズモンスターには素材を取り除いて発動する効果を持ったものもあり、取り除かれた素材は墓地へ行きます。

シンクロモンスター

シンクロモンスターは、レベルを足し算して特殊召喚できます。
例えば、レベル2のモンスターとレベル3のモンスターを素材にすると、レベル5のシンクロモンスターを出せます。
ただし、素材の片方にはチューナーと呼ばれるモンスターが必要になります。

シンクロモンスターの例
シンクロ召喚の方法

素材になったモンスターは普通に墓地に送られます。
シンクロモンスター自身もレベルを持ったモンスターなので、エクシーズ召喚や更なるシンクロ召喚の素材にすることができます。

融合モンスター

融合」魔法カードの効果でEXデッキから特殊召喚できます。
素材となるモンスターはフィールドだけでなく、手札やデッキ、墓地など、「融合」魔法カードに指定された場所から供給できます。

融合モンスターの例
融合召喚の方法

素材の他に「融合」魔法カードが必要になるので、エクシーズ等と比べると難易度が高い召喚方法ですが、近年では「融合」魔法カードを使用せずにモンスター効果で融合召喚することも多くなっています。

リンクモンスター

素材にしたモンスターの数分のリンク値のモンスターを特殊召喚できます。
例えば、モンスター2体を墓地に送るとリンク2のモンスターが出せます。
また、リンクモンスターはそのリンク値分の素材にもなるので、例えばリンク2のモンスターと、その他モンスター1体でリンク3のモンスターを特殊召喚できます。

リンクモンスターの例
リンク値を足し算して召喚する

リンクモンスターは出せる場所に制限があり、エクストラモンスターゾーンか、他のリンクモンスターのリンク先(リンクマーカーが向いている先)にしか出せません。
また、リンクモンスターには守備力がなく、守備表示や裏向きになることもありません。

リンク召喚の方法①
リンク召喚の方法②

その他の特殊召喚モンスター

EXデッキではなくメインデッキに入るカードですが、特殊な召喚方法を持ったモンスターがあります。

儀式モンスター

メインデッキに入れられる特別なモンスターで、儀式魔法を使うことで特殊召喚できます。
召喚したい儀式モンスター、対応した儀式魔法、素材となるモンスターを手札やフィールドに揃える必要があります。

儀式モンスターの例
儀式召喚の方法

ペンデュラムモンスター

メインデッキに入れられるモンスターですが、魔法カードとしての特性も併せ持っています。
モンスターとしてフィールドに召喚された場合は、普通にモンスター効果を使用できます。
一方、魔法罠ゾーンの左右の端がペンデュラムゾーンにもなっており、ペンデュラムモンスターは魔法カード扱いでペンデュラムゾーンに出すこともできます。ペンデュラムゾーンに置かれたペンデュラムモンスターは、ペンデュラム効果を発動することができます。
そして、ペンデュラムモンスターにはペンデュラムスケールという数字があり、左右のペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターを一気に複数体、可能な限り特殊召喚することができます。

ペンデュラムモンスターの例
ペンデュラム召喚の方法

何言ってるか分からないって?
ですよね………
ペンデュラムモンスターは最も難しいルールを持ったモンスターで、理解するのは簡単ではありません。
遊戯王やっていてもペンデュラムはよく分からないっていう人も多いと思います。多分。

ペンデュラムのルールはまだまだ説明しきれていないですが、ここだけで説明が長くなってしまうので、この辺でやめておきます。
最初から全部理解するのは無理なので、雰囲気だけ知ってくれたらいいです。

ワイトもそう思います。

墓地と除外

デッキの上にあるのが墓地、その上にあるのが除外ゾーンです。
それぞれの役目について説明します。

墓地と除外ゾーン

墓地

墓地は、破壊されたモンスターや使い終わったカードなどが送られる場所です。
カードが墓地に送られる場面は多々あります。

  • 戦闘で破壊されたモンスター

  • 使い終わった魔法カードや罠カード

  • リリースされたモンスター

  • 相手の効果で破壊されたカード

  • 手札から墓地に送って効果を発動するモンスター

  • 自分の効果でデッキから墓地に送られるカード

などなどなど…

墓地に送られたカードはそれでもう使わない、ということはなく、墓地に行った後も使われることが多々あります。
墓地のカードを使い回せるカードや、墓地にいるときに効果を発動できるカードなど、墓地を活用するカードは数多あります。

墓地効果の発動

墓地にいるモンスターをフィールドに特殊召喚することを蘇生といい、墓地から手札に加えることをサルベージと言います。
また、あえてデッキから墓地にカードを送ることを墓地肥やしと言ったりします。
(これらは非公式用語)

蘇生、サルベージ、墓地肥やし

デッキの中にあるカードに比べて、墓地のカードは効果を発動できたり、蘇生やサルベージでアクセスがしやすいため、墓地にカードがある事が一種のアドバンテージになります。
このようなことから、墓地は第二の手札なんて呼ばれたりもします。

このように、墓地を活用しまくるのが遊戯王の特徴です。
墓地とは何なのか…
一方で、墓地メタと言って、相手に墓地を活用させないように墓地利用を封じていくようなカードやデッキもあり、墓地を巡る攻防は遊戯王における重要な駆け引きになります。

墓地から蘇るのは日常茶飯事

除外

除外は少し難しいですが、こちらの方が本当の意味で「墓地」に近いものかもしれません。
古くは、「カードをゲームから除外する」=「もうそのカードはこのゲーム中は使えない」と言う意味合いで、除外されたカードは二度と戻ってこない、真の墓地という感じでした。
が、現代では除外されたカードを戻したり、除外をすることで何らかの利益を得るテーマも存在するようになっています。
除外とは何なのか…

かつて除外は永久に除外だった

とは言え、墓地と比べるとアクセス手段が限られるため、除外されたらリソースではなくなる意味合いが強いです。

リアル除外(ダメです)

デッキ構築

デッキは、このような画面で作成します。
持っているカード一覧からカードを加えて、デッキを作っていきます。
遊戯王では、同じカードは3枚までデッキに入れることができます。
(制限、準制限のカードはデッキに1枚、2枚しか入れられません)

デッキ作成画面

デッキ枚数

メインデッキは40~60枚です。

デッキ枚数の考え方は様々ありますが、最もスタンダードなのは40枚にする構築です。
その理由は、確率です。
デッキからカードをドローする際にどのカードを引けるかは、当然運によりますが、デッキの枚数が少なければ少ないほど、特定のカードを引く確率は上がります。
パワーカードや展開の要になるカードなど、引きたいカードをなるべく高い確率で手札に引けるよう、極力デッキ枚数を抑える、というのが基本の考え方になります。

ドローの質を高めるのが統計的勝率を上げるには大切

一方、手札に引きたくないカードを引かないために、あえてデッキ枚数を増やすこともあります。
また、デッキ枚数が多い方が有利になるようなデッキもあり、その場合は60枚構築にすることもあります。

EXデッキは0~15枚です。
こちらは、ドローとか運が絡むものではないため、基本は15枚目いっぱいに詰め込みます。
中には、全くEXデッキのカードを使わないデッキもあり、その場合は0枚ということもありますが、EXデッキの枚数が多くて困ることは特にないので、必要なくても何かしらのカードを入れていることが多いかと思います。

テーマカード

遊戯王にはテーマというものがあります。
テーマとは、開発側(KONAMI)が意図的にシナジーを持つように作ったまとまりのことです。

テーマの一例(まとめサイトから拝借)

テーマでまとまったカードを使ってデッキを作ることで、無駄がなくまとまりのある動きができます。
シナジーのある複数のテーマを組み合わせることもできますし、逆に全くテーマに頼らずにデッキを作ることもできます。

デッキ内のテーマカード

テーマを使ったデッキと言っても、テーマカードだけでなく、汎用カードも組み合わせてデッキを作っていきます。

手札誘発

遊戯王と言うゲームは、相手のターンにもめちゃくちゃ妨害を飛ばして行きます。
自分が先攻の場合は、フィールドに妨害用のモンスターや罠カードなどを置いていくことで、相手ターンの妨害を用意することができます。
一方、後攻の場合はまだフィールドには何も用意できていない状態で、相手の先攻ターンを眺めることになります。
その際に、妨害として活躍するのが手札誘発と呼ばれるカードです。

手札誘発は、手札から発動することができるため、自分が後攻であっても、相手の行動に対して妨害を行うことができます。
現代遊戯王では、相手の先攻を何もせずに眺めていると相手にやりたい放題されて、自分のターンが回ってくる頃にはもう負け確定状態に追い込まれます。
そのため、ほとんどのデッキでは手札誘発を入れて、相手に好き勝手させないよう妨害を行っていくことになります。
一方、自分が先攻の場合は、やりたい放題好き勝手したい相手に妨害されたくないですよね。そのため、手札誘発への対抗カードなんかもデッキに入れたりします。

デッキ内の手札誘発

このような手札誘発とその対策札の飛ばし合いを空中戦などと言いますが、現代遊戯王の特徴の一つになっています。
ターン制のカードゲームで相手ターンに妨害しまくるっていうゲームは、他にはあまりないのではないでしょうか。

代表的な手札誘発と、その対策カードを紹介します。

こいつらを見ない日はない
  • 増殖するG 相手が特殊召喚する度にドローするという効果。遊戯王最強と言われるカード。通称:G、ゴキブリ

  • 灰流うらら 相手の効果を無効にできる。使える局面が多いことと、最強カードである増殖するGを止められるカードとして採用されることが多い。通称:ゴキ食い女

  • 墓穴の指名者 墓地のカードを除外して効果を無効にする。増殖するGや灰流うららなど手札誘発の多くを止められる。

どれもダサい微妙な絵柄のカードですが、現代遊戯王を象徴するカードとなっています。

手札誘発を食らって止められるとこんな気分

捲り札/除去札

手札誘発は、相手に先攻で好き勝手な盤面を作らせないようにするためのものでしたが、一度相手が作った盤面を後攻から打ち崩していくためのカードもあります。
そのようなカードを捲り札(まくりふだ)と呼びます。

代表的な捲り札を紹介します。

後攻で引けたら頼もしい
  • サンダー・ボルト 相手のモンスターを全て破壊する。相手の妨害モンスターをどけて、一気に直接攻撃のチャンスが生まれる。

  • ハーピィの羽根箒 相手の魔法・罠カードを全て破壊する。厄介な罠をどけてから行動できるので、自分の動きを通しやすくなる。

  • ライトニング・ストーム 自分フィールドに何もない条件付きだけど、モンスターか魔法罠のどちらかを選んで全て破壊できる。

サンダー・ボルトなんかは、遊戯王の初期の初期から活躍し続けているカードです。
非常に強力な除去能力を持ったカードが多いので、こんなのデッキに入れない手はないじゃん!と思いそうですが、自分が先攻の時には役に立たないというのが難点です。
先攻で持てる5枚の手札のうち1枚が役に立たないというのは、結構な痛手です。
そのため、先攻での勝率を優先してあえて捲り札を入れないことも多いです。
もしくは、テーマカード内に捲り札の役目を果たせるカードが内蔵されていることもあります。

展開札

デッキをうまく回していくためのカードです。
展開とは、あるカードから別のカードへと繋ぎながら、盤面のカードを増やしたりより強力なものにしていくことを指します。
もし展開札が無ければ、手札に引いた5枚のカードを場に出すか伏せるかしかできないため、最大でも5アクションしか取れないということになります。
展開を行っていくことで、1枚のカードが2枚に、2枚が3枚にと増えて自分のリソースやアドバンテージを稼いでいくことができます。

例えば、これは僕が最近使っている竜剣士デッキの先攻1ターン目が終わったところです。

竜剣士最終盤面

フィールドには8枚のカード、手札に4枚のカードがあります。
配られた5枚の手札からスタートして、最終的に合計12枚のカードを用意できているわけです。(さらに墓地にもリソースがあります)
これが、展開の力です。

展開の起点になるカードを初動札と言います。
1枚で展開を始められるカードを1枚初動、特定の2枚が揃わないと展開できない場合は2枚初動と言うような呼ばれ方をします。
当然、2枚初動よりは1枚初動の方が強いです。
デッキの中に1枚初動をどれだけたくさん入れられるかは、現代遊戯王では重要な要素です。

手札に初動札が1枚もない時に言う台詞

展開の上で重要になるのは、デッキに眠っているカードをいかに盤面上に引っ張り出すかです。
デッキから手札に特定のカードを加えることをサーチと言います。
デッキからフィールド上にモンスターを特殊召喚することをリクルートと言います。

サーチやリクルート、それから先述の墓地肥やしや蘇生、サルベージを使って、デッキに眠るカードたちをフィールドや手札、墓地に揃えていきます。

サーチとリクルート

このように、ドロー以外の方法でカードをアクティブな状態にしていくのが展開です。

展開を大量に行ってアドバンテージを稼ぐデッキを、展開系デッキと呼びます。
一方で、逆に展開をほとんど行わずに引いたカードを場に出して戦うデッキもあります。(メタビートなど)

制圧札/妨害札

先攻を取った時に用意していきたいのが、制圧・妨害札です。
先攻では攻撃ができないため、基本的には相手の後攻を耐えきらなければなりません。
そのために、盤面上に十分な妨害を用意する必要があります。

テーマデッキではテーマ内に何かしらの妨害札があることが多く、先攻ではその妨害を用意するのがテーマの基本的な動きになります。
あるいは、テーマカードではなく汎用の妨害札を用意する場合もあります。

ここでは、汎用の制圧札から3つご紹介します。

相手に出されたら嫌すぎる人たち
  • 召命の神弓-アポロウーサ 最大4回モンスターの効果を無効にできる制圧の鬼。適当なモンスター4体いれば出せてしまうのも強い。海外では禁止。

  • フルール・ド・バロネス 1回だけ何でも無効にできる。何が来てもこの人がいれば安心。海外では禁止。

  • スキルドレイン フィールドのモンスターは全て効果を無効にされちゃう超強力な永続罠。難点は自分のモンスターも無効にされてしまうこと。

この辺は極端に強い例ですが、先攻でカードを並べる理由は主にこのような妨害を盤面に用意することにあります。

アタッカー

相手のモンスターを戦闘で破壊したり、相手のLPにダメージを与えるためのモンスター。
高い攻撃力や戦闘を有利にする効果を備えていて、確実に相手の命を削り取ることを目的としています。

戦闘狂たち
  • アクセスコード・トーカー 効果で攻撃力5300になることが多い。破壊効果もあるので、邪魔者を排除してから殴れる。

  • ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン 攻撃力4000で、守備表示のモンスターを攻撃しても貫通ダメージを与えられる。

  • SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング 戦闘中の相手の効果発動を封じ、攻撃力5000になる。絶対殴るマン。

ただ、相手の妨害を突破しなければそもそもこれらのモンスターを出せないこと、弱いモンスターでも数をそろえて一斉にダイレクトアタックすればLPを削りきれることから、現代遊戯王でのアタッカーの重要度は低下しています。
先ほど挙げた例では、除去も兼ね備えたアクセスコード・トーカーは採用されることも多いですが、他はあまり見かけません。

まとめ

非常に長々と説明して参りましたが、いかがでしたでしょうか。
なんとなくでも雰囲気がつかめてもらえていたら幸いです。
遊戯王は非常にルールが複雑で、とっつきにくさはあるのですが、その分奥が深くて面白いです。
カードの種類は1万を超え、その組み合わせはまさに無限大です。
実際に戦っている時だけでなく、頭の中でデッキの構築を考えている時も楽しめるのも良いですね。

考えてる時が一番楽しいまである

今回は何も知らない人に基本ルールを知ってもらうための記事だったので、解説ばかりであまり遊戯王の面白さに触れられなかったのが残念です。
この記事である程度遊戯王を知ってもらえたなら、また次は遊戯王の面白さを伝えられる記事を書けたらいいなと思います。

ここまで長文をお読みいただきありがとうございました。
最後にこの言葉で締めたいと思います。

デュエルしろよ。


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