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ストレート型タフネスガラホAGM M5レビュー

みなさんこんにちは。
新UIが使いにくいままFacebookの旧UIが9月いっぱいで使えなくなることにキレてるビデカメです。
(OculusといいUIといいFacebook本当に大丈夫か...?)
みなさん、ガラホってご存知でしょうか?
ガラケーとスマホ組み合わせた造語で、要は見た目はガラケー中身はスマホな携帯電話です。
はっきり言って定義が曖昧なのでどのラインまでをガラホとするかは微妙です(FREETELのMUSASHIとかあれどっちなんでしょうね)
まあ日本だとガラホの主なターゲット層はスマホ絶対嫌悪爺さん婆さんとか会社用携帯とかなわけですが、海外だとデジタルデトックスの流れから割と一般層でも使ってる人がいるらしいです。

今回は色々合ってそんなガラホの中でも、私が見た目と機能で衝動買いしたAGM M5をレビューします。

AGM M5基本スペック

そもそもAGMというメーカー自体あまり知られてないような気がしますが、AGMは中国のタフネス携帯専門メーカーで、タフネス携帯メーカーでは珍しくSnapdragon系が採用されている機種が多いメーカーです。
同メーカーのAGM X3はタフネスなのにSnapdragon 845搭載と、Galaxy Activeシリーズの代わりになりそうなハイスペックタフネススマホだったりします。
AGM M5は所謂ガラホですが、そもそも日本国内で販売されてないやつなので、当然不要なキャリアアプリなんてありませんし、ガラホなので(?)GMSもありません。
そのくせタッチパネル搭載で防水防塵DSDS対応(ただしSIM2は3G/2G専用)とかいう割と変態ガラホです。
基本仕様は以下の通り(AliExpressの詳細説明より一部抜粋)

CPU : Qualcomm Snapdragon 210 MSM8909 1.1GHz Quad-Core
GPU : Adreno 304
Display : 2.8inch QVGA 240x320
ROM : 8GB (SDカードで最大128GB)
RAM : 1GB
Camera : 2MP
FrontCamera : 0.3MP
OS : Android 8.1.0 Oreo
Size : 155*63.4*16.4mm
Battery : 2500mAh
Wi-Fi : 802.11 b/g/n 2.4G, Support hot spots
Bluetooth : Bluetooth 4.1
VoLTE : 対応
Wight : 180g
SIM : nano SIM * 2
2G GSM : B2/3/8
3G WCDMA : B1/2/8
4G FDD-LTE : B1/3/7/8/20
IP : IP68
MIL規格 : MIL-STD-810G
イヤホンジャック : なし
充電端子 : USB Type-C
急速充電 : 非対応
FM : 対応(ただし日本の周波数帯には非対応)
NFC : 非対応
GMS : なし

公式にはVoLTEは限定的サポートとのことでしたが、少なくともDoCoMo回線では使用できました
更に言うと、公式ではSIM2は2G専用のはずなのに3Gも拾いました。
お値段は2020/08/27地点で8459円。
安い。

開封

昨今の感染症流行の影響も合ってか普段なら1ヶ月程度で到着するはずのものがなんやかんやで3ヶ月かかりました。
(あまりに到着が遅すぎてSingaporePost被害者の会スレまでできてた模様)

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その上いざ到着してみたら箱がこの始末。
(こうなることは想定内だったのか、かなり分厚い梱包がされていたため、中身は無傷でした)
もうSingaporePost信じない。

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中の箱はこんな感じ、写真だと分かりづらいですが、携帯の箱にありがちな分厚い箱ってわけでもなく、文字通り普通の箱です。
空気圧のせいでなかなか開かずに本体が出てこないどっかの箱よりこっちのほうが良い。

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箱を開けるとこんな感じ。
普通に本体が袋に入れられた状態で入ってるだけです。
これもまあ格安中華スマホではよくある梱包ですね。

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本体の入ってた部分の下側を開けると説明書とかが入ってます。

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箱の中身はこんな感じ。
本体とUSBケーブル、説明書、ウェルカムカード的なやつ、それと替えの充電端子カバー(説明書の上にあるちっちゃいやつ)。
ACアダプタは入ってませんでした。
充電端子にカバーがついてるやつって大体しばらくするとカバー部分が外れて防水機能が消滅するので、ここがスペアでついてくるのは中々有り難い。
説明書は英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語の計6ヶ国語、日本語はありませんでした。

本体

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本体はこんな感じ、ガラホということで小さいのかなと思ってた(ページの寸法見ろやって話ですが)んですが、割と大きめでした。
日本のガラケーとはキー配置が若干異なるので、操作に少し慣れが必要な感じです。
̶更̶に̶言̶う̶と̶、̶下̶の̶キ̶ー̶パ̶ッ̶ド̶、̶日̶本̶語̶入̶力̶出̶来̶ま̶せ̶ん̶で̶し̶た̶.̶.̶.̶

2020/09/02追記
SHF版nicoWnnGを導入することでキーパッドでの日本語入力ができるようになることを確認しました。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。

マナーモードは#キー長押しで設定できますが、ボリュームボタンが無いのが痛い所(アプリによっては上下キーで変更可能)

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iPhone 8と比較するとこんな感じ、普通にでかい。

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実際に手にもてみるとこんな感じ、ちょっとずっしりしてますが、重さの分持ったときの安定性が高く、同サイズのスマホ(iPhone 8)より持ちやすい感じです。

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裏側の蓋は下にスライドすることで簡単に外すことができ、更にその下にあるカバーを外すと着脱可能なバッテリーが出てきます。
イメージ図がすごくネジ外せみたいに見えますが、ツメ位置を示してるだけ(ツメのすぐ隣にネジがある)なので、普通にバッテリーとかsimカードスロットへアクセスするのにドライバーは不要です。
ちなみに、バッテリーとかにアクセスするカバーはしっかり防水ですが、スライドして開ける方のカバーは非防水で、水洗いとかすると普通に水が侵入します。

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ちなみに、バッテリーには絶縁テープが貼られていたので、買って電源ボタン押してみたら起動しない!なんて事故が多発しそうですね。
確か発送の際にバッテリー関連の理由で配送業者が変わったので、もしかすると物流関係の理由かもしれません。

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※画像左側の指はシリアルナンバーとか隠してるだけです。
バッテリーを外すとこんな感じで、simカードスロット2つにmicroSDカードスロットが1つ。
はい、まさかのSIM2とmicroSDが別々というDSDS対応機種でも珍しい仕様。
いや普通にmicroSDなんてみんな挿すんだから他メーカーもSIM2とmicroSD一緒にしないでよ...
本体スペースがずいぶんあるので不思議ではないんですが、SIM2で4G使えないのが痛い所...

いざ、電源ON。

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普通の携帯電話同様、切るボタン長押しで電源が付きます。
初期設定言語は英語で、GMS非搭載だからなのか、何故か初回セットアップ画面はありませんでした(初期化しても起動したらこの画面)

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搭載OSがAndroidということもあり、日本語にはしっかり対応してます。
プリインストールアプリも殆どが日本語に対応していました。
(というかプリインストールアプリが多分殆ど素のAndroidのもの)

スクリーンショット (67)

ランチャーはこんな感じ、画面も小さいし解像度も低いので1画面に4つだけという配置は納得。
ちなみにデフォルトでWhatsApp、Facebook、Skypeがインストールされていますが、いずれも設定から無効化出来ます(当然ホームからも消滅します)
見ての通り、表示しきれない部分はあるものの、日本語表示にちゃんと対応してます。
更に、何かしらの方法でapkとかを入れても(なんかアイコンが小さいものの)ちゃんとランチャーに表示されます。
当たり前なんだけど国産ガラホだとそれすらまともに出来ないのでこれは優秀。

本体仕様

スクリーンショット (68)

Androidバージョンは8.1.0で、一応新しめではあるんですが...

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何故かセキュリティパッチが2019年...
一応最初にアップデートは降ってきましたが、セキュリティパッチが古いのがちょっと心配です。

カメラ性能

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カメラ性能ははっきり言って15年ぐらい前のガラケー並です。
スマホはおろか晩年のガラケーにすら敵わないぐらい低画質で、フロントカメラ性能はその更に1/3以下なので、私は携帯のカメラをあまり重視しない人なので良いんですが、カメラ性能に期待して買うのは絶対ダメです。
あと何故かマナーモードにしててもシャッター音がなります
AGMは韓国には正式参入しているのでその影響かもしれません。
(韓国は日本同様マナーモードでもシャッター音が鳴るらしい)

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iPhoneを使って近いアングルで撮ったやつとの比較(左がiPhone 8、右がAGM M5)
相対的にiPhoneが綺麗に見えるし、(ちゃんとまずいものが写り込まないよう配慮はしているが)AGM M5だとまるで気にならなかった反射による映り込みがすごい気になる

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黒たまご買うためだけに箱根行った(※神奈川県在住なので県内移動です)ときにAGM M5で撮影した写真です。
いや2000年代初頭のブログサイトか?
多分これ20年前に撮った箱根の写真って言っても信じる人いそう
※大涌谷くろたまご館は2014年オープン

FMラジオ

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冒頭でも少し述べた通り、日本の周波数帯は基本的に受信しません。
ワイドFMは受信しましたが、受信感度がかなり本体の角度に左右されます。
ただ、音はなってるので電波そのものはちゃんと受信できてるはずです。
これまたroot化さえできれば多分設定可能周波数弄くれる気がするので機会が合ったらやるつもり。(やるとは言ってない)
ちなみにこのアプリだと上下キーで音量が切り替えられます。

LEDライト

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(肝心のLED部分がピンぼけしてた...)
AGM M5の特徴の一つが本体上部のクソでかいLEDライト。
このLEDライトのせいで背面上部が若干盛り上がってます。
本体右側面にLED専用ボタンがあり、長押しすると点灯するようになってます。
しかしそれだけ合ってそのパワーは強烈、そもそも携帯電話によくついてるライトはカメラのフラッシュとして使う(むしろそっちが本命)関係上、広範囲に光が放たれるようになってるんですが、このLEDはそもそもの前提が懐中電灯なので、とにかく一点に集中して明かりを照らします。
そのおかげもあり、非常に明るく、これだけは他のスマホより高性能です。

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左がiPhone、右がAGM M5。
AGM M5の方が暗く見えますが、よく見るとiPhoneは広範囲、AGM M5は向けた先をピンポイントに照らしており、その部分はかなり明るくなってます(付箋の色でなんとなくわかるはず...)
色合いに関しても、カメラで撮影するとかなり顕著に差が出ますが、iPhoneの方が暖色寄り、AGM M5が寒色寄りの色で、AGM M5の方がいかにもLEDっぽい色が出てます。(実際は写真より白っぽいです)
というか、フラッシュ用だからなのか、iPhoneのLEDの色がやたら黄色い
また、あとでEXIF見て気づいたんですが、左の写真の方が若干露出度が高くなってるので、実際はAGM M5はもう少し明るいです。

アプリ入れてみた。

ということでアプリ入れてみます。
とりあえず入ったやつから紹介していきますが、先に言っておくと
Google Play(並びに開発者サービス必須系)は何やっても動かなかった。
です。(時間があったらTWRP作ってOpenGApps導入試してみます)
まず、アプリ導入なのですが、初期状態だとそもそもapkの直接インストールが拒否されているので、電話アプリから
*#*#731123#*#*
にダイヤルしてアプリのインストールを有効化します。
今回は例の如くUSBデバッグ有効化してadb経由で突っ込んでますが、ブラウザ経由でもインストールできます。

○ Amazon App Store

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GMS入ってない携帯にとっては救世主的存在のアプリストア、一応大手Amazonのストアだけあって、Google Playには遠く及ばないものの、有料含めそれなりにアプリがあります。
物理キーは使えるところと使えないところが混在してる感じで、アプリのインストールは問題なく出来ます。

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Twitterもあるのでツイ廃でも...

○ Twitter

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画面が小さすぎて1ツイートが画面内に収まらねぇ...
十字キーでスクロールはできるもののTLの更新とかは出来ないのが少し残念
しかし画像も表示できるしツイートもできるので、普段遣いには問題...

△ Gboard

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文字が見えねぇ...
だけならいいんですが、そもそもキーパッドで数字しか入力できなかったり色々残念です。
しかもそれなのに画面サイズからなんとなく察しはつくかと思いますが

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↑小さすぎて打てなぁぁぁい!
誰かガラホ用のIME作ってください...(他力本願)

○ プラスメッセージ

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使えます。
ちゃんと画像の送受信も可能なので満足。
しかし...

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↑小さすぎて(略)

○ KDE Connect

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一部の機能が使えないものの、ほとんどの機能が使えます。
というか、アプリ自体は正常に動作していて、特定の機能を使おうとすると

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Androidに拒否られます。
ちなみに、これはKDE Connectの機能なんですが、PCと接続してるとPC側で再生してる曲と同期してロック画面の背景がジャケ写になるの、めっちゃ良いです。
(再生中の曲のジャケ写がロック画面の背景になるのはAndroidの機能)

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こんな感じ。
(ちなみに、ブラウザ版のAppleMusicとかの操作をKDEのメディアプレーヤーから行うためにはPlasma Browser IntegrationというFirefox(Chrome)アドオンが必要です)
通知の同期機能が使えないのがちょっと辛い。

× COCOA

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一応起動はするようですが、結構頻繁に落ちます。
というか、そもそもCOCOA自体Google開発者サービスが必要らしいので、起動するだけでこれ多分ちゃんと動いて無いと思います...
(ということで私は外出時にCOCOA導入済みのiPhoneも一緒に持ち歩いてます)

× Apple Music

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動きませんでした。
起動はするものの、サインインボタンを押しても反応せず、AppleMusicとしての機能をまるで果たしていません...
何故...

× Spotify / ○ Spotify Lite

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Spotifyはインストール不可、Spotify Liteは使えました。
ただ、本体内蔵スピーカーが15年前のガラケーなので、実際に使う場合はBluetoothイヤホンはほぼ必須と言って良いでしょう...
ちなみにSpotifyでもちゃんとロック画面の背景がジャケ写になりました。

○ Facebook

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プリインストールアプリなだけあってちゃんと動くように...
と思ったんですが、かなりタッチパネル前提な動作で、TLの上下がたまに十字キーでできなくなります。
ただ、タブ切り替えが左右ボタンでできるのと、特段レイアウトが崩れていないという点から考えればかなりマシな方。

○ Firefox

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必要最低限のブラウジングは可能でした。
十字キーによるスクロールにも対応しているので、割と操作は軽快でした。
何故か標準ブラウザが初回起動時に位置情報とか電話帳とか要求される謎仕様なので、とりあえずFirefox使ったほうが安心でしょう。
以上がひとまず動作確認したアプリです。
その他のアプリについてはもしかしたら今後追記するかもしれません。

まとめ

日本語入力に難ありという問題こそかかえているものの、通話用端末として使うには必要十分すぎる機能と性能を備え、更にIP68の防水防塵でMIL規格まで通ってる最強ガラホ。
もしスマホほどあれこれ求めていない、サブ(あるいはメイン)機として通話用に1台欲しい、というなら、かなり良い選択肢になると思います。
ただ、セキュリティパッチのバージョンが古いのが心配ですね...

数字キー自体は普通に物理キーボードとして使用できるので、単に電話するだけなら全然問題ない感じです。
ストレート型のガラホがほしいなら確実におすすめできます。
(ただし、ある程度携帯関連の知識がある人に限る)
以上がAGM M5の簡単なレビューでした。

ちなみにこのAGMですが、どうやらハイエンドタフネス5GスマホのAGM X5なる携帯も開発中だそうで、個人的にはそっちがかなり楽しみです。
それらしき写真が公式で1枚貼られて以降(MWCの中止の影響か)せいぜい端末の正式名称が発表された(それもAGM M5の紹介記事の最後にさらっと1行だけ)ぐらいで、ほとんど音沙汰ないのが心配ですが、同記事に一緒に予告されてたエントリーモデルのAGM A10が発売されたので多分そのうち出るでしょう。


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