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不登校の子の高校進学 - 候補先と子どもへの提案方法-
不登校になったとき、心配になるのは進路や進学先です。
「行く高校は、あるのだろうか?」
「将来、就職できるのだろうか?」
未来への見通しが持てないと、人は不安になります。
不景気になると、社会がどんよりするのもそのためです。
これまで当たり前だと思っていた、高校進学や大学入学。
それが、学校へ行けないとなったことで、音を立てて崩れはじめる。
「え……、中卒になるの……?」
「大学行かないで、就職なんて出来るのだろうか……?」
先生からも、「このままでは危ういですよ」と言われ、なんとか出席日数を稼ぐために無理矢理学校へ行かせる。
「きっと私に感謝する日が来るから」なんて思いながら、イヤがる子どもをけしかける。
せめて独り立ちするまでは、親として出来うることをすべてやってあげたい。
そのように考えるのが、親であるあなたの思いではないでしょうか?
この記事では、不登校の子にとってどんな進路があるのか? また、将来どんな仕事があるのか? について書きました。
これまでは、全日制で公立か私立かくらいしか選択肢がありませんでした。
けれど、不登校になると、通信制高校はたくさんあるし、一気に選択肢が増えます。
選ぶ基準も分からないし、どんな学校があるかも分からない。
どのように未来を選んだらいいか悩んでしまいますよね。
そこで、この記事では不登校の中学生にはどんな進路があるのか? どんな選択ができるのかについてまとめましたのでご覧ください。
そもそも高校に進学する?
「高校どうしよう……」と選択肢を考える前に、一つお聞きします。
「高校、行きますか? 行かせますか?」
実は、高校に行かないという選択もあるのです。
「え? それって中卒ってこと?」と思いますよね。
もちろん、中卒で働くという選択もあるのですが、今の社会ではとても大変です。
そうではなく、高校に行かず、大学や専門学校へ行く方法があります。
それが、高認(高等学校卒業程度認定試験)を取るという方法。
高認とは、かつては大検(大学入学資格検定)とも呼ばれていました。
満16歳以上であれば、大学入学資格のないほとんど誰でもが受験することができるものです。
この資格を持っていれば、大学受験や専門学校などを受けることができます。
学歴として、高校卒業にはならないものの、高校に通わずに大学受験できるという選択もあるのです。
高校の選択肢
いきなり裏技のような話をしましたが、実は不登校の子が選べる進路はたくさんあるのです。
むしろ選択肢が多すぎて、選ぶのが難しいとさえ言えます。
では、具体的にどんな選択肢があるのかを見ていきましょう。
まず高校には「全日制」「通信制」「定時制」があります。
◇ 全日制
いわゆる一般的な「高校」です。平日に毎日朝から通うところです。
3年生が終わると卒業ができます。
[メリット]
大学への進学率が高い。
いわゆる一般的な学校生活を送ることができる。
[デメリット]
内申点が必要な場合が多く、出席日数が関係してくる。不登校生枠がある学校や地域もあるが、学力が必要。また、毎日決まった時間に登校する必要があるので、入学出来たもののしんどくなり、行けなくなる可能性もある。
◇ 通信制
自宅学習が基本です。年に数回のスクーリング(登校)とレポート提出をすることで単位を取得でき、卒業に必要な単位をとることで卒業資格が得られます。
[メリット]
いつ通学するかなどかなり柔軟に決めることが出来るので、登校へのプレッシャーが少ない。
不登校経験者もいて、気が合う友達に出会いやすい
不登校に理解ある教員が多い
学校とは別にサポート校があり、勉強の支援や心のサポートをしてもらえる
[デメリット]
良くも悪くも自主性を尊重されるため、自己コントロールが必要。外に出来る機会が少なくなることもあるので、ほとんど家から出なくても単位を取得することができる。
◇ 定時制
夜だけではなく、昼間定時もあります。だいたいの場合は4年で卒業。授業を多く受けることで3年で卒業することも可能です。
[メリット]
全日制と同じようにクラスがあり、一斉授業がある。
学校の時間が限定的なので、空いた時間でアルバイトをしたり、自由に時間を使える。
[デメリット]
全日制と変わらないので、クラスに馴染めない。一斉授業に耐えられないなどの問題が出ることがある。授業は少ないが、基本的に毎日通う必要がある。(取っている授業や単位によって変わる)
※このあたりの部分は、ネットを探したらきっとたくさん出てくるので、詳しくはそちらをご覧ください。
「通信制高校 違い」「定時制高校とは」「通信制高校 比較」
などで検索すれば、たくさん出てきます。
それ以外の選択肢
進路を考えるとき、だいたいは「全日制高校にいくかどうするか?」を考えます。次に、「通信制高校にするか? 定時制高校にするか?」という判断になってきます。
けれど、実は他にもいろいろな選択肢があるのです。
ここでは、他の選択肢をご紹介いたしましょう。
海外留学
日本の学校が合わないならば、海外へ行ってみるというのも一つの手です。英語に不安を感じることもあるでしょうが、フィジーなどは日本人なども多く、それほど英語が得意でなくても生活することができます。ただ、留学となると、費用が高くついてしまうところが大きなデメリットです。
島留学
地方都市の高校へ通うという選択もあります。基本的には、寮生活。これまでと環境を変えて、心機一転。少人数な学校も多く、自分らしく過ごせる環境だと思います。ただし、全日制高校なので、毎日通う必要はあります。しまね留学や地域みらい留学などがあります。
無所属
どこにも所属せずに、高認をとるという方法。予備校や塾へ行って勉強することもできます。自由な時間がたくさんあるので、長期で旅行することも可能です。
オルタナティブスクール
オルタナティブスクールとは、現在の公教育とは別の方針や理念をもって運営しているスクールのことです。有名なところでは、モンテッソリー、イエナプラン、フレネ、シュタイナー、サドベリーなどがあります。高校卒業資格はとれないため、進学するために、通信高校や単位制高校を併用して高校卒業資格を取る子、高認試験を受ける子がいます。詳しくは、下記のリンクもご覧ください。
進路に関する不安? ほんとに大丈夫?
勉強しなくて大丈夫?
高校進学を考えたときに、やっぱり不安になるのが学力です。
「今のまま勉強しなくても大丈夫かしら……」
「進学しても、勉強に遅れが出てしまうのでは……」
入学するためにも、入学したあとのためにも、なんとか勉強しておいたほうがいいだろう。
ついつい考えてしまって、いろいろ心配するのが親心というものです。
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