見えるもの香るもの

人生の境界は崖の角にある
つま先で立つ

崖の下が見える
同時に青い空も見える

風に揺れようとも
美しい花に瞳は奪われる

闇夜にあれども

星のもと
花の香りは風にただよう

生きること

それを知るために
ここにいる

生きること

それを忘れるために
ここにいる

右の耳に聴こえる励まし
左の耳に聴こえる絶望

どれも私の心から聴こえる

希望が持てない時
花に涙し

闇夜を照らす月に
明日を想う

一輪のユリは
ただそこに咲き
風にゆれている

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