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#孤独

そこに炎あり

そこに炎あり

炎は形を成し龍になる

それは名を持たず
自由に流れ
自由に炎を広げた

時に、人の情熱の種火となり
時に、浄化の炎となり
時に、愛の炎となり

名を持たず
形を持たず
気まぐれに燃える

永き時に
多くの人々ともいた

それの中には
燃える炎とともに
孤独があった

消えぬ孤独

その孤独は
自らを焼き
人さえも焼く

大切な人も焼いた

自らの炎を恐れ
闇に身をおく
闇を照らす
闇を焼く

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生(セイ)

孤独は盲目の病
明日、日が昇ろうとも
彼の目に映る太陽はない

ふさいだ目には涙

ふさいだ心には苦渋

ふさいだ声には悲しみ

夕暮れに伸びる長い影は
彼の足元をに闇を広げる

紅き太陽は
彼の炎を見ようとする

彼は目をあけない

彼は耳をかさない

心にある悲しみを慈しむように
心にある怒りに身を委ねるように

いくばくかの日が流れる

彼は、まだ生きていた

目は閉じようとも
彼は、生きて

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闇は人の横にいる

闇は人の横にいる
いつも寄り添うように
いつも付き離れず
そこにいる

光を浴びれば
闇が生まれ

闇に沈めば
光は見えぬ

闇には静けさがある

闇にはいずれ起きる光がある

ふたつで
ヒトツ

切り離せぬ二人