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二女の弱視を家族で一緒に克服した話(番外編:視能訓練士さんからのコメント)

4回にわたって紹介してきました「二女の弱視を家族で克服した話」シリーズは、昔使っていたブログに書いたものを再掲・加筆したものでした。

そのブログに、「通りがかりのORT」さんという方がコメントをくださっていました。

その内容がとても素晴らしいコメントだったので、紹介させて頂きますね。専門家の目線からのコメントですので、なにかの参考になるかと思います。

(ORTとは、視能訓練士というお仕事の方です。)

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はじめまして。
娘さんのお話、拝見しました。

眼鏡での矯正視力に関して。
現在は左右差もほぼなく、最終的に視力が発達したようで、本当に良かったですね。

普段、両眼を開けている時には目が揺れず。
片眼を隠すことで出現する、目の揺れ(左右に細かく、きまったリズムで揺れる状態)を【潜伏眼振(せんぷくがんしん)】といいます。

視力検査や眼位検査中に、片眼を隠す状況が必ずありますから…。
診療中に潜伏眼振に気づかれなかった点から、最初に通っていらした眼科には、おそらく、視能訓練士や斜視弱視・小児眼科分野に精通している医師が居なかったのではないでしょうか?

国家資格を持つ検査員『視能訓練士(ORT)』であれば、眼科分野の専門的な知識がありますから、見逃すことは、まずないでしょう。

眼科の検査員には、様々な人がいます。
無資格の人もいれば、事務(受付)や看護師が兼務している場合もあります。
…検査員によっては、残念ながら「潜伏眼振」というもの自体を知らず、検査している可能性があります。

そして、医師に関してですが。
眼科専門医であっても得意分野がありますから…。
斜視弱視や小児眼科を専門としていない場合は、今回のように治療方針や見解が大きくは間違っていないものの、細かな点まで気づくことができず、行き届かないことも残念ながらあるのが現状です。

斜視弱視や小児眼科を専門としている医師が在籍する眼科には、おそらく視能訓練士も居ることでしょう。
そういった詳しい情報は、ホームページをもつ眼科であれば掲載されているはずです。

根気強く治療に専念された、お子さんとご両親。
本当によく頑張ってこられたなぁと。素晴らしいなぁと思います。

たとえ、最初から専門医を受診され、最適な治療方針が提案されていたとしても。
お子さんの努力と、ご両親の理解やサポートがなければ、うまくいきませんから…。

これからセカンドオピニオンをと考えていらっしゃる方へ。

紹介状を持参される方もいます。

紹介状がなくても「セカンドオピニオン目的」と言っていただければ、スタッフ側から必要な情報を聞きとりし、検査をすすめることもできます。

もちろん、何も事前情報がなくとも、診療することは可能です。

しかし、どんな経過をたどり、どんな治療をしてきたのか?何に疑問を持って、不安があっていらしているのか?はっきりと話してくださった方が、より詳しくわかりやすく現状をお伝えすることができます。

セカンドオピニオンは、悪いことではありません。
セカンドオピニオンの後、どうされるかも自由です。

そのまま通院するもよし。
前医に戻っても構いません。
また、別の施設にかかるのも自由です。

ORTとして、患者さんやご家族が思っていることを素直に言いだせる、ひきだせる環境づくり。疑問点に関しては、わかりやすくお話するよう、心がけています。

このブログをきっかけに、少しでも多くのご家族や患児が救われることを願います。

長文、失礼いたしました。

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すばらしいコメント、本当に感謝します。

日々感謝 m(_ _)m

(シリーズインデックスはこちら)


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