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プロジェクトあるある(81)
本日のプロジェクトあるある:
「エンジニアが軽微にとらえ、誰にも報告していない問題が後に大勢を巻き込む大炎上問題に発展することがある」
プロジェクトを進めていると、エンジニアのミスというのは起きうるものです。
設計時の考慮漏れや設定ミス、お客様への確認忘れなどなど、いろんなことが起きます。
これは前職時代、エンジニアとしてはあまりにも未熟すぎた私の判断により、大勢をまきこんだ大炎上状態に発展してしまったお話です。
前職時代。ある海外法人の電話システムのバージョンアップと機能設定追加プロジェクトでのことです。
現地の法人のシステムを直接導入したのは、ある大手キャリアのシステム構築部隊でした。
わが社のプロジェクトチームは、IP電話システム未経験のプロマネさん、メインエンジニアとして私、他に2名のエンジニアがアサインされました。
過去の経験上からお客様との打ち合わせは私が中心となって進めていきます。
打ち合わせ自体はスムーズに進みました。バージョンアップ手順と追加機能の設定内容についても合意。
事前に検証を実施し、手順や問題がないことを確認しました。
一点、IP電話機自体に入っているファームウェアの取り扱いについて問題がありました。
通常システムのバージョンをアップグレードすると、IP電話機側が持っているファームウェアも同時にアップグレードされます。これは電話機単位でアップグレードをしないようにすることもできます。
お客様に確認したところ、今回電話機のファームウェアのアップグレードはやめておきたい、ということでした。
ところが、事前検証の際、どうしてもIP電話機のファームウェアがアップグレードされてしまうのです。
いろいろ調べたのですが、原因がどうしてもわかりません。
ここで私は大きな過ちを犯しました。
同僚に質問をしようと思ったのですが、みんな忙しくしておりとても質問できる雰囲気ではありません。
結局、仮にバージョンアップされてしまっても大きな問題ではないだろうと判断し、そのまま本番に臨んでしまいました。
今となれば、なんと愚かな選択をしたのだろうと思います。
この時点でお客様に報告し、相談すべきでした。それよりもまずプロマネに相談すべきでした。
結局アップグレード本番の際、現地のIP電話機がどんどんとアップグレードされていきます。
現地に張り付いていたお客様からは
「聞いてないぞ、こんなの!」
大激怒です。
この時点でようやく自分のやってしまったことの重大さに気付きました。
まさに大炎上です。
その後、会社のエンジニアチームメンバーが土日にもかかわらず緊急で会社に集まってくれて、対応策を検討。
一度アップグレードした電話機をもとに戻すよりは、そのままにしたほうがよいということを納得させる資料を作ろうということで、徹夜で作業を実施しました。
中には家族と買い物をしている同僚に電話し、会社まで来てもらったりしました。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
結局アップグレードしたままシステムは使ってもらうことで納得してもらいました。
少しでも先のことをイメージできていたらこんな大事にはならなかったのに。
本当に大反省です。
自分がいちばんわかっている、これくらい大したことないだろうという慢心からおきてしまった大炎上経験でした。
それ以外は特に大きな問題なく、システムアップグレードプロジェクトは完了しました。
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昔から言われている
「早く食べようホウレンソウ(報告・連絡・相談)」
がいかに大事か、ということを痛いくらい経験したのでした。
それではまた!
日々感謝 m(_ _)m