命の軽さ、まさにポップコーン級!!「ワイルドスピード:ファイヤーブースト」
Fast X -新たなる希望-
待望の新作にして、個人的にSKY MISSION以来の快作がついに帰ってきた!
世界を代表するモンスターシリーズでありながら、世界一デタラメなストーリーで私たちの心をくすぐりながら熱くさせてくれるワイスピ。
作品内で言えば、マッチョで隠キャなドムの身勝手極まりない行動に振り回される【ファミリー】を観ていて、「こいつになんの魅力があって慕ってんだろ?」と思い始めてた昨今、リアルではヴィン・ディーゼルとロック様(ドゥエイン・ジョンソン)との間の不和により、さらに曇りがちな印象だった本作。
今回のファイヤー・ブーストは、
宇宙行ったり・素手で魚雷押し退けたり・全人類の半分を滅ぼすウィルスの対策したりなど、MCUの連中がタイツ履いて頑張るべきことにまで手を出してきていて、車窃盗団とガレージ屋のおっさん達が!?っていうファミリーを中心とした、理解不能域まで達した「規模感」のインフレを少しだけフラットにしつつ、いろんな不安要素を吹き飛ばすような
豪快で幼稚な作品に仕上げて大満足だった。
もちろんその立役者は、DC(DCEU)では魚人のタイツを履いて頑張ってるジェイソン・モモア(以降、モモアマン)の終始楽しそうで人懐っこい笑顔の功績だと思ってる次第です。(ドムの眉間に皺寄せた顔飽きたわ)
個人的なドム問題について
前段での書いたけれど、個人的に「ドミニク」というキャラクターには不信感しかない。(若干、ヴィン本人に対しても)
物語の起点作りとして、彼を中心とした「ストーリー」を軸に話が広がっていくのはもちろんこの作品・シリーズの在り方としては許容せざるを得ないのだが、ヴィンが復帰した「MAX(原題:Fast & Furious)」とここ2作品・「ICE BREAK (The Fate of the Furious)」&「JET BREAK (F9)」 は、ドムの個人的な問題をこじらせたもの・対処を誤り、相談もせずに勝手に動き回って大切にするバーベキュー大好きな「ファミリー」を巻き込んだものだと断言できる。(すぐBBQしたがるタイプの人苦手なんです)
別にドムを中心に据え置かなくても、面白い作品が作れることは「スーパーコンボ(Hobbs & Shaw)」で立証済なのだから。(それが気に食わなかったのかもね)
何より、彼が慕われる理由がわからない。
ハッキングができるわけでもないし、ボソボソしゃべるし、腕はどんどん太くなるけど、豪快さは目減りしていっている。確かに「俺は何でも見切ってるぜ」感は出してくるけど、【みんなちがって、みんないい/Creepy Nuts】における呂布カ〇マのところかよ!
気になって調べたところ、wikipediaの登場人物紹介のところには「人を惹き付ける不思議なカリスマ性」とか「魅力的なカリスマ性」とか書いてある。んなアホな!陰キャで口下手なだけでしょ。まぁそのやみつき特製だれくらいぼんやりしている感じが面白いんだけどね。
命の話はちゃんとやろう
そもそも、私のドムに対する疑いの目はエレナ問題に尽きる。
レティがいなくなっている間に、ホブスの部下であるエレナと良い関係になり、子宝にも恵まれた。それなのに、レティが復帰するとエレナはなぜか、レティにドムの隣を譲り、頃合いを見計らってエレナを殺されて消える。
いや・・・都合よすぎはしないか?
ここに名探偵コナンがいたら、「サイファーと揉め事を起こしたように見せかけ、邪魔になった元恋人にエレナを殺させたのはあんただ!ドム!」となってもおかしくない展開なレベルの問題。見る人が見たら、子供産ませただけのやつにしか見えない。てか「ファミリー」のだれか注意しろよ、「ドムよ、それは人としてどうなんだい?」とか。
大きな柱であるポール・ウォーカーの喪失は、確かにこのシリーズにとって大きな事件だった。
それが故、「SKY MISSION (原題:Fast and Furious 7)」は異質な作品ながらも、このシリーズを代表する傑作になったと思う。亡くなってしまった人を送り出す素晴らしい作品だった。
私たちのジェームズ・ワン監督っていうこともあるんだけどね。
つまり、他の映画作品よりも【命】の尊さを知っているはず。
それなのに、エレナはドムのストーリーに都合が良くなるような形で死んで退場、ハンとジゼルは「死んだと思ったキャラ、実は生きてました」でしれっと復帰。いや、正直どうなの?と。
あれで「おおおぉっ!!」ってなれるほどアホじゃないぞ。
エレナも「実は生きてました」やってくれるなら100歩譲って許せるけどあれは無理ゲーだろう。
それよりも、弟たちとディープフェイクと技術駆使して、ブライアンを完全復活させそう、てかやるでしょ絶対。
ダニエラ・メルシオールだけでも覚えて帰ってください
そんな「死んだキャラが実は生きてました」ムーブでマッチポンプしていく本シリーズに、待望の新キャラが登場した。
ダニエラ・メルシオールが演じたエレナの妹・イザベル。
何を隠そう、私はダニエラ・メルシオールに一目惚れをしてしまったその人なのです。「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」(2022)でラットキャッチャー2に大抜擢されたポルトガル出身の女優さん。
アナ・デ・アルマスに続き、間違いなくNEXTスーパーブレイク必至でしょう。Instagramでも惚れ惚れするような美しいスタイルをたくさん魅せつけてくれるし、綺麗&愛嬌もあってもう最高。
さて、今回のファイヤーブーストは珍しく前編・後編に分かれた2部構成。
個人的には、、、
「色々考えたけど、やっぱりあんたの行動はおかしいわ。姉貴の仇よ!」
とヒールターンからのモモアマンと美男美女スーパータッグを結成!
坊主頭たちと健闘をするものの【ファミリー】のチカラ (ほとんどテズとラムジーのおかげ) に大ピンチ...そこにGotGを走り抜けドラッグス役を終えたデイヴ・バウティスタとロンダ・ラウジーが颯爽と現れ、バウティスタはローマンにバティスタ・ボムを、ラウジーはレティに飛び付き式アームバーを見舞う。
そこにホブスが救援に駆けつけると、なんやかんやでジェイコブも「実は生きてました」ムーブを繰り出す。
ここにロック様、ジョン・シナ、デイヴ・バウティスタ、ロンダ・ラウジーと言ったWWEのスーパースターが揃い踏み!なんならもう、CMパンクとかも連れてきちゃえよ。んで、映画の結末はWRESTLE MANIAで試合じゃ!!的な展開を期待してます。(嘘)
こんな感じで、ああでもないこうでもないと言ってきたけれど、ワイスピシリーズはツッコミどころや脳筋過ぎる部分をいじったりするこの感じも含めたパッケージで面白い作品。BBQするし、ビキニシーンは毎回あるし、
「秘密組織」っていうテロップを出すくらい無邪気だし、原題の統一性が一切なくてわかりづらいところも含めて、そういうスキも愛嬌があるからこそ世界一売れてるシリーズなんだろう。
めちゃくちゃ楽しめたので、大満足です。
「ワイルドスピード:ファイヤーブースト」(原題「Fast X」)
監督 ルイ・レテリエ
脚本 ジャスティン・リン
撮影 スティーヴン・F・ウィンドン
出演 ヴィン・ディーゼル
ジェイソン・モモア
ミッシェル・ロドリゲス
ブリー・ラーソン
ジェイソン・ステイサム
シャーリーズ・セロン
ダニエラ・メルシオール
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