日の目が当たらないモノ・カルチャーこそ、Webマーケティングを始めるべき理由
WebマーケティングとはWeb上で行うマーケティング活動のことで、ざっくり言うと「Web上でモノが売れる仕組みを作る」活動です。
Webマーケティングには様々な手法がありますが、これらはWeb上でモノ(商品・サービスなど)に対して「認知してもらう」⇨「興味関心を持ってもらう」⇨「比較検討・調査をしてもらう」⇨「購入・体験・申込み・問い合わせなどの行動を起こしてもらう」⇨「自身の体験を共有してもらう」という行動フェーズに対してアプローチをことを目的としており、ユーザーの意思決定に対してWeb上から干渉していく方法です。
特にWebマーケティングではユーザーの行動が数値化して見ることができるため、行動パターンを分析することでより具体的にユーザーに合わせた改善を行うことができるのが最大の特徴となります。
現代社会においてインターネットは「電気・ガス・水道」に次ぐ重要なインフラで、生活において無くてはならない重要な要素です。
そしてモバイルデバイスの発達により、いつでも気軽にインターネットにアクセスでき、莫大な数の情報に触れることができます。
多くの人は「検索エンジン」や「SNS」を使って知りたい情報を検索し、得たい情報を探します。
そして自身の知りたい情報を見つけ生活を豊かにしたり、新しいアイデアを得たり、意思決定の基準にしたりと、様々な用途で情報を扱うのが現代社会における情報の重要性です。
ブームは蓄積された情報の地層から生まれる
多くの情報が溢れかえる現代ですが、実は情報が溢れるのは「現時点でニーズのあるもの」です。
例えば、私の趣味である「サウナ」を例にすると、昨今のサウナブームにより多くのメディアやSNSにて様々なサウナ情報が発信されています。
2016年前後にサウナへの関心が増加し、ブームが爆発したのが2019年で、検索ボリュームを確認すると2019年に爆発的に増加している傾向にあります。
Web上にあるサウナ情報を調査すると、2015年〜2017年に情報量が増え始め、SNSでの発信もこの時期に増加していることから、「サウナ」に関する情報へのニーズが増加し、結果的にブームを起こす土台へとなりました。
では2016年以前においてはサウナ情報はどの様に扱われていたのか?を考察すると「サウナブログ」によって情報が細細と発信されていました。
サウナ愛好家の存在はブーム以前からも存在していたため、愛好家による情報発信がサウナに対する具体的なコンテンツが生み出され、それらがブームを引き起こすトリガーになっていたのは疑いようがありません。
このように、ブームが起きる背景には長い時間をかけて蓄積された情報があり、この情報の層が厚ければ厚いほど爆発する時の火薬量が変わります。
もちろん爆発の着火剤となるコンテンツの存在があってこそですが、このコンテンツもまた蓄積された情報の元に成り立っています。
日の目が当たらないモノだからこそ情報発信を続ける意味がある
日の目が当たらないモノはニーズが低く、その情報を求めている人の母数は少ない傾向にあります。
母数が少なく、ニーズが低いモノに関しては「お金になりにくい」傾向にあり、参入しても大きな利益がでない可能性もあるため「情報発信」する人の母数も少なく、質の高い情報はインターネット上に放出されず、アナログなオフラインの世界にある小さなコミュニティの中で蓄積されていきます。
結果、興味関心を抱いた層が「質の高い情報」に触れる機会は限りなく少なくなり、よほど高い関心を抱いていなかったら離れてしまう可能性が上がります。そして機会損失へ繋がり、長い目で見ると日の目が当たる機会を奪ってしまう要因となると考えられます。
ブームには「インフルエンサー」と呼ばれる実績があり、信頼性のある方が日の目の当たらないモノへ関心を抱き、発信することで爆発的に母数が増加する構造があります。
この時、「インフルエンサー」に見つけてもらえる確率と「発信後の爆発」を起こす確率を上げるには情報の地層を厚くしておく必要があり、いかにして正しい情報にたどり着ける状態にしておくかでブームの起こり方は全然変わっていきます。
私は日の目の当たらないモノ・カルチャーに属している方や企業においては「ページビュー(閲覧数)」や「コンバージョン(問い合わせ・購入など)」に重きを起きすぎて、効果が出ない(出にくい)からといって情報発信を止めないことをオススメしています。
自身が持つ価値のある専門性の高い情報を発信し続けることで、その道において先駆者、開拓者のポジションを築けるため、多くのファンを得やすい環境を作ることができます。
また、情報は発信しないと廃れていき、誰も記録に残さなければ「正しい歴史」や「カルチャーのコンテキスト(文脈)」は失われてしまいます。
「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」してカルチャーは形成されたのかを情報の地層の最下層に引いておくことで、情報に厚みが出て、歴史が形成されていきます。
情報の地層を作る情報発信術
「日の目が当たらない」と定義して話を進めていきましたが、ありとあらゆる業界、業種、モノ・コト、カルチャーにおいて当てはまることですが、情報を発信する時は「客観性」が非常に重要になります。
「事実」に基づいて「客観的」な内容を発信することが「質の高さ」へと繋がっていきます。
「主観性」もまた重要な要素ではあるので、一概に言えませんが、情報の地層においては「客観的な事実に基づく情報」がしっかりと敷き詰められているからこそ「主観的な内容」に色が付き、価値が付属されると私は考えています。
なぜならブームを引き起こすのは「主観的な発信」であることが多いからです。
例えばタピオカブームにおいて、客観的な事実として「過去にブームが起きていた」「視覚的に訴えるオシャレさ」「健康志向によるお茶ブーム」「スイーツ」といった要素がありました。
そしてInstagramを代表する写真を共有するSNSで「視覚的にオシャレ」な映える写真が「店名情報」「位置情報」とともに投稿されることで拡散されていき、最後に主観的な「かわいい」「美味しい」「最高」といった情報で写真を閲覧した人が自身も同じ体験をしたいと行動を起こし、それが連鎖的に繋がっていきブームが起きました。
この時、タピオカブームを裏で支えたのが「客観性」のある情報の地層で、ブームが起きる以前に興味関心を抱いた人が、タピオカを検索した時に価値のある情報に辿り着きやすい土台があったことで多くの人が行動を起こしやすくなりました。
また、事前に発信されていた情報を参考に関心を抱いた人も同じように情報を発信することで地層が厚くなっていき、後はトリガーを引くのみという状態にまでなった結果、ブームは起こりました。
もちろん、ブームが発生する要因はもっと複雑で、簡単に説明ができるモノではありませんが、客観的な事実に基づいた情報が重要であることは疑いようはありません。
noteでもブログでもSNSでも質の高い事実に基づく情報を発信しよう
情報の発信は「質の高さ」が重要です。
情報の質の高さに関して、検索エンジンを開発したGoogle社は「E-A-T」という概念で説明しています。
「専門性・権威性・信頼性」の頭文字をとって「E-A-T」と称したもので、高品質なコンテンツを作成する時に重要な概念になります。
「E-A-T」を意識しすぎるとがんじがらめになってしまい記事を書くのが億劫になってしまいますが、これらは「客観的事実」によって形成されていきます。
情報に客観的事実があり、歴史的な文脈や背景がしっかりと繋がっている記事を目指すことをオススメします。
また、主観性が強くとも、当人の経験や体験、知識という背景に事実に基づく事柄があれば情報の質は上がります。
日の目が当たらないモノでも関心を抱く人は必ずいます。
そんな彼らに向けて先ずはnoteなどを使って発信してみてはいかがでしょうか?
※戦略的に情報発信を行う際は検索ボリュームや発信媒体などの選定が必要になることもありますが、気軽に初めて見た結果の手応えで本腰入れるか否か判断をするテストマーケティングとしても「とりあえず発信してみる」ことをオススメします。