Webライターのセルフマーケティング術|選ばれるライターになる
「自身の価値」を売り出せなければ<安月給>
例えば貴方が「文章力」「構成力」が高く、多くのライティング実績を持つ凄腕のWebライターだとしても、単価が低ければ仕事量が増えるだけで収益は上がりません。
また、仕事を得るときにクラウドソーシングに頼っているばかりだと結局一つのシステムに依存する状態となるため、その先の未来で収益を上げていく事は難しいでしょう。
大切なのは自分自身の持つ強みを理解し、自身の市場価値が高い場所で、自身の<価値>を正しい相手に訴求をすることで、単価をコントロールできる存在になることです。
誰かに決められた<単価>で仕事をするのではなく、相手側に自身の価値を求められる状態になるためにはマーケティングが必要不可欠です。
Webライターに求められる7つの要素
①文章力
文章力という言葉には正確な定義はありませんが、本記事では『文章を読んだ人が、書いてある内容を理解することができる』文章と定義します。
「伝えたいこと」を「伝えることができる文章」を書くことはライターにとって必須項目です。
数万文字の長文を書いたとしても「で、結局何が言いたいの?」となってしまっては意味がなく、例え1行の短い文章でもでも「伝えたいこと」が相手に届けば高い文章力を持っていると言えます。
高い文章力を得るには「論理的思考」「全体像の俯瞰」「情報の整理」「語彙力」を鍛えると良いでしょう。
②構成力
良い記事は素晴らしい構成によって作られます。
文章全体の道筋や情報を提示する順番、章や節の関係性、時系列などが適切でなければ、優れた文章を書いたとしても正しく意味を伝える事はできません。
<文章力>を上げるには構成力は必要不可欠の要素であり、どちらか片方がかけてしまうと成立する事はありません。
「結論」「理由」「具体的事例」がしっかりと筋が通っており、それをどのような手順、見せ方、表現で伝えるのかを組み立てることで、質の高い文章を生み出すことができるのです。
③企画力
企画力とはライター自身の手で『ネタ』を提供し、メディアに掲載する記事の内容や構成を作る能力のことです。
ライターは「依頼を受ける」だけではなく、自らコンテンツを企画し、新しい切り口の記事を自身の手で生み出す活動を行うこともできます。
企画力は「情報収集能力」「ネタ化する能力」「プレゼンテーション能力」「調査力」「行動力」が必要で、好奇心や探究心の高さが求められます。
また、SEO(検索エンジン最適化)で企業が対策したいキーワードに対して、検索意図の条件を満たす記事を企画する時も<企画力>の高さがなければ提案をすること自体できません。
④質問力
ライターにとって「インタビュー」は切っても切り離せないもので、質問力の高さは「優れたライター」に共通する要素です。
インタビュー能力が高いライターは優れた質問力を持ち、そういった能力を持つライターは大変重宝されます。
良い質問はコミュニケーションを円滑にし、双方ともに満足度の高い時間を作り出すことができます。
質問力について詳しく知りたいのであれば、斎藤 孝氏の「質問力」がオススメです。私自身もコンサルタント時代に大変お世話になった本で、今でもよく見返しております。(お近くの書店にも置いてあるかと思います。)
⑤専門性
特定の領域における専門性の高さは大きな武器となります。
専門性の高いジャンルさえあれば、未経験であっても高単価の依頼が来ることも珍しいことではありません。
私自身もライター業が始まったきっかけは専門領域に関する記事の執筆依頼からで、未経験の状態からスタートしております。
専門領域は簡単に身につくものではありませんが、自信を持って発信できる分野があれば武器として自らの価値を高める要素となります。
⑥信頼性
「信頼を得ることは難しく、失う事は容易い」という言葉がある通り、信頼とは一朝一夕で手に入るほど簡単なものではありません。
信頼性を上げるには以下の要素を満たしていく必要があります。
・責任を持って仕事を完遂する
・ライター業でもそれ以外の業務でも実績を残す
・間違いやミスを認め、改善を行う姿勢を示す
・仕事に透明性があり、違反行為をしていない
・期待値を1%でも超えるパフォーマンスをする
同じ文章力、構成力を持つライターがいる中、同じ単価で仕事の依頼するのであれば間違いなく信頼性の高いライターが選ばれます。
⑦独自性
独自性とは「その人だけが持つ唯一無二の価値」のことで、ライターが今までの人生で経験してきた出来事、専門性の高い業務、実績、趣味嗜好、スキルといったコンテキストから形成される要素を指します。
Webライター業は「自分が書きたいことを書く」のではなく「相手が読みたい記事を書く」ことが求められるため、ここでいう独自性とは<誰も読んだことがないような内容の記事>という意味ではなく、<読者が知りたい情報を"体験"や"経験"、"独自調査"などを交えて書いた内容の記事>を意味します。
独自性を磨くには「高い行動力」「データ化できない要素」「幅広い知識」「探究心の高さ」が求められ、ただ闇雲に記事を書き続けるだけでは得られない要素です。
また、Webライターは検索エンジンとの関係が切っても切り離せません。そのため<検索体験を満たす記事を書く>ことも他のライターにはない独自性とも言えます。
また、プログラミングができる、写真が撮れる、イラストが描けるといった特技も自身の独自性を高めてくれる武器となります。
セルフマーケティング術①【ポジショニング】
マーケティング活動の中で自身が活動する「市場」を定め、顧客の頭の中に自身がどのように残るのか、印象を与えるのかは非常に重要な要素です。
Webライターも同じで、自身が市場の中で、自身の価値をどのようにターゲットとなる顧客に認識してもらうかによって活動範囲や仕事内容が大きく変わります。
自身の強みや特性を理解し、自身の持つ<価値>が市場の中でどのように『求められるのか』は戦う戦場によって変わります。
セルフマーケティングを行う中で、自身の価値が生かせる市場を定め、顧客の中で「このライターに任せたい」と思ってもらえるような活動は欠かせません。
最初からマーケティング戦略として「ポジショニング戦略を考える」のではなく、先ず『自身がどの<市場>に身を置くのか』を想定し、その市場で「どのようなポジションに着けば案件をもらえるようになるのか?「を考えてみるところから始めてみましょう。
そうすると、同じクラウドソーシングでも市場に近い仕事で実績を重ねたり、自ら情報発信を始めたりと小さな一歩ですが動くべき道が見えてきます。
セルフマーケティング術②【価値の創出】
市場にいるターゲットに向けて届ける<自身の価値>を創出することは、セルフマーケティングを行なっていく上で必要不可欠な作業です。
Webライターは「自分自身が生み出す文章」が商材です。
狙っていく市場に対して、自身が保有するスキル(7つの要素)がどのように生きるのかを組み合わせて、自分だから生み出せる<価値>を創出しましょう。
価値を創出できたら、後はその価値をいかにして相手に届けるかが課題になります。
ブログやTwitter等のSNSやnote、YouTubeといったWebサービスを利用することが代表的ですが、あまり発信に目を向けすぎて「利益ファースト」になってしまうと逆効果のため、発信するときは「ユーザーファースト」を心がけましょう。
セルフマーケティング術③【単価のコントロール】
どれだけ優れた技術を保有してようとも、時間は有限です。そのため1日で書き上げることができる記事の量には限度があり、ある一定数仕事をこなせば「自身が1ヶ月で稼げる利益」の限度額が見えてきます。
そのため<単価>を自身でコントロールすることが重要です。
自分から仕事を探すのではなく、相手側から仕事を依頼される立場になることで単価をコントロールすることができます。
もちろん、最初からコントロールする事はできませんが、将来的には自身で単価をコントロールすることを念頭に置いておくことも重要です。
仮に売れっ子になったとしても、単価のコントロールができていなければ、ただ都合の良いだけの存在として扱われているだけになってしまいます。
【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い
【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。
何かございましたらお気軽にお声掛けください。