SEOと検索連動型広告は併用して運用するべき理由
SEMできていますか?
SEMとは「検索エンジンマーケティング」の略で、検索エンジン周辺で行われるマーケティング活動のことを指します。
主にSEO(検索エンジン最適化)と検索連動型広告の2つの手法から成り立っていて、検索行動の中で自社サイトへ集客し、商品の購入、サービスの利用、申し込みなどのアクションを起こしてもらうのが目的です。
私はWebマーケティング業界でコンサルタントとしてマーケティング活動の支援をしていますが、SEOと検索連動型広告を完全に切り離して実施している企業が多いと感じます。
「SEO」も「検索連動型広告」も<手法>であって<目的>ではありません。マーケティング活動を行う中で、自社のコンテンツをユーザーに「検索行動」の中で見つけてもらい、購入へと促すために使用します。
マーケティングが芯に置かなければSEOも検索連動型広告も「やっただけ」になってしまい、大きな成果を得ることができなくなってしまいます。
「同じキーワード」でも見る角度が違う
SEOも検索連動型広告も「キーワード」を扱います。
SEOでは対策したいキーワードで自社サイトのコンテンツを上位に表示するために検索意図(ユーザーのニーズ)を満たすコンテンツを制作し、受け皿となるWebサイトの利便性を上げ、コンテンツの内容を的確にユーザーと検索エンジンに伝える施策です。
対して検索連動型広告は、広告を出稿したいキーワードに対して「広告文」「キーワードのマッチ度」「遷移先のコンテンツの用意」をし、月の予算を設定して配信を行います。SEOと異なりキーワードに対して単価を支払えば広告出稿が可能であるという特徴があります。
どちらも同じ「キーワード」を扱いますが、SEOと検索連動型広告では見る角度が異なります。
SEOは基本無料で実施できますが、成果が出るまで3ヶ月ぐらいかかり、さらにどれだけ多くの時間とお金を投資しても上位表示できるという保証はありません。検索連動型広告は出稿すれば必ず上位に表示することができます。そのため早ければ効果が即日に出る可能性もあります。
SEOは効果が出るのは遅い代わりに、コンテンツが財産となり、一度機能すると集客を永続的に行うことができます。検索連動型広告は瞬間的に効果が出ますが、出稿を止めると財産として機能せず、基本そのページは利用されることはありません。
「同じキーワード」を対策するとしたら、それぞれの手法の特徴を理解して、対策をすることで効果的にSEMを促進することができます。
SEMの成果を出すのであれば併用がオススメ
SEOでは全てのキーワードが必ず上位を狙えるわけではありません。中には自社サイトでは作成することが不可能な内容のコンテンツもあります。また、評価してもらいたいコンテンツをコントロールすることは不可能です。
そのため、検索連動型広告でその穴を補うことで満遍なく全てのキーワードを対策することが可能になります。
また、SEOで上位に表示されているキーワードでも広告を出稿することで1つの検索結果に複数の面を出すことができるため、クリック率を上げることもできます。
さらに、SEO対策を始めたばかりであれば、効果が出るまで広告でカバーすることもでき、初期段階からマーケティング活動を行えます。
SEMで成果を出すのであれば「どちらか片方」や「別々の施策として考える」「互いに干渉しない」という運用方法では適切な効果を得ることができません。
利用できる予算にもよりますが、併用することでSEOも検索連動型広告も効果を最大限まで発揮することが可能です。
手段が目的にならないようにする
SEOや検索連動型広告を運用していると数値を上げることが<目的>になってしまい、マーケティング活動から離れてしまうことが多くみられます。
「検索エンジンに評価してもらうためにコンテンツを作る」
「対策キーワードの順位獲得シェア率を上げる」
「低い予算で高品質なユーザーを連れてくる」
「広告でCV数を確保する(他チャネルは無視))
上記のような考え方は施策の面では間違っていませんが、それが<目的>になってしまうことは成果に対して効果的ではありません。
SEOや検索連動型広告の目的は<検索行動の中でユーザーに自社コンテンツを見つけてもらい、ニーズを満たし、購入・問い合わせといった行動に移してもらうように促す>ことのはずです。
また、SEOでの成果と検索連動型広告での成果を切り離して考えてしまい、どちらが獲得できていることに対して「負けている」「なぜ獲得できないのか」「邪魔している」という思考にならないように気をつけましょう。
企業によっては部署が完全に分断されており、互いに対立してしまうことも珍しくありません。
SEMを促進するのであれば、それぞれを分断して考えず、併用して運用することが重要です。そして「SEO対策をすること」「検索連動型広告を運用すること」が目的にならないように注意しましょう。
【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い
【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。
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