「SEOで稼ぐ」って何をどうやって?|SEO起点の収益モデルの解説
副業解禁や働き方改革といった流れの中、近年以前にも増してインターネットビジネスで収入得ようと市場が盛り上がりを見せています。
その中で「Webマーケティング」という言葉が流行りのように「稼げる」という言葉とともに広がっていき、その文脈から「SEOは稼げる」という主張をよく見かけます。
私はフリーランスのWebマーケターとして活動しているため「(個人の力でも)稼げる」という意味であれば事実であると思っています。
しかし、「SEOは稼げる」という言葉から「SEOは誰でもできる」「Webマーケティングは金稼ぎがしやすい」という風に印象を抱く人が増え、業界にとって悪い印象を抱かせてしまうのではないか?と感じています。
※これは今に始まったことではありませんが…
本記事では「SEOで収益を得るには」について解説をし、実際に収益を得るまでに必要なスキルとマインドについて紹介します。
SEOとは何か説明できますか?
私はフリーランスになる前に勤めていたWeb制作会社で「Webマーケティングの研修」を担当しており、新人だけでなく、制作部隊のディレクターやデザイナー、コーダーに向けて「SEO講座」を開催していたことがあります。
SEOについて教える時、「SEOは【検索エンジン最適化】の意味で、Google検索で上位に表示されるようにコンテンツが評価されるように最適化すること」と教科書通りに説明すると、SEOに対して「順位が上がれば良い」という認識を抱いてしまうことが多いことに気づきました。
SEOは「検索体験の提供」を担うWebマーケティングの手法で、検索というチャネルで「認知→興味関心→教育→購買→継続」といった消費者行動を促進することが目的です。
検索エンジンの結果で上位を取ることは「その過程」であり、目的ではありません。
そのため、私はSEOの説明をする時に「Webマーケティングとは何か」から話を進めていき、SEOは「検索行動の中で、ユーザーに最適な【検索体験】を提供し、モノを選んでもらう仕組みの一つとして機能するための手法」と解説するようにしました。
そして、それらのSEOスキルやノウハウを元にクライアントが抱えるWebサイト上の課題をSEO起点で抽出し、検索体験の最適化につながる改善策を提案するのがSEOマーケターの役割と伝えます。
おそらくSEOに携わる人に対して「SEOとは何か」と質問をすると、返ってくる回答は異なるかもしれません。しかし、本質的な部分は同じになると思います。
この本質的な部分が理解できていなければ「SEOで稼ぐ」は根本的に厳しいと言えます。(短期的に稼げても長く稼ぐことは難しいでしょう)
① SEOコンサルとして活動する
SEOコンサルタントはSEOマーケターとして提供できる価値をクライアントに対してコンサルティングをし、成果をもたらすことの対価として収益を得るモデルです。
プロジェクトの規模感によっては月数百万円という予算が組まれることもざらにあり、SEOにおける高い専門性とクライアントワークでの実績があれば目指せるビジネス形態です。
提供するソリューションは大きく分類して「内部対策」「外部対策」に分けられます。その中で内部SEOは「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」に分けられます。また、エリアキーワード に特化した「ローカルSEO」も近年重要視されてきました。
SEOコンサルタントととして活動をする場合、これらのソリューションを十分理解し、マーケティング戦略を組み立てることがポイントです。
「検索順位を上げる」といった部分を成果とせず、SEOによってクライアントが利益を得ることが目的となるため、Webマーケティングの視点で戦略を組み立てられるスキルが求められます。
② SEOライティングを提供する
Webライターとして活動をしている方は数多くいますが、SEOを意識してライティングできる方は多くありません。
SEOに考慮したライティングができることは、クライアントにとって大きな価値となります。
Webライターとして活動をする時に、ライターに求められる文章は媒体によって異なりますが、SEOライティングで求められるのは「"最新"のSEOにおける常識」を意識したライティングができることです。
よく「SEOを意識する」と聞くと「不自然にキーワードを入れる」や「共起語を多用する」ということを思い浮かべる(あるいはそのように認識している)方がいますが、実際はそうではありません。
SEOライティングに求められるのは「SEOの知識」+「YMYL領域におけるE-A-Tを考慮した文章作成」ができることです。
※YMYL:将来の幸福、健康、金融など、人々のお金や人生に影響を与えるコンテンツ
※E-A-T:「専門性」「権威性」「信頼性」を満たすコンテンツ
SEOの知識はあるが、その分野における専門性が無い場合は、ライティングをする側ではなく、ディレクションする側としてスキルの提供ができます。
③ ブログやメディアを運用する
SEOのスキルと相性の良い収益モデルとして「広告収入」があります。代表的なのはアフィリエイトプログラムへの参加で、商材を自身のブログで紹介し、条件を満たした時に発生する報酬受け取る収益モデルです。
「SEOで稼ぐ」の代名詞的な収益モデルで長い歴史を持ちます。
近年、Google検索のアルゴリズムの品質改善が急激に加速している背景から、個人によるアフィリエイトブログで順位獲得の難易度は高くなっています。そのためブログ自体が「オワコン」扱いされている傾向にありますが、高品質で専門性、権威性、信頼性の高い独自内容のコンテンツを提供できているのであれば、まだまだ大きなチャンスがあります。
また、メディア運営に関しては、メディアのPV数が増加し続ければプロモーション記事の依頼を受けることもあり、アフィリエイトとは異なる収益モデルの広告収入を得ることも可能です。
メディアが巨大化すれば「買取」なども発生し、数百万円で取引されることも珍しくありません。
④ ノウハウを商材として販売する
コンサルティングサービスとしてノウハウを提供するのではなく、自身の経験やスキルを「商材」として販売する収益モデルです。
ノウハウの販売方法は様々ですが、代表的なのは情報商材を教える「スクール」や「セミナー」の開催や、SEOをテーマにしたコミニティである「オンラインサロン」を主催することが挙げられます。また、ココナラのようなスキル販売プラットフォームに出品するのも一つの手です。
有料ブログや有料メルマガ、有料動画コンテンツなどの販売と販売方法は多いので、後はそれをいかにして魅力的な商品として訴求し、集客するかにかかっています。
つまり、ノウハウの販売を成功させるためには、自身の提供する商材に対してWebマーケティングを行う必要があるため、本人の実力が試される場となります。
SEOはプロフェッショナルの世界
SEOの世界は数年前と比べると考え方が180度異なるほど変化が起きています。
「順位を獲得すれば良い」という考え方は変わり、SEOという言葉の意味は「検索エンジン最適化」では表現しきれなくなってきています。
最先端のSEOに対してしっかりと対応することができるようになれば収益を得ることができるようになるでしょう。
SEOについて勉強をするのであれば、最新情報に触れることが重要です。
Googleの最新動向を常に追い続け、専門家の研究結果を「参考の一つ」として自分の中に吸収していくことが大切です。
SEOは怪しい世界ではなく、検索という消費者行動から「選ばれる仕組み」を作る非常に価値のある手法です。
正しくSEOを行えば、全ての人にとって重要な情報を適切に届けることや、斜陽文化を盛り上げるトリガーを作ることができ、多くの企業や業界を救ってくれるでしょう。
【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い
【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。
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