NFTはデジタルに歴史的価値を付加する|NFT化した「最初のツイート」が投資対象へ
Twitterの投稿が「投資対象」へ
NFT:Nonfungible Tokens(非代替性トークン)はデジタルコンテンツに対して複製不可能な「唯一無二」のオリジナルトークンを付け加えることで、オンライン上の芸術作品や楽曲、ミーム(インターネットで流行した画像や映像)に対してデジタル証書の役割を果たします。
NFT市場は急激に成長しており、デジタル資産への投資ブームが加速するなか、Tiwtter CEOのジャック・ドーシーは自身のTwitterにおける一番最初のツイートをNFTとしてデジタルプラットフォーム「Valuables」でオークションにかけたことが報道されました。
これはTwitterというツールがこの世界に生まれたことを示す歴史的な投稿であり、非常に価値のあるものです。
しかし、あくまでプログラミングによって生み出された複製可能なデータであり、歴史的な価値はあるが「保有する」ものではなく、簡単に複製することもできる投資価値のない0と1の集合体です。
ジャック氏はNFT化する事で「歴史上、最初のTwitterでの投稿」に唯一無二の価値を付け、投資対象へと変化させたのです。
つまり、これはプログラミングによって生み出されたツールやアプリに対しても「唯一性」を付加し、将来的に「電子博物館」や「電子美術館」にて展示されるような価値を与えたことになります。
もちろん、ジャック氏のツイートが投資対象として価値を持つのはNFTだからだけでなく、現在世界中で流行し、インフラにもなったSNSであるTwitterの一番最初の投稿というコンテキストがある中で「唯一性」が追加されたことにより「投資対象」としての価値が生まれたので全ての投稿が投資対象になるわけではありません。
しかし、この先「時代を動かした歴史的価値のある投稿」にも投資価値が着く可能性があり、例えばnoteの投稿にもNFT化によって投資対象に昇華することがこの先起こり得るかもしれないのです。
なぜNFT市場が注目されているのか
NFT市場は爆発的に発展しており、先日もバンクシーの作品がNFT化したものがオークションに出され話題を生みました。
NFTは複製可能なデジタルの世界で複製不可の唯一無二なトークンという価値を付加する事で「デジタルにおけるオリジナル性」を持たせるため価値を保証する効果があります。
例えば、電子証明書をNFT化する事で、今までは信頼性という点で難しかった完全なデジタル取引が可能となり、担保や保証の分野での活用が期待されています。
また、ゲームなどにおけるヴァーチャル空間でもNFTには「オリジナル」という概念が着くため、例えばゲーム内における大会の優勝賞品(装備アイテムや装飾アイテム)に価値を持たせることができます。
アートの世界でもNFTの活用は生かされており、特にデジタル技術で生み出されたコンテンツは複製可能なため投資対象としての価値はありませんでした。
しかし、NFTの登場でオリジナル性が生まれたことで投資対象としての価値が生まれ、アート市場に新たに「デジタル」が正式に参入してきたことになります。
これによりデジタルアート、プログラミング、デジタル写真、デジタル音源などにも「投資価値」が生まれ、アート市場の活性化が起こると予想されています。
NFTによってクリエイターの未来は明るくなる
NFTを有効的に活用できれば多くのクリエイターの未来が明るくなることでしょう。
アニメ業界であれば、アニメーションそのものに「唯一性」を追加できます。これにより、「アニメーション作品への投資」が可能になります。また、アニメーターそのものへの価値が上がり、アニメーターの描いたアニメーションにアートとしての価値が付加され、高額で取引されるようになる可能性もあります。
イラストレータも同等で、自身の描いたイラストに唯一性を付加することで投資対象として価値が付きます。アートとしての価値があまりついていなかったデジタルイラストもNFTによってアートの世界にフィールドが広がったことで今後イラスト業界も大きく動くことでしょう。
漫画も同じくNFTによって新たな「価値」が生まれ、原画が正式にアート市場に流れる可能性があります。複製不可能な性質は漫画家へも大きな影響を与えることでしょう。
ゲームや音楽、映画などもNFTによって「投資対象」としての価値が生まれ、アートの領域は大幅に拡大しました。
プログラマーやライターなど投資対象として評価されにくかった領域においても「デジタル資産」としてコレクションされるような未来が訪れる可能性があり、「デジタル」の世界に大きな変化が訪れるのは疑いようがありません。
おまけ:NFTを活用したプロジェクトは既に動き出している
最後に既に動き出している新たなNFTを活用したプロジェクトを紹介します。
NFT市場は2021年以降爆発的に成長すると予想されています。
どのプロジェクトも画期的で興味深いものばかりですので、要チェックです。
■3DCG×NFT
1SECが独自でネットワークするコンテンツホルダー及び、クリエイターは、世界に先駆けてNFTのユースケースを作ってきたdouble jump.tokyoの知見を通じて、自身の作品をNFTアートとして 販売を行うことができるようになります。また、現状、クリエイターがNFTを発行する上での様々なハードルや課題に対し、本協業にてサポートと、交流を通して、クリエイターのNFT発行の裾野を広げて参ります。
■ダンス×NFT
「Beauty in the Streets(BITS)」という名前のプロジェクトで、ダンスパフォーマーによる一連の動作をNFTとして記録する。販売、取引が可能で、テレビゲームで「動く絵文字」としても使用できるNFTにもなるという。
■2次元アイドル×NFT
シンガポールを拠点にブロックチェーンエンターテイメント事業を展開するDigital Entertainment Asset Pte.Ltd.(DEA社)は、世界初のNFT(Non-fungible token以降NFT)発のアイドルグループ誕生プロジェクトを始動したことを発表いたしました。
■デジタルシール×NFT
ゲームメーカー大手スクウェア・エニックスと、ブロックチェーンゲーム専業の開発会社double jump.tokyoは3月17日、ブロックチェーン技術を使うデジタル資産「NFT」(Non-Fungible Token:直訳すると非代替性トークン)を活用したコンテンツ開発での協業を発表した。
スクウェア・エニックスの知的財産(IP)である「ミリオンアーサー」を活用した、NFTデジタルシールの販売・開発を進める。
■デジタルファッション×NFT
Ethereum(イーサリアム)基盤ブロックチェーンゲーム向けプラットフォームを提供するシンガポールのEnjinは1月26日、eBallR Gamesが開発する拡張現実(AR)プラットフォーム「MetaverseMe」(メタバースミー)との提携を発表した。Enjinは、取引可能なファッションアセットをイーサリアムに連携させることを明らかにした。
【パーソナル】
名前:Uto a.k.a. ペイントペインゆらめき
職業:Webマーケティングコンサルタント/ライター
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽Dig
特技:和太鼓、フットワークの軽さ
【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM
何かご質問等あればお気軽に連絡くださいませ。