死ぬまで忘れない思い出のゲーム 「ディディーコングレーシング」
死ぬ瞬間まで忘れることのないと断言できるゲームはありますか?
私は1992年生まれで「星のカービィ」「真・女神転生」「FINAL FANTASY V」「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」と同い年の世代です。
私の世代ど真ん中のゲーム機は「ゲームボーイカラー」「NINTENDO64」「ゲームキューブ」「ゲームボーイアドバンス」「ニンテンドーDS」「プレイステーション」「プレイステーション2」「プレイステーション3」「PSP」「セガサターン」「ドリームキャスト」「Xbox」「Xbox360」辺りが世代で、まさにゲームの進化とともに少年時代を過ごし、ゲームが会話の中心の中青春時代を過ごしました。
中学生の頃からはモバゲータウンやGREEが流行り、携帯ゲームにハマったり、早い段階からSNSや動画投稿サイトに馴染みのあったデジタルネイティブ世代でもあります。
そんなゲームと共に育った私が「死ぬその瞬間まで忘れることはないだろう」というゲームは何だろう?と思い返す時、真っ先に思い浮かぶのが1997年に発売されたNINTENDO64用のレーシングゲーム「ディディーコングレーシング」です。
ディディーコングレーシングは記憶にある限り人生初のレースゲームで、人生初の難易度高めの鬼畜ゲーになり、今でも鮮明に思い出せるほど当時クリアできずにコントローラーを投げ捨てたり、画面に向かって叫んでいました。
そして、このディーディーコングレーシングは後にも先にもゲームで大泣きをした思い出深いゲームでもあります。
記憶の箱にしまっていた思い出を振り返りながら「ディーディーコングレーシング」について語りたいと思います。
ディーディーコングレーシングとは
『ディディーコングレーシング』(Diddy Kong Racing) は、レアが開発、任天堂が発売したNINTENDO64用レースゲーム。1997年発売。ドンキーコングシリーズの登場人物、ディディーコングを主役としたスピンオフゲーム作品。
※Wikipediaより引用
ディディーコングレーシングはレア社が開発した本格的なレースゲームで、一般的なレースゲームで操作するレースカー以外にも、ホバークラフト・飛行機が操作でき、それぞれ異なる操作性となります。
また、マリオカートのようにアイテムも登場しますが、完全ランダムのため順位に関係なく高い効果のアイテムを使用することもでき、プレイヤーの腕が試される仕様となっています。
8体のメインキャラクターと2体の隠しキャラの合計10体のキャラクターを操作することができ、キャラクターごとにそれぞれ個性が振り分けられ操作性も異なるため「マシン」×「キャラクター」で120通りの組み合わせがあります。
ゲームはアドベンチャーとレーストラックと2モードあり、レーストラックで使用できるコースはアドベンチャーでプレイした事のあるコースになるため、アドベンチャーを進めなければレースコースも限られたままとなります。
アドベンチャーはティンバーアイランドを舞台に、各地のレース場を回って「ゴールドバルーン」を集めるモードとなっていてラスボス「ウィズピッグ」に挑戦するためにチャンピオンレーサーとなるストーリーになります。
アドベンチャーにはステージごとにボスキャラがいるのですが、このボスキャラがめちゃくちゃ強い。
これに関しては実際にプレイしていただく以外に強さを証明することができないのですが、例えるなら些細な操作ミスで挽回できなくなるレベルであること、そしてショートカットを利用できなければ勝てない(ことが多い)という仕様で当時5歳だった私は苦戦を強いられ苦汁を飲まされました。
しかし、難易度が高すぎたがゆえに人生初のやり込みを覚え、毎日やり続ける日々を過ごしたのを覚えています。
ディディーコングレーシングは高い難易度だからこそ当時の私の心を掴み、飽きることなく毎日挑戦し続けることができたのです。
ちなみに数年前に久々にディディーコングレーシングをプレイする機会があったのでボスに挑戦してみたのですが最初のステージのボスキャラにも勝てませんでした。
難しすぎません?と今ならネットでバズっているかもしれませんし、もしかすると苦情が殺到して難易度が下げられるかもしれません。
それほど難しいゲームでした。
私を襲った悲劇と少しだけ大人になった瞬間
私がディディーコングレーシングを忘れられないのは「色々な初めて」が重なったこともあるのですが、実を言うとディディーコングレーシングは最後までクリアすることなく私はゲームから離れてしまっています。
つまり最後の最後まで完遂しきって終わったゲームではないのです。
なぜ最後までクリアできなかったのかと言うと、私にゲーム好きであれば誰もが一度は体験するあの瞬間に心を折られたからになります。
そう、苦労して苦労して全レースでチャンピオンになり、ボスキャラも全部倒した矢先に「セーブデータが消える」事件が起きたのです。
後にも先にもあんなに泣いたのはこの瞬間だけじゃないかと思うぐらいに泣きました。カセットを見るだけで涙が出るほどのショック。今でも「ディディーコングレーシング」と言う文字を見るだけで当時の記憶が蘇るほどショックでした。
ただ、私はデータが消えたことに対してショックを受けましたが、この事件をきっかけに少しだけ大人になることができました。
私にとって忘れられないのはデータが消えた原因が弟が誤ってデータを消してしまったからなのです。
当時、私は弟とよく一緒にゲームをしていましたし、弟は幼かったので操作を誤ってしまうことは安易に想像できました。
また、幼いながらも物凄く申し訳なさそうに謝る弟を見て怒ることができず、仕方ないことだったと自分の中で消化し、消えてしまった悲しみはあれど消えてしまったことによる怒りは一切起こりませんでした。
私はこの時「大人」になったのだと思います。
20年以上前の事にも関わらず今でも忘れられないのは私にとって物凄く大きな事件で、この事件をきっかけに私自身が変わったからこそ忘れずに刻まれているのだと思います。
ちなみに私は今でもよく弟に対して冗談でこの時の話をします…笑
きっと死ぬまで忘れることがない「タコ」
私がディディーコングレーシングを忘れられないのは劇的な終わり方をしてしまった事だけでなく、今でも忘れられないほど強敵でコントローラーを壊すほど怒ったボスキャラ「タコ」の存在があります。
3つのマシンのうちホバークラフトは操作が難しく、水面上のため滑りがよく小回りが利きにくいため少しのミスで最下位まで順位が落ちる事があるほど高難易度のマシンです。
タコはこのホバークラフトを使用して戦うのですが…このキャラクターかなり大きく抜くのも一苦労な上、爆弾を落としていく仕様となっており、一度でも触れると勝ちはほぼ失われます。
また、ボスの速度も速いため最後まで一切気が抜けない鬼畜難易度を誇り、私以外にも多くの子どもたちの心を折ったトラウマキャラだと思います。
タコとはストーリーの中で2回戦う必要があるのですが、難易度的に難しいのは1回目で、初見で勝てる人は多分いないのではないだろうかと思っています。
こいつに勝ちたくて毎日毎日挑戦し続けたので嫌でも覚えています。
20年経った今でもコースの情景が頭に浮かぶほどなので相当やってます。
ちなみに勝てたのは2回のみ。
しかも超接戦で奇跡的な勝利でした。
今また挑戦したいかと問われたら全力で拒否するほどトラウマです。
ちなみに当時の私はこのボスのせいでタコが大嫌いでした…笑
まとめ:いろいろな初めてをくれたゲーム
色々なゲームをプレイしてきましたが、ディディーコングレーシングは幼い私に色々な初めてをくれたゲームです。
今でも話のネタにするほど大好きなゲームでした。
また、少しだけ大人になるきっかけを与えてくれたゲームでもあり、挑戦することを教えてくれたゲームでもあります。
自分の記憶が消えたとしてもソフトを見たら懐かしむ気がするほど脳裏に刻まれています。
なんせ20年経った今でも当時のプレイ画面が思い出せるのだから相当なものです。
たまにはディディーコングレーシングをやりたいなと思うけど、今は入手するのも困難ですし、きっとこの先もプレイすることは無いと思うけど死ぬ瞬間まで忘れないと思います。
最後に私の親愛なるプレイキャラクター「ティップタップ」へ
20年以上経って経ってしまったけど、君のことは今でもちゃんと覚えているよ。一緒にトリケラトプスもセイウチもドラゴンもウィズピックも倒したね。そしてあの憎たらしいタコも倒した。
あの時の興奮は今でも覚えている。住む世界は違ったけどハイタッチしてハグをしたね。最高だったよ。
間違いなくあの時私たちは相棒だったし、仲間だったし、兄弟だった。
もしかしたら、この先会うことはないかもしれないけど、それでも私たちの友情は消えることはない。
またいつか一緒にレースに出れること夢見ているよ。