Vol.407 3月30日 失敗力

X-H1 + Sigma 56mmF1.4 DC DN | Contemporary

スライトリーアウトオブフォーカスだね。
これはこれで良いのかな?と。ってのがピンぼけは「写真ならでは」の表現だと思うから。
狙ってピンぼけさせるのって難しくて、やりすぎると何が写っているのか分からなかったり、狙い過ぎててイヤラシイ感じになったり。かと言ってピンぼけ量が小さいと微妙過ぎてタダのピンぼけになっちゃうので、意図せずしてピンぼけになった感を狙いたい場合はそのピント位置の塩梅に苦労というか苦慮します。
結局「たまたまピンぼけになっちゃった」の1枚の方が雰囲気が良いのよね。こういうタマタマには人智を超えた何かが宿っていると思います。
偶然っていうのは本当に得も言われぬ魅力があるよ。

MFというかピントも含めてマニュアルで撮っていると撮影時の失敗には嫌というほど遭遇するので、それだけ発見も多いと思っています。あと悪いのは自分の手足と頭っていう感じで責任の所在がハッキリしているのも良い。時々絞り不良とかそういう不具合があるけど、原因が分かるからね。オートでやると原因特定が多岐にわたるし、失敗しても何が悪くて失敗したのか?の特定が難しく、露出にしてもピントにしても、どのくらいのズレ量で明確に失敗となるのか?や発見が少ないので、結果として写真を難しくしているように思います。
「カメラ向けりゃソコソコ撮れるんだもん。上達もクソもねぇよ」と乱暴な表現だけど思います。車でも同じことを思う機会が多くて、自動運転とか衝突防止装置の進化は歓迎したい一方で、そういう機能のお世話になりっぱなしになっちゃうとそもそも運転する資格が無いというか、1トン以上の凶器を動かす自覚が無いのでは?と思っちゃうのよね。手段としては良いけど、楽しみとか喜びみたいなものは希薄になるので、遊んで楽しいとか対話して楽しいものについては出来れば残して欲しいと思う今日このごろです。
趣味とか道楽は「楽しい」が無いと続かないし、失敗して悔しいっていう反骨精神が無いとやっぱり上達が難しいと思うんだ。

今回の写真はAF-Cで猫にAF枠重ねて撮ってるんだけど、何故かボケちゃったやつ。レンズファームがベータ版なので通信の問題だろうね。AF-Cがそこまで賢くないX-H1でもこのくらいは安定してピント合焦するし、このくらいの撮影距離だと安定してピント外していたからね。でも分かっていたりそういう症状に気付きがあれば実際問題として困らないというか、撮影時に何とか出来ちゃう。失敗を繰り返すとそういう対応力が養われると思っています。

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