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ワリと書けてるので、その勢いを維持せんとばかり。
それでは宣伝です。
RF28-70mmF2.8 IS STMのインプレが公開されています。
製品版じゃないのでデッカイ写真は載っけられません。
試用を通じて感じたことと、原稿が公開されて改めて思ったことを少し。
基本的には良い製品だと思ったのだけど、やっぱね19万って言われると少しピンと来んのよね。
もちろん、性能や機能的に言えば妥当な設定って理解できるし、頭でも分かってるのだけど、自分としてはどうにも心が追い付かない。
そんな自分を納得させるために、記事ではEF28-70mmF2.8 L USMの値段を引き合いに出したりもしたのだけれど。
それでも、書いてて「ちぃーと無理がなかろうか?」という気持ちがあったことは否定しません。
やっぱブランドイメージってあるし、どうせ買うなら酔っ払って夢心地で買いたいし。
たとえば、
ホンダのシビックが350万って言われると「はぁ?」って思うじゃん?そういうのと一緒です。
ただ、こうしたブランドイメージを持ってないなら、素直に納得できたのかもね。
よく「意識をアップデート」みたいな言葉を用いられますが、
うるせぇ黙れ
って思いますよ。
テメーの都合で始めた物語だ、オメーのワガママで勝手にアップデートするんだから、そっちでちゃんと落とし前つけろコノヤロー
です。
そういう値段になるのは分かるんだけどね。
分かるんだよ。
そんなこんなで、感情的には「もう少し頑張って欲しいぞ」ってのがあって、購入に向けて背中をあとひと押ししてくれるストーリーがあれば、気持ちよくオススメできるのにって思いました。
ミラーレス時代になってから、F2.8ズームってところにピンと来なくなったってことも影響していると思います。
OVF時代は開放F値がファインダーの覗き心地にモロに左右したけど、EVFだと大袈裟に言えば開放F8.0とかでもヘッチャラだしね。
そんな具合に悶々としてました。
突破口になったのがサイズと重さ。
特に500g未満ってのが効きました。
それでも、正直に言えばまだ少し引っ掛かってるけどね。
ズームリングの操作トルクが一定じゃないとことか、さ。
19万もするのに、フードも付かねーのか?とか。
魔法陣に自分のお給料を捧げて、このレンズが召喚された時の事を想像してみて。
それで納得出来るなら良いお買い物ですぜ。
軽くて良いぞ、なんてファーストインプレッションで出てくる人は稀有だと思うのよね。
フツーは肌触りとか、湿度感とかヒンヤリ感とか、そういった触れて直ぐに感じられる部分から査定がはじまるっしょ?
んで、いろんな言い訳(スペックとか)や情状酌量(技術的なストーリーとか、欲しかったとか)があって、査定金額が左右される訳で。
初回査定額が低いんよ、コイツは。
レンズの基本的な考え方として、開放F値を明るくして、その上で画質も良くしようとすると、レンズ設計は難しくなります。
明るくすると収差もその分デカくなる傾向にあるから。
「大口径」って売り文句は、本来高画質の証ではなくて「明るいぞ(口径がデカいぞ)」ってアピールなだけで、別に描写性能が良いぞってワケじゃないのだけれども、アレコレ頑張った設計であることが多いので、結果として高性能ではあります。
大口径だから高画質だ!って思ってレンズ選ぶと「あれ?」ってことが(最近のレンズでは少ないけれども)ありまっせ。
個人的には、例えばあと1万円高くて良いから質感にこだわって欲しかった、かなぁ。
他にも、沈胴じゃなくこのサイズを実現した、みたいな分かりやすい頑張りがあるとか。だって急いでると沈胴ってウザいじゃん。
沈胴解除操作で電源ONになるとかなら良いんだけど、そういうギミックは無いからね。
19万だからこういうウジウジ言ってますよ。
冷静に評価すれば、十分以上に頑張ってるし、写りも良いです。
AFだってリードスクリュータイプのSTMと思えないくらいキビキビ動く。ドコゾのSTMより明らかレスポンス良いから驚きました。このくらいの性能なら誰かさん(ワタスね)みたいにグダグダ文句は言わないと思います。
ISがガツンと効いた際(イメージサークルの端まで使ってる状況)でも目立つ画質低下は無いと言っても過言じゃないくらい周辺画質も頑張ってる感じがある。
IBIS付きの機種と組み合わせて色んな撮り方したら、IS制御の云々みたいなことは、ひょっとすると出てくるかも知れないけど、そればっかりは相性もあるので。
そんな感じ。
ぶっちゃけ、モヤるインプレでした。
良いんだけどね〜ってやつ。
R8持ってる人が、お散歩レンズに何か欲しいけど、やっぱコンスタントF2.8ズームが良いよね。でも重いのはシンドい、とかならオススメです。
初回査定額が低い場合でも、何度かお散歩に連れていくとカワイイところが色々見えてきて、評価額が上がるタイプだとは思います。
そういう部分を睨みつけてみると、実に巧妙な商品企画だなと唸らされるものがあります。
ココについては共感しなくて良いからね。
個人的にそう感じただけ。
これからフルサイズミラーレスを買うって場合に、このレンズがあるからEOS Rシステム選ぶか?って言われると微妙じゃないかな。
重さが近似した選択しっつーと、FE20-70mmF4G(488g)のが出来ること多い感じは否めないし、Eマウントならシグマとタムロン使えるし。
EOSの安心感は魅力ではあるから、難しいところだな。
ま、価格が熟れたら手のひら返して称賛するかも知れませんね。