懺悔
僕は今30歳です。日頃、あまり年齢を意識することはありませんが、何かの指標になるとも思うので、はじめに言っておきます。
僕は、今まで色んな人を傷つけてきました。
それは、果たして特性なのか、環境からなのか、性格なのか、もはや何が原因とかはわからないですが、たくさんの人を傷つけてきたことは事実です。
自分が悪いのか、育てた親が悪いのか、これまでの環境のせいなのか、こんな社会のせいなのか、もはや誰が悪いとかも言えません。
その分、傷つけられてもきました。ひどい言葉を浴びせられ、物を投げられ、叩かれてきました。
頭では理解していますが、やはり心の奥底では、まだ彼らを許していません。
そして、きっと僕も傷つけた者たちから恨まれ、許されていないと思います。
それでいいと思いますし、そういうものだと思います。
許して欲しいとも思わないし、謝って許してもらえるとも思っていません。ぼくはこのまま一生、自分が人を傷つけた分だけ、十字架を背負い、消えない罪と罰を常に頭の片隅に、そしてこの身体に刻み込み、生きていきます。そうすることしかできません。
ぼくが傷つけられた人たちも、そういう風に思ってくれていたらいいな…などと考えますが、きっとそんなことはないでしょう。
奴らは何の自省も改心もせず、過去は美談に、若気の至りとして酒の肴にし、これからものうのうと生きていくことでしょう。
本当に許せないことがあるとすれば、そのことかもしれません。
人には、ひとりひとり、それぞれの地獄があります。
どう足掻いても、その地獄からは逃れられそうにありません。
しかし、その地獄も、本人が地獄だと認識しなければ、そこは天国かもしれませんし、花園かもしれません。
そうやって、何にも気づかずに、死んでいくのでしょう。
それはそれで幸せな人生かもしれませんが、たまったもんではありません。
願わくば、地獄に落ちていただきたいものです。
共にこの地獄を生きましょう。