Chat GPTで英語学習
春先から何かと話題になっていたChat GPTについてです。
少し下火になってきている感じもありますが、これまで様々な活用方法を提案されていて、使い方などもこなれてきている感覚はあります。
アイデアだしや思考の整理、文章の要約などは使えそうだなと思いました。
あるいは悪影響として話題になったところでは、学校の論文なんかに使ってしまうというのもありましたが、これも文章の要約や思考の整理などとの裏返しというところかなと思います。
その中で1つこれは使えるなと思ったのが英語学習です。
まだ、試行錯誤をしている部分もありますが、とりあえず現時点のやり方について書きたいと思います。
事前準備
Chat GPTを上手に使おうとすると、適切な指示を与えなくてはいけません。
学習したい英語のジャンル、レベル、方法などになります。
ジャンルで言えばビジネスなのか、日常会話なのか、あるいは特定の専門分野に関する英語について学びたいのかです。
例えば野球の専門用語の単語問題を出して欲しいと言ったら
「suside squeeze」「Mendosa line」「4-seam fastball」「ERA」「defensive sift」
という問題が出題されました。
ここは特に指定しなくても問題はないと思いますが、学びたい分野があるなら、しっかり指定した方が良いと思います。
次にレベルについてはIELTSの数字を指定するのが良いと思います。
日本人にはなじみがあるのは英検ですが、chat GPTが英検をどこまで理解しているかは疑問ですので、国際的に通用する指標としてはIELTSが1番良いかと思います。
もちろん、TOEICやTOEFLでも大丈夫だと思います。
ちなみに、学生のレベルで示すことはやめた方が良いです。
試しに「please teach me English words, which learn in junior high school」と中学レベルの英語をリクエストしたら、当然ですがネイティブが学ぶレベルの単語リストが出てきたので、これはかなり英語上級者向けになってしまいます。
そして、最後に学習方法です。
単語なのか、文法なのか、英作文なのかを選んだうえで、そのやり方について指定します。
例えば単語であれば
「IELTSのスコア5相当の単語問題を10問作ってください。出題は英単語を出題して日本語で答える形式でお願いします」
という具合です。
その中でも個人的におすすめは英作文です。
単語や文法は他の問題集で学んだ方が法律的なことも多いと思いますが、英作文となると誰かに添削をしてもらう必要があるため、それをchat GPTにやってもらうわけです。
実際にやってみると
実際にビジネス上の質問、IELTS6相当、英作文、chat GPTからの質問に答えるという形式でやってみるとこうなりました。
質問
「How do you typically manage your workload to ensure deadlines are met while maintaining quality?」
私の回答
「First, I always tell my co-workers what day is dead line, so that they would not forget it. Second, I request them to consult me anytime ,and check thier works progless once a week or a few days, how many time check progless depends its difficulty and dead line.」
chat GPTが添削した内容
「First, I always inform my co-workers about the upcoming deadlines to ensure that they are aware of them. Secondly, I encourage them to reach out to me for any consultations or clarifications they might need. Additionally, I review their work progress on a weekly basis or more frequently depending on the complexity of the task and the deadline.」
和訳すると質問は
「どのようにして仕事の質を維持しながら、締め切りに間に合わせるようにマネジメントをしていますか」
というのに対して回答は
「締め切りを忘れないようにしっかり伝えます。そして、いつでも相談して欲しいと伝えるとともに週に1度か、数日に1度程度進捗を確認します。その頻度は仕事の難易度や締め切りによります」
という内容でした。
それをほぼ同じ内容でchat GPTが再構成してくれますが、読み比べると英語としてはしっかりとした構造で内容もすっきりとしている感じが分かります。(というか自分の英作文能力が低いことも分かります)
このように自分で英作文をして、それを添削してもらうと伝えたい内容は維持したまま良い文章に直してくれて、自分の至らない点に気が付くことができるのです。
そのため仕事で使えるかは職場環境にもよるでしょうが、英文でのメールやチャットのやり取りなどの際も伝えたい内容は自分が下書きをして、それを添削してもらうということにも使えると思います。(ただし、添削された英語を正しく理解できる程度の英語力は必要ですが)
加えて、誤りなどがあれば指摘をしてくれますが、これについては単語のスペルミスなどは適格ですが、文法事項は少々の誤りがあってもスルーされてしまうことが多いように感じました。
有効に使うために
chat GPTでの英語の勉強法をやってみましたが、これをやりながら気が付いたのは英語と日本語でのレスポンスの早さの違いです。
英語学習ですので、英語を使ってやり取りをするのですが、かなりの速度で返信が帰ってきます。
日本語で使っていると入力してから返事が来るまでまたされることが多いのですが、英語であれば、そのストレスがありません。
もちろん、日本語でも問題がないものもあります。
しかし、少し複雑な課題になると明らかに英語の方がレスポンスが早いですし、内容としても英語の方が充実していることが多いように感じました。
それに加えて、適切な指示を与えられることも重要となっています。
既にプロンプトエンジニアリング(大規模言語モデルに適切に指示を出す方法)という言葉が生まれていて、それが適切にできる人には高額な求人が出される状況になっています。
つまり、適切に使いこなすためには指示がそれほど重要ということだと思います。
まだまだ、黎明期であり今は試行錯誤しながら、こんな風が良いらしいということが言える程度ですが、そのうちに定式化されていき、仕事のスキルの1つになっていくのかな、という気がしています。