良い文章には型がある
今年、読んだ本は雑誌も含めると50冊ほどありますが、上半期でよかったなと思う本を上げるとすると、2冊あります。
そのうちの1冊が「良い文章には型がある」でした。この本は10年近く前に書かれたものですので決して新しい本ではありませんが、日本語を書く力をアップさせるには良い本だと思います。
内容としては、文章の種類を随筆、エッセイ、論文に分けて、それぞれの文章を書く上でのポイントを1つ1つ記しているのですが、それがいちいち納得させられる内容でした。
自分自身、書類は多く書いていて、それ以上に多くの書類を点検しているため文章の表現、内容などは気にしている方です。そんな自分の考えは我流の部分が多く、やはりきちんと論理的に考えていくということは大事なんだと再認識させられました。
特に、論理の展開や文章の構成は面白かったです。
文章を書く上で、接続詞もあまり用いない方が良いというのも新鮮でした。
特に、「そして」「また」というのは、使いがちな言葉なのですが、冗長になってしまうという考えはあまりなく、用いがちでしたが、今では文章を書く際に、注意していることの1つです。
書籍の中では、様々な文章を取り上げて批評もしていますが、感情的ではなく理論的に説明されているので、いちいち腑に落ちてきて、もっと色々な解説も読みたいと思いました。
あくまで本書の中で書かれていることは基本的なことですので、文学的表現についてや伏線などを引いた巧妙な文となると、またちょっと事情は異なってくるとは思いますが、なにがしかで文章を書く機会が多い人には、入門的な書としておすすめだと思います。