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今日気持ちよかった音楽: Nilüfer Yanya - PAINLESS

やはり2022年リリース作。まだまだ時間が必要です。

絶品のPixies「Hey」カヴァー

初めて聴いたのは、自身のSpotifyの人気No.1曲で、2016年に発表したPixies「Hey」のカヴァー。

とくに気持ちいいのが、しゃくり上げた時の儚げなかすれ声と、時にKing Kruleとも並び称される絶妙かつ奔放なタッチのギター。まずもってこのカヴァーがすばらしすぎます。



出自と2nd『PAINLESS』

片やトルコ、片やバルバドスにルーツがあって共にアーティストという両親を持ち、ロンドンを中心に活動するシンガーソングライター Nilüfer Yanya。2018年リリースのデビュー作は各方面で称賛されたが、本人的には「広がりすぎた」という後悔もあったとか。

そこで待望の2ndアルバムとなった『PAINLESS』は、よりシンプルな構成で、歌とギターに重きを置いた作風に。ひとつひとつの音色はよりクリアになり、ミニマルな美しさや人間味が増した上品な音楽に昇華しており、ポピュラリティは大きく向上しただろう。

しかし個人的には、どうしても前述の「Hey」やインディーズ時代にリリースした初EP収録曲など、よりユニークなサウンドアプローチの方に耳が行ってしまうもので。
それらの楽曲はSpotifyでも人気上位に並んでおり、後に本作をどう振り返るのかも楽しみなところ。



オルタナ好きに刺さりそうな「Heavyweight Champion of the Year」

また、前作収録曲になってしまうが、代表曲のひとつであるはずなのに、Official Videoの再生数も他と比するとイマイチな「Heavyweight Champion of the Year」。

この曲を聴いた私の脳内アーカイブから、ポンコツアルゴリズムが検出した「Nilüfer Yanyaとテイストが似ている音楽」は、Art-SchoolElliott SmithPJ Harveyで、実際に彼女も「Rid Of Me」をカヴァーしたりしてる。

デビュー当初から「UKソウルの新星」と称され、本人も困惑していたようだが、この曲はオルタナティヴなロックを好む御方なら高確率で刺さる音であり、歌であり歌詞でありタイトルであると。



最後に、いくつか余談を。

先述した「UKソウルの新星」みたいな肩書
本人すら「”どこから来たの?”という感じ。そのような要素はほとんどないのに」と話しているにも関わらず、おそらくコピペでそれを使い続けてしまっているサイトなり記事なりを、ちょくちょく目にします。なんか”聴いてないとバレる罠”みたいで怖い。

「Baby Blu」のMV
全編日本(たぶん大阪)で撮影っぽい。

キュートな見た目は
平賀さんのお母さんの若い頃に似てる。若い頃に会ったことないけど。