北見でテレワークしつつ、新しく出会った人は12日間で69人!コミュ力満点の畑中さんの北見滞在記
国土交通省の二地域居住調査で、北見に9月17日~28日まで滞在いただいた、畑中さん。帰宅後、新しく出会った人を数えてもらったら、なんと69人。そのコミュニケーション能力の高さに、自称2地域ライフコーディネーターの私もびっくりです。
どんな12日間だったか、ご興味のある方は、ぜひ、お読みください。1万3千文字を超える、畑中さんの大作です!
【2024/9/17】(火)北見到着&ZUMBA
自宅から女満別空港経由で北見「DOTO HOUSE」へ移動
飛行機の窓から屈斜路湖が眺められることを田澤さんから教えてもらい、運よく見ることができた。
北見駅で電動アシスト付きレンタサイクルをピックアップ(事前に私が調べ、堂本さん経由で滞在期間中予約)し、DOTO HOUSEへ移動
【北見サイクルステーション】
BESV JF1
【DOTO HOUSE】
鍵の受け渡しは「LOCKIN」で、チェックインはAlexaで実施。
夕方18時過ぎにワイズスタッフの堂本さんが車で30分かけてDOTO HOUSEに来て下さり、施設の説明実施。実家(農家)のお野菜をお裾分けいただいた。また車で近くのスーパーへ買い出しに連れて行って下さり、水やお米など重いものも買うことができて大変助かった。
19:30から、事前に調べて連絡しておいた北見のZUMBAサークル「XSpicy」のレッスンに参加後、DOTO HOUSEの近くにある銭湯「高栄湯」へ行く。(「XSpicy」の生徒さんのご実家だった。)中秋の名月もよく見えた。
【2024/9/18】(水)テレワーク初日
朝早く目が覚めたので、DOTO HOUSE周辺を散歩。
坂道は多いものの、公園がいくつもあり、坂の上からは北見市街が見渡せた。
昼休みに、朝食用のパンを買いに行き、その帰りに持参した自転車用のスマホホルダーが壊れた。壊れた場所の目の前が「イオンバイク」で助かった。
ルナジェナ菌🄬酵母パン mano mano
イオンバイク 北見店
夕飯は徒歩圏内のピザ屋に歩きで行ってみたら、生地が売り切れだったようで閉店していたので、家まで戻って自転車で買い出しに行った。レンタサイクルの方が、プルーンが時期だと言っていたので買ってみたらおいしかった。
【2024/9/19】(木)暖房テレワーク
朝方寒さで目が覚めた。暖房を入れた。この日は一日中寒かった。
【2024/9/20】(金)テレワーク3日め
この日は風がとても強く、自転車を玄関にしまわなければいけないほどだった。
公園の樹がこすれあって、雨が降っているのかと思うほどだった。
ストックした食材もあったので、外出はしなかった。
大谷翔平が50-50を達成した。
3連休のプランは、私の要望も入れつつ、お忙しいのに田澤さんが旅行会社並みに考えてくださった。車の運転ができないため公共交通機関での移動が基本なので、バスや汽車の時間まで調べてくださり感謝しかない。
しかも、ハイヤーや現地でのレンタサイクル代等は事業費で出してくださるとのこと。
翌日からの3連休旅のプランを詰めてパッキングをして就寝。
【2024/9/21】(土)サロマ湖サイクリング
前夜遅くに出前しておいたバナナクレープを朝食に食べて、最寄りのバス停から「北中学校」8:25発9:25着の路線バスで「常呂」まで移動。この日のメインはワッカネイチャーセンター観光。
手配してあった常呂ハイヤーに乗り、日本のカーリング発祥の地「常呂カーリングホール」見学(無料)
ちょうど大学生が練習試合をしていて、少しだけ試合を観戦できた。
田澤さんプランにあった、「ワッカネイチャーセンターに行くまえに生ホタテ購入してランチで食べる」という計画を実行するため、ハイヤーの運転手さんの勧めで、「常呂漁協直売所」へ。常呂のホタテは大きいことで有名だそう。結構離れた場所にあるのにお客さんが何組かいて、おとうさんが熱心に生ホタテを見つめていた。「美味しそうなのはどれですかね」と聞いてみたら、「わかんないけど、大きいやつ」と言っていた。地元の方の声は参考になります。
生ホタテは13個も入って1,000円という破格だった。思わず両親&義理の両親に生ホタテを送った。
いよいよワッカネイチャーセンターへ移動。
まずは電動補助付きのレンタサイクルを借りる。大きなリュックはセンターの人が預かってくれた。
早速サロマ湖とオホーツク海を眺められ、オホーツク海の海岸に降りられるBコースへ。オホーツク海はなんとなく岸壁のイメージがあったので、海岸に降りられてうれしかった。海岸は広くて長く、カモメと釣り人がいた。田澤さんからの情報で、メノウが採れるかも?とのことだったが、見つけることはできなかった。メノウではなくてもとてもきれいだったのでお土産にした。
一旦ネイチャーセンターまで戻り、お待ちかねのランチタイム。
田澤さんのアドバイス通り、しょうゆと箸は持参した。ついでにおにぎりも持参した。
常呂のホタテは歯ごたえがあるのも特徴だそうで、とってもおいしく、食べ応えもあっておなかがいっぱいになった。生ホタテでおなかがいっぱいになることなんて、この先ないだろうと思った。
おなかも満たしたところで、今度は「ワッカの水」までのAコースへ。
サロマ湖は有名な「汽水湖」の一つで、こちらのコースはサロマ湖とオホーツク海がつながっている第2湖口にかかる橋を渡ることができる。湖口付近では漁師さんの船もちらほら見えた。橋は高いところにかかっているので、とても見晴らしがよく、気分がよかった。
ゴールのワッカの水の「ワッカ」とはもともとアイヌ語の「ワッカ・オ・イ(水が・ある・ところ)」が語源だそうです。サロマ湖もオホーツク海も塩分を含んでいるのに、この水は真水なのは不思議です。ワッカの水だと、水の水ですね。
途中で自転車を降りて、ちょっとだけ遊歩道も歩いた。
ワッカネイチャーセンターを端から端まで堪能し、20分ほど歩いてサロマ湖鶴雅リゾートの日帰り温泉で温まる。
海際で風もあり、持参したダウンを着るほど寒かったので、温泉はありがたかった。
【サロマ湖鶴雅リゾート】
ゆっくり温泉に浸かった後、日没時間までところ遺跡の館見学。入ってすぐ、中央のシアターで動画を流してくださった。
北海道では「続縄文時代」など、歴史の時代区分が異なるのだそう。「北海道常呂川河口遺跡墓坑出土品」は国の重要文化財に指定されているそうで、たくさんの出土品が展示されていた。
【ところ遺跡の館】
サロマ湖サンセットパーキングに移動して、日没を待つ。
サロマ湖の向こうに沈む夕日は前に遮るものが全くなく、空と雲が赤く染まってとっても素敵だった。
こういう景色は、やっぱりその場所に来た甲斐があったと思わせてくれる。
「季節によっても違う表情を見せるし、一度として同じ夕日はない」との評判なので、また是非違う季節にも訪れたいと思った。
夕日で心を満たした後は、おなかを満たしにハイヤーで松寿しへ移動。
ちょうど地元の方の同窓会のようなものが開かれるようで、楽しそうなお客さんが次々にお店の奥に入っていった。
私はカウンター席に座り、ミニ海鮮丼を頼んだのだが、全くミニではなく、海鮮がぎゅうぎゅうに山もりになっていて、ついお酒が進んでしまった。
すでにカウンター席にいらしたのはホタテ養殖をされている方で、しけで3日間海には出られなかったが明日は仕事だから早い時間にお店に来たのだと言っていた。
一般的なホタテ養殖は、稚貝を買ってくるのだが、自分はその前の透明な状態のものを獲ってきてそこから育てるから全然他とは違うのだと、誇らしげに話しているのが印象的だった。
常呂のホタテは大きくて有名だそうなのだが、大きく育てるために、貝殻は小さく、中身は大きくなるように、水温などを見ながら貝を沈める深さを調整するのだそうだ。貝殻が大きいと、そちら養分が取られて中身が大きくならないので、稚貝にするところから工夫をしているのだそう。
お昼に食べたあの大きなホタテは、そうやって育てられたのかと、感慨深かった。
常呂バスターミナルからバスで網走へ。
ちょっとうとうとしていたら網走駅を過ぎて終点の網走バスターミナルまで行ってしまった。
汽車の時間まで25分くらい、駅まで15分くらい。間に合うはずだけど焦ってしまい、でこぼこの歩道に足を取られてこけた。
汽車は2両編成。切符を買って無事予定の汽車に乗車し、知床斜里へ。
結構新しい車両で、2両目に乗ったら誰もいなかった。それもそのはず、降りるときは1両目のドアしか開かないのであった。
でもまあ、車両貸し切り状態で独り占めできたのはよかった。
知床斜里駅には、お世話になるペンションしれとこくらぶの裕子さんが迎えに来てくれていた。
早速、世界的にも珍しいというモール温泉に浸かって傷を癒した。ほんとにいいお湯で、温泉好きの私にはもってこいの宿だった。
翌日はウトロから出るゴジラ岩観光のルシャクルーズ船を予約していたので、洗濯とパッキングを済ませて就寝。
本当によく眠れた。
【2024/9/22】(日)知床けもの道ツアー
翌朝は早く目覚めたので朝風呂に入った後ちょっと散歩した。
昨夜は暗くてわからなかったが、土地が平らで斜里山がよく見えて、真っすぐ続く広い道が、北海道だなあと感じさせた。
朝食を食べていたら、高波でクルーズ船欠航の連絡が入った。
ともあれ予定通りのバスに乗り、とりあえず知床自然センターへ向かう。
実はオフィスがweworkにあったころ、4,5年前に2度ほどお話してFB友達になっていた方が知床のブランディングのお仕事をされていたのを思い出して「知床行きます!」と連絡したところ、なんと同じ宿に長期滞在されていてびっくり。
知床の師匠を味方につけた。
バスの車窓からはオホーツク海やオシンコシンの滝をみることができ、移動中も景色を楽しめる。
特にバスは車高が高いので、海もよく見えた。これはバス旅ならではの楽しみの一つ。
バスでの移動中、師匠にMessengerで相談して、知床自然センターで電話をかけ、無事午後出発のガイドツアーを予約。
ガイドツアーの予約のときに相談したら、知床五湖に午前中に行って帰れるバスの時間を教えてくれたので、バスの時間まで知床自然センターの周りを少し散策した。
こちらの人にとっては珍しくないのだろうが、鹿にも出会えた。
知床五湖に移動してのんびり高架木道散策。
曇っていたものの、知床岳から羅臼岳までの山々が良く見えてラッキーだった。湖だけでなくオホーツク海も眺められる。高架木道で誰でもこのエリアを楽しめるようになっているので、小さい子供からお年寄りまで、様々な人たちが散策を楽しんでいた。
前日にヒグマの目撃情報があったとのことで、森の中を歩く遊歩道散策は中止になっていた。高架木道は高い場所にあるのでヒグマに襲われることはないというが、やっぱりこのすぐ近くにヒグマはいるんだなあと感じた。
鹿肉&パンチェッタバーガーやコケモモフロートを食べたり、家族のために師匠も関わっている「知床トコちゃん」グッズのお土産を買ったりした。知床五湖限定の知床トコちゃんTシャツも買ってしまった。
午後はいよいよガイドツアー「絶景!原始の森 けもの道ガイドウォーク」に参加した。
シンラ「絶景!原始の森 けもの道ガイドウォーク」
知床自然センターを出発し、森の中を歩き、海の見える崖まで。ガイドは70歳オーバーの元漁師さんで、ヒグマの爪痕や巣の跡、ほうの実、おいしいキノコなどを教えてくれたり、ツアー中にヒグマにあった時の話や、自分が子供のころは森でこんなことして遊んだとか、色々お話ししながらガイドしてくれた。
一緒に回ったのは旭川からきた中学生の男の子とそのお父さん、中国から来た若いご夫婦、大学生くらいの日本のカップル。キノコやどんぐりを見つけたり、写真を撮り合ったりしながら、どの方とも和気あいあいとした雰囲気でツアーを回ることができた。
クルーズ船には乗れなかったが、幸いヒグマに出会うこともなく、「男の涙」と呼ばれる滝も見られ、最後には鹿の家族にも出会えて最高のツアーだった。
ツアー後、ウトロバスターミナルまで車で送ってもらい、ウトロから斜里まで、右手にオホーツク海を眺めながらバスで1時間。駅で師匠と待ち合わせて、師匠おすすめの寿司勝利へ。
カレイ、サクラマス、ニシン塩漬けの郷土料理(漁師飯らしいです)など、地元のお魚を堪能。
師匠から「知床サステイナブル」もいただきました
帰りに北海道おなじみのコンビニ「セイコーマート」(通称セコマ)に寄り、こちらも師匠おすすめのメロンソフトをお土産に帰宅。お風呂上りに食べた。
あらかたパッキングを済ませ、明日のサイクリングに備えて就寝。
【2024/9/23】(祝)網走能取岬&どこバス
朝風呂のあと、朝食を食べようと1階に下りたら、師匠がお見送りに来てくれた。師匠のおかげで、知床での旅がより充実したものになったので感謝しかない。
祖母とも同居していたため、結婚するまでいわゆる「田舎」というものがなかった私としては、旅先に(親族以外の)知り合い(といっても2.3度お話ししただけだが)がいる、という経験はなかったので、なんだか少し不思議な気分だった。
師匠は、他のWeWork仲間も知床に来るときに連絡をくれると言っていた。知り合いがいるというだけで、遠く知らない土地も身近に感じられるようになるものだなあと思った。
チェックアウト後、裕子さんに朝一で「知床斜里レンタサイクル」に送ってもらい、本日の旅の友をゲット。
おすすめの来運神社まで、まーっ直ぐな道をサイクリング。
斜里山やら何やらの山々を眺めながら、いや、山々に眺められながらゴール。
冷たーい山水を汲みに来ている方とおしゃべりし、「ここの水飲んだら美人になっちゃうよー」と言われたりして。
師匠のお知り合いで、来運神社に来てもらうためにステッカーをつくったり、山水を入れるボトルを用意したりしている方に偶然お会いし、様々な方が知床の良さを伝える活動をされているのだなと思った。
近くの森のカフェでベトナムコーヒーとしるこサンドをいただきながら、店主のお二人とまったりトーク。
カフェは、今年は今月くらいで終わり、高知に行って生姜取りのアルバイトをするのだとか、ベトナムやタイに行った時の話だとか、いろんなお話を聞かせてくれた。
帰りはちょっと大回りして清里駅を経由し、無事斜里駅まで。途中でカッコいい猛禽類とも遭遇した。
お腹ペコペコで、ランチはセイコーマートのカツ丼を食べた。
セイコーマートの前で、ウトロで自転車を借りたという外国からの観光客(私と違ってガチの自転車乗り風)のお二人とも少しお話した。このあたりのレンタサイクルは「乗り捨て」もできるので、この方たちのように、「本気」のサイクリングを楽しむことができる。もちろん私のように電動アシスト付きでも十分に楽しめた。
腹ごしらえのあとは、濤沸湖や海岸の鮭釣り人を眺めながらバスで網走まで。
網走から能取岬まで、「どこバスplus」という、観光客向けの予約バス(9/1から3か月間限定のMaaS事業)に乗ろうとしたら、バス停で北海道新聞の記者さんに取材したいと声をかけられ、一緒に能取岬まで。思わぬ旅の友に出会えて、より能取岬を楽しめた。
帰りも網走駅までどこバスplus。鹿の家族が道路を横断するところにも遭遇。
ラッピングバスは2台あるそう。好きな時間に予約できるって素晴らしい。運用面での課題は様々あると思うが、利用者側としては是非普及してほしいサービスだ。
網走駅で旅の友とお別れし、夕日を見ながら汽車で北見まで。こちらは網走湖沿いを走るので、最後まで旅気分を満喫した。
ハイヤーもちょっと使ったものの、ほぼ公共交通機関の利用でここまで楽しめるとは正直思っていなかった。もちろん、田澤さんや師匠のサポートがあったからこそ実現できたところはある。特に斜里バスは季節によってダイヤが変わることもあって、Googleマップでの経路検索は難しいが、バスターミナル等には昔ながらの紙の時刻表が置いてあるので、一枚持っておくと安心である。またバスターミナルには窓口があって、相談すればどのバスに乗るのが良いか教えてくれる。
「自動車の運転ができない」という理由で北海道旅行を躊躇している人がいたら、是非公共交通機関を使った旅行を検討してほしい。ドライバーだけクタクタになるということもなく、途中仮眠もとれるしおすすめである。
いろんな出会いもあり、充実した「バケーション」パートの3日間だった。
【2024/9/24】(火)テレワーク&ZUMBA
この日の朝の気温は4度だと、Alexaが教えてくれる。ごみ捨てにでたら、リスに出会った。
早朝から社内ミーティングとMBO面談を行い、そのあとは通常業務。
翌日は農業体験があることもあり、集中して業務に臨んだ。
奈良から北見に移動した田澤さんが、お土産ですと、お稲荷さんを持ってきてくれた。お疲れのところ、そんな気遣いまでしていただいて恐縮してしまった。この日まで、田澤さんとはMessengerで密に連絡を取り合っていたが、やっとお会いすることができた。お稲荷さんはありがたく今夜の夕飯にいただくことにする。
夜はZUMBAサークルに参加したあと、そのまま少し足を延ばして「のつけの湯」という温泉施設に行ってみた。(自転車で10分ほど)
田澤さん、北見サイクルステーションの方にお勧めされた通り、ツルツルのお湯を満喫した。
ZUMBA は元々インストラクションがノンバーバルでダイバーシティなプログラムである。全世界に曲と振り付け(コリオ)が配信され、ある期間は全世界で同じコリオを踊る。インストラクターによって少しアレンジも入るが、曲を聴けば、あのコリオだと、だいたいわかるので、飛び入りでも参加しやすいプログラムになっている。しかも、「ハッピーになる」ことが目的なので、振りを間違えてもできなくても楽しく体を動かすことが第一という、懐の広いプログラムである。
ZUMBAサークルの皆さんはみんな温かく迎えてくれて、またZUMBAが好きになった。
【2024/9/25】(水)農業体験&テレワーク
田澤さんが朝迎えに来て下さり、農業体験させていただく「開拓ファーム」へ。
見渡す限りの白菜畑と、大きな白菜に圧倒された。
既に収穫作業を始めていた皆さんが手取り足取り教えて下さり、初めてでもなんとか収穫することができた。
段ボールに詰める作業がなかなかに難しく、何度も助けてもらった。
みなさんはどんどん収穫を進めていくなか、私はなかなか進んでいかないのが、刈り取った跡で目に見えてわかる。
作業が早いだけでなく、育ち具合を瞬時に見極めて、育ちが悪いものは残すということまでやっていて、さすがプロは違うとただただ脱帽であった。
この農業体験の様子は、国交省二地域居住調査事業の一環ということでNHK北見局の取材が入り(もちろん田澤さんの手配である)、その様子が当日の昼、「列島ニュース」で全国放送された。
田澤さんも、地方ニュースで流れるのだと思っていたそうで、全国放送になって喜んでいらした。
私はただひたすらに白菜を採り、また同僚とWEBミーティングを行っただけだが、超短時間でよくわかるニュースに仕上がっていた。ここでもプロのお仕事を目の当たりにした。
北海道 NEWS WEB
テレワーク活用して「二地域居住」を促進 北見で実証調査
お昼は田澤さんおすすめの生ひやむぎ専門店「TumuLab」へ。古くからある「津村製麺所」のメニューがネットで有名になり、リニューアルしたレストランとのこと。
席が空くのを待っている間に、堂本さんからNHKの放送を映した動画が届いた。この時はまだ、まさか全国放送とは思っていなかった。
席につき、田澤さんが是非食べてほしいという「北見玉ねぎの“てっぺん”ひやむぎ」と、とり天のぶっかけをシェアして食べた。
ひやむぎは普段あまり食べないが、小麦の香りがしっかりしていてとてもおいしかった。北見は全国1位の玉ねぎ生産量らしく、こちらも甘くてついつい食べ過ぎてしまった。
北見駅の近くにあるKITAMI BASEで一旦田澤さんとは別れて、午後はこちらでお仕事。
KITAMI BASEは宿泊したり、オフィスとして登記して長期利用したりすることもできるコワーキングスペースで、駅からも比較的近く、前の週までは宿泊施設も満室だったそうだ。共同ではあるがシャワー室もあり、部屋も快適そうだった。
もとは洋服屋さんだったところをコワーキングスペースに改装したのだそう。カーリングの日本代表選手も勤務しているそうで、あちこちにユニフォームが飾ってあった。
宿泊部屋の名前もカーリングのポジションにちなんだものだそう。さすが、カーリングの町北見である。
一通り施設を案内してもらい、業務にとりかかった。(KITAMI BASE見学もミッションの一つだった)
途中、北見市役所から、今回のプロジェクトのご担当者の前田様と杉本様がご挨拶にと来て下さった。
堂本さんから3連休の話や農業体験のことなどを聞いていたようで、北見を満喫してくれていてうれしいと言ってくださった。満喫できてうれしいのは私の方なので恐縮したが、それを喜んでくださったのもうれしかった。
「北見市はとても広いので、また是非違う季節にも来てください」と言ってくださった。
夜は田澤さん、堂本さんのご招待で、日本料理「やまぶき」へ。
こちらのお店は予約時にお客様が道外の方か、道内の方かを確認したうえでメニューを考えてくださるのだそう。
乾杯のあと、落葉キノコの土瓶蒸し、サクラマスのゆず味噌がけ、トウモロコシの天ぷらなど、北海道らしい料理の数々を堪能しながら、初めて3人でゆっくりお話しすることができた。
移動もあり、朝から忙しい日であったが、とても充実した時間を過ごすことができた。
【2024/9/26】(木)網走テレワーク&地域FM
夕方のFMあばしりでのラジオ番組収録のため、田澤さんの旦那様の運転で、朝から田澤さんと共に網走まで移動。
途中、網走湖で少し休憩し、朝の網走湖を見ることができた。
網走のコワーキングスペース「ナシタ」で業務開始。
こちらは網走の商店街の中にあり、入口付近がイベントもできるスペースになっている。WEBサイトによると、地域おこし協力隊の活動報告会や、街おこしDXセミナー、休日は一芸を披露しあう会なども開催されているようだった。
コワーキングスペースという役割だけでなく、地域の交流スペースとしても活用されている場所のようだった。
それぞれ個室で業務を行った後、ナシタのスタッフおすすめのお店「鮨restaurant Nabe」でランチ。
スタッフの方作成の「アバマチうまいもの昼MAP」は手作り感があり、ここでも地域密着のコワーキングスペースだと感じた。
収録に遅れないように、夕方のそれぞれのミーティングはFMあばしり併設の「LIA cafe」で行うことにして、田澤さん運転のシェアカーで移動。
途中、「天都山」の展望台にも立ち寄ってくださった。
西には網走湖、能取湖が、東には知床半島の山々とオホーツク海が見える絶景スポットで、短い時間だったがとてもリフレッシュできた。ここには「オホーツク流氷館」という施設もあるが、今回は看板前での撮影のみ。(田澤さんにリアクションをお褒め頂いた。)
「LIA cafe」に到着し、早速各々WEB会議を行った。カフェは終了時間が近かったこともあり私たち以外は誰もいなかったので、収録まで気兼ねなく仕事ができた。
パーソナリティの山崎ひとみ様がいらして、いよいよラジオ収録。
ざっくりと話の流れを説明いただいた後、すぐに収録開始。
緊張したが、山崎様のリードのおかげでなんとかお話しすることができた。
放送は翌週10/4(金)「スカイ定期便~本日は晴天なり~」内、8時台「みんなちがってみんないい」のコーナーとのこと。聴くのは楽しみでもあり、恐ろしくもあり。
リクエスト曲は、ダンナ様がはまっているSUPER BEAVERの「小さな革命」にした。密かに、田澤さんにぴったりな曲だと思っている。
収録後は、当日東京に戻る田澤さんをお見送りするためバスで女満別空港へ。
夕飯に予定していたスープカレーのお店は行列ができていたため、空港の外にあるラーメン「一心」へ。
私は「オリジナル」というメニューに大好きな煮玉子をトッピングした。クリーミーな味噌ラーメンといった感じで、確かに「オリジナル」であった。
能登半島の豪雨災害の様子がテレビで流れているのを、ラーメンを食べに来た自衛官らしき二人組が心配そうに見ていたのが印象的だった。
田澤さんをお見送りに行ったものの、北見まで帰れるバスの時間の方がフライトの時間よりも早く、結果、お見送りされることに。
二日間リアルでご一緒させていただいて、まさに分刻みのスケジュールでお仕事されつつ、休憩時間はしっかりリラックスされている様子に、田澤さんの切り替え力とパワフルさをあらためて感じた。
北見駅にはカーリングの町らしいこんなポストがあった。壁の円とカーリングのストーンは実物大だそう。
バス待ちの間、夜一人でこんな写真を撮ってみた。
【2024/9/27】(金)テレワーク&北見焼肉
平日の最終日の朝は雨だった。
早く起きて、自転車で6分ほどのところにある「緑のセンター」に鳥の声を聴きに行こうと思っていたが断念し、始業時間まで翌日のチェックアウトに備えて一通り掃除をした。
ところで、DOTO HOUSEの寝具は、あの大谷翔平選手が宣伝している西川Airで非常によく眠れた。
「忙しくても、夜はゆっくり休んでほしい」という、DOTO HOUSEのホスピタリティが表れていると感じた。
郵便を出す用事があり、雨も上がったので公園をショートカットして郵便局に向かったところ、雨のせいでぬかるんでいたところに両足を突っ込んでしまった。
用事を済ませ、今度はぬかるみにはまらないように道を選んであるいていたら、頭上からいがぐりが、しかも二つも落ちてきて危うくぶつかるところだった。自然の中では足元も頭上も油断大敵である。
それにしても、郵便局までの道とは思えない自然の豊かさであった。滞在期間中に、少し紅葉が始まったようだった。
業務を終え、夕食は田澤さんに「是非行ってほしい」と熱望されていた焼肉「赤とんぼ」へ。
堂本さんもご一緒してくださることになり、色々作法を教わりながら焼肉を楽しんだ。
私は普段、いわゆるホルモン系の部位は食べないのだが、サガリもレバーもホルモンもとてもおいしかった。「ニラコウジ」というたれにつけて食べるとまた一段とおいしかった。絶対に食べて、といわれたシャキシャキサラダは触れ込み通りハーフサイズでも山盛りだったが、おいしくて二人でぺろりと食べてしまった。
カウンター席に並んで座った親子は、息子さんが北見の大学に通うため、実家の釧路から引っ越しをしに来た際に、お母様とテレビを買った帰りにたまたまお店の前を通って立ち寄ったのがきっかけでお店のファンになったそう。
今回は帰省していた息子さんを北見に送りつつ、ここの焼き肉がどうしても食べたいということで一泊して帰ると言っていた。
今は金土日の3日の営業だが、大学が近くにあることもあって、ゼミの集まりに利用されることもあるそうだ。
ちょうど翌週に10名の予約が入っているということで、カウンター親子の息子さんがその日アルバイトすることになったと言っていた。そんなつながりができるのも、カウンター席の良さだなと感じた。
お店の奥さんはとても気さくで明るく、また帰ってきたい場所が一つ増えた。
【2024/9/28】(土)スープカレー&帰宅
いよいよ最終日。振り返るとあっという間だった。
片付けとパッキングをさっさと済ませて、朝は前の日に断念した「緑のセンター」に行くことにした。
田澤さんと堂本さんから教えてもらった、鳥の声を録音するとどんな鳥か教えてくれるアプリ「BirdNet」をインストールし、前の日にぬかるにはまった経験から、農業体験の際にお借りした長靴を履いて出かけた。
緑のセンターのオープンまで時間があるので、裏にある緑ヶ丘森林公園の散策道へ。
北見の散策道、なめてました。
私的には「山登り」な急勾配の道(写真では伝わらない)を進み、案内板を確認しながら森歩きを楽しんだ。長靴で来たのは英断だった。
「BirdNet」で色々調べながら歩いていたら、嘘かホントかフクロウも引き当てて驚いた。(結構いるらしい)
自転車を置いた元の場所に戻ろうと歩いていたはずなのに、方向音痴の私はなぜかセンターの外れに出てしまった。Google先生の道案内に従ったら、道というより草むらを歩くことになってびしょ濡れになった。途中、「Google先生、本当にこの道で合っているのでしょうか?」と声に出しながら歩いたが、先生は正しく、きちんとセンターまでたどり着けた。北見滞在期間中、旅行先も含めて最も過酷な道だった。北見恐るべし。
ちょっと心を落ち着けようと、センターの温室に行ったら、狭いながら見たことないような巨大な木が色々たくさんあって驚いた。特にタビビトノキは、温室の三角屋根に届きそうな勢いで伸びていた。
公園がたくさんあるなあとは思っていたけれど、住宅街のすぐそばで山歩きまでできるなんて、北見はほんとうに良いところだと最終日に改めて感じた。
汗だく、びしょ濡れになったのでDOTO HOUSEに戻って着替えてチェックアウトし、北見駅でレンタサイクルを返却。担当の北川さんは不在だったが、お土産にとハッカスプレーを用意してくださっていた。
レンタル中も、LINEで何か困っていませんか?と連絡をくださり心強かった。
レンタサイクル、特に電動アシスト付の自転車は、雪のない時期であればとても便利な移動手段だと思うが、まだまだ浸透していないとのこと。
坂道の多い北見に来たら、是非利用をお勧めしたい。
ZUMBAインストラクターのなつきさんが、女満別空港まで車で送ってくれることになり、せっかくだからとランチもご一緒することにした。
端野の有名なお蕎麦屋さんは満席で断念し、北見一というスープカレー屋さん「drop-in」へ。
メニューは具材、ご飯の量、辛さ、スープの種類などが選べるようになっていて、私はチキンと野菜3辛、ココナッツスープにした。
スパイスの香りが食欲をそそり、ココナッツスープのまろやかさとマッチしておいしかった。
カレーは冷凍販売もしているそうで、スーパーなどでも販売しているらしいです。
なつきさんは、私の大学の友人にどことなく似ていることもあって、初めてお会いした時から知り合いのような感覚だったのだけれど、絶望的なほどの方向音痴なところなど共通点も多く、ランチ中も、飛行場へ向かう道中も笑いっぱなしだった。
なつきさんのご経歴とかお仕事のお話などもできて、さらに距離がぐっと縮まった感じがした。
空港はなつきさんも驚くほど混雑していたが、家族へのお土産に金印の山わさびや生どら焼きなどを買った。おすすめの白い恋人ソフトもしっかり食べた。白樺で作られたスプーンの絵柄がシマエナガでちょっとうれしかった。
なつきさんは研修やZUMBAのイベントなどで東京に来ることもあるそうなので、その時はまた会いましょうと約束した。北見でこんな友人ができるとは想像していなかったので、最後にとっても大きなお土産ができた。
15:05発の便だったが、混雑の為飛行機に乗り込んだのは15時を過ぎてからだった。飛行機で隣に座ったご夫婦の旦那様の話によると、空港の混雑は網走湖マラソンがあるからだとのことだった。
空港にダンナ様が迎えに来てくれて、我が家へ。当日は息子の誕生日だったので、近くのレストランで外食をして、お互いにどんなことがあったかなどを話しながら食事した。
バースデーケーキは用意できなかったのだが、なつきさんが「ティンカーベル」の「チーズベーク」という有名なケーキをお土産に用意してくれていた。レンタサイクルの方も、おいしいスイーツがたくさんあるとおっしゃっていたが時間がなくて買いに行けずじまいだったので、噂のスイーツも食べることができてうれしかった。息子も「おいしい、うん、おいしい」と、何度もうなずきながら食べていた。おかげでよい誕生日になった。
今回、平日は仕事をし、休日や夜はその土地を楽しむという、二拠点居住を存分に体験、満喫することができた。移住というと少しハードルが高いが、今回のように少し長い期間自宅とは別の場所に滞在し、テレワークしつつ地域との交流をはかるという方法であれば、やってみよう!という思い切りの気持ちさえあれば実現可能だと感じた。