家族。オハナ。
今年一番楽しみにしていた曜日は月曜日だ。
何故ならば・・・和田洋人先生の「殿さまとスティッチ」の最新話が月曜日に公開されるからだ。
殿さまとスティッチのWEBページはこちらから
毎週毎週楽しみにしていたこの物語が今日、2020年12月21日、月曜日に最終話を迎えた。
▼スティッチ好きに・・・
このnoteでも何回も書いたように、ぼくはスティッチが大好きになった。
特定のキャラクターを好きになったのは人生で3度目だ。
そもそもスティッチに詳しかったわけではないし、ディズニーキャラクターを好きになることはあんまりなかった。
無論、嫌い、というわけではない。
ディズニーパークに行けばぼくなりの楽しみ方をするし、ディズニーの映画を見ればやはり心動かされる。
ただ、今までディズニーに関して、特定のキャラクターを好きになることはなかった。
劇団員の松井ともみにこのキャラクターについて教えてもらったのがそもそものはじまりだ。
今回の記事で触れる和田先生の「殿さまとスティッチ」の存在も松井から教えてもらった。
もちろん、松井に教えてもらう前から”スティッチ”の存在は知っていたが、今のように夢中になるとは、文字通り夢にも思わなかった。
最初は劇団の稽古中に松井がスティッチの真似をしてくれていて・・・自粛期間の中に稽古もままならない時に・・・スティッチが聞きたいなぁ~と思い、映画やアニメを見はじめたのだ。
スティッチの作品は映画、日本で作成されたアニメ、そして和田先生の「殿さまとスティッチ」を何度も何度も見ている。
このコロナ禍においてぼくは・・・スティッチに、「殿さまとスティッチ」に大事な事を教えてもらっていると感じている。
▼毎週月曜日のお楽しみ
ここでは物語の内容には詳しくは触れないが・・・とにかく、ぼくの心の中に大切なものが残った。
これが月曜日の夜、たった今の感想だ。
冒頭にも書いたがこの漫画の更新は毎週月曜日に行われていた。
毎週毎週、新しいお話、おまけマンガも楽しみにしていた。
子供の頃、毎週月曜日に発売されるジャンプを楽しみにしているように。
大人になって、ヤンマガを毎週月曜日の朝、煙草と共に買い、移動中に漫画に夢中になっていたように。
隔週発売されるゴルゴ13の最新話が待ち遠しい気持ちで待っていたように。
昨日まで、いや、先週の月曜日から、今朝までぼくは
「来年からつまんないな」
という思いがしていたのだ。
前回更新のおまけマンガが発表された際…『次回最終回』の文字を見た時にぼくは本当に2時間ほど沈んだ気持ちになっていた。
それは「殿さまとスティッチ」が最終回を迎える悲しさだった。
寂しいと言ったらいいだろうか、何を楽しみにしていこうか、という思いあり、毎週月曜日の更新を待ち続けるワクワク感が消えてしまうというような、どこかぽっかり心に穴が開いたような感覚だった。
実際、最新話を読むとすぐに次の話が読みたくなるほどワクワクしていたし、作者の和田先生のTwitterにも「早く読みたいです!」となんとも小学生並みの感想を送ってしまっていた。
そのワクワク感がもう味わえないかと思うととってもさみしい、なんともしめつけられるような気持ちがぼくの心を覆っていた。
▼2020年12月21日、月曜日
しかしながら。
今日更新された「殿さまとスティッチ」の最新話を見て、考えが変わった。
ぼくの心の中に違う思い、考えが心を塗り替えたのだ。
それは・・・
「殿さまとスティッチ」で生きている登場人物たちは、今でも、その世界で生きている。生き続けている。
最終話で見せてくれた、殿さま・命尊のしゃべり、息づかい、表情、心。
他の登場人物たちの言葉、空気、表情、心。
スティッチの息づかい、表情、鼓動・・・そして、心。
全てがそこに存在し、さらに生き続けている事を感じたのだ。
物語の中で、殿さまとその家臣たちは、勝鬨をあげていた。
戦いに勝った殿さまと家臣たちとスティッチ。
あの見開きで描かれていた勝鬨にぼくは心が奮えたのだ。
今朝までぼくの胸の中にあった「さみしい」という気持ちは完全に消え去り、不肖ぼくも彼らとともに”勝鬨”を上げていたのだ。
▼心に残ったこと、教えてもらったこと
ぼくはこの「殿さまとスティッチ」にたくさんの事を教えてもらった。
その内容は数限りないが・・・特に、この最終話では、家族、友情、愛情、勇気、立ち向かう事について考えさせられたし、彼らにこれらの大切なことを教えてもらったと感じている。
このコロナ禍において、人と会えない事が多い。
もちろん、感染予防をすればそんなことないが…それでも、色々な状況において自由に会えない事が多い。
こんなぼくでも、会いたい人はたくさんいるし、例年以上に会えない人がたくさんいるし、ぼくが必要とされているかどうかは別にして、会いたいと強く思う人々がいる。
その人たちにも愛する人たち―――家族がいて、友人がいて―――がいる。
ぼくにもいる。
今、必死になって、その愛する人たちを、自分たちのできることで新型コロナウィルスから守っている、コロナ禍を乗り越えようとしている。
そこに必要な大切ななにか、気持ち、思いやりといったものが「殿さまとスティッチ」にはあるのではないかとぼくは感じている。
実際にぼくはそれを感じ取った。
会えないからこそ、感じること。
会えないからこそ、大切に思う心。
会えなくても心を通じ合わせること。
何も言わなくても信じる事、心通わせること。
もっともっとたくさんの事、言葉にできないことをこの作品に教えてもらったのだ。
家族。オハナ。
スティッチのどの物語でも語られるテーマだ。
今回、この漫画作品を読み続けていて、ぼくは強くこのテーマを感じる事ができた。
そう、殿さまとスティッチは家族なのだ。
▼殿さまとスティッチ
最終話のタイトルは「殿さまとスティッチ」だ。
和田先生がこのタイトルをおつけになったお考えはぼくにはわからない。
ただ、最高のタイトルだと感じている。
この物語は、確かに、「殿さまとスティッチ」なのだ。
今日の話の殿さまの言葉と行動が、多くの登場人物の心を動かし、あまつさえ、ぼくを含めた読者の心を動かしたのではないだろうか。
そして、スティッチの表情の変化が物語るように、スティッチが殿さまの元に来て、数々の暮らしを共にしたからこそ、殿さまの、登場人物たちの最終話の言動につながったと感じている。
さきほども書いたが、殿さまとスティッチは家族である。
さらには、最終話までに出てきたすべての登場人物が家族のように―――殿さまとスティッチを通じて―――つながっているのをぼくは感じている。
「殿さまとスティッチ」ー最終話「殿さまとスティッチ」
ぼくはこの漫画作品に出会えたことがとても嬉しいし、もう、今朝まで抱えていた気持ちはない。
それどころか、ぼくも殿さまとスティッチのように、困難に向かい合い、勝鬨を上げられるように戦い続けていこうという決意が増した。
ぼくは素晴らしい作品に出会えたと思っている。
映画でも小説でも音楽でもアニメでも演劇でも絵画でも・・・もちろん漫画でも。
人の心を動かすものは無数にある。
ぼくは今日という日にそれを再認識したと共に、殿さまとスティッチがこれからもその世界で生き続けていく事をとても心強く思う。
ぼくは弱い人間だから、すぐにサボるし、逃げようとする。
けれども、そんな時は命尊とスティッチの思いと言葉を思い出して生きていこう。
毎週月曜日を待ち遠しいと感じていた思いを・・・抱いてもらえる作品を創っていこう。
向かい合い、勝鬨を上げられるように。
和田先生、とっても素晴らしい素敵な作品をありがとうございました!!
和田先生のTwitterから。