プロダクトマネージャーが備えたい妄想力
妄想する?
妄想と聞くと、頭の中で何かを想像をすることをイメージしますが、今回はPdM視点でこの妄想について少し抽象的な話を書いてみようと思います。
プロダクトマネージャーを担う中で、目の前の課題を特定して解決していくことはもちろん重要なのですが、それに加えてそのずっと先にある「課題が解決されきった世界」を考えてみることも同じくらい重要なのではと思うようになってきました。
特にプロジェクトをいくつか立ち上げていく中でよりそう思うようになってきています。なぜなのか考えてみると、自分がプロダクトで何らかの課題解決をすると決めるときに「世の中こうなってほしい」と妄想して「世の中のあるべき姿」を具体化していくのですが、この作業自体がプロジェクトを進める上で悩んだときの軸になり推進力となっているからかもしれません。
妄想する力とは何なのか
妄想力と聞くとSFの世界をイメージするかもしれませんが、これはある意味合っており確かにSFの世界を想像するのに近いのかもしれません。自身の携わるプロダクトが将来、世の中にどう溶け込みどう利用されているかを高い解像度で行っていくには様々な観点から妄想する力が必要になってくると感じています。
この妄想力には二点の視点があると思っています。
まず一つは課題解決観点です。関わっているプロダクトやそこでの課題解決が進んだ先の未来、5年、10年、20年の先を見据えた未来を想像することです。極端な例になりますが、「自動車」というプロダクトに携わっているのであれば、その先の未来は「自動運転の普及で個人が自動車をほとんど所有しなくなる世界」になると想像をしてみる感じです(これは一例ですが)。
そして二点目は世の中の様々なテクノロジーの発展という観点です。例えばAIやブロックチェーンなどのテクノロジーが数年後には世の中にどう溶け込み、実際のユーザー体験の形をより具体的にイメージすることです。
つまりは、テクノロジーが進化した未来で自身のプロダクトがどう組み込まれているのかその世界観をイメージすることになります。
自身が携わるプロダクトの未来の形をイメージする
さまざまな先端テクノロジーが溶け込んだ際のユーザー体験や世界をイメージする
こういう段階を踏まえて、自分たちが目指したい世界がより具現化されイメージできてくるのではないかと思います。
未来と現在にどう接点を作っていくか
目の前の課題解決と未来への妄想は短期視点と長期視点と言い換えることができるかもしれません。そういう意味では、プロジェクトを進める上で妄想を常に頭の片隅に置いておくことが重要なのかもしれません。冒頭で申し上げたように、この妄想が方向性に悩んだりした際に軸となり推進力になってくれます。
また少しでも妄想に近づくためには目の前の課題解決と妄想の接点について考えていき、そういう視点を入れながらプロダクト開発を進めていくのが良いのではないでしょうか。「今取り組んでいる施策は妄想世界のこのパーツになる」、「こういう課題をこういうソリューションで解決していけば実現したい未来に近づく」そういう視点を持って日々進んでいくことが重要なのだと思います。
また、この妄想をチームで共有することによって進む方向が揃ってもきますし、ワクワクする気持ちになればモチベーションにもなります。
以上がここ数年考えてた妄想力についてでした。まだまだ考えてとしては荒っぽいところがありますがご容赦ください。
この記事がどなたかのお役に立てれば嬉しいです。
追伸
書いていて感じたのですが妄想している未来とはプロダクトビジョンに近いのかもしれません。
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