ドッググルーマーの心得。
昨日のトイプードルのお客様。。。。
以前のサロンではかなり手荒く、厳しくグルーミングされていたようです。
嫌々の仕草をすれば、グルーマーさんに怒られて威嚇される。
決められた時間内に終わらせなくてはならないから、
犬の気持ちそっちのけで無理矢理押さえ込まれて、我慢してグルーミングされていたのかなー。
・・・・私もグルーマーだから、「時間に追われてイライラ」ってのは理解できるよ。
でも、仕事量をセーブするようになってからは時間がない!って感じることはない。
それはさておき、昨日のトイプードルさんのお話。
特に足先を触ると唸って、噛みついてくる。と飼い主様から事前情報をいただいていたので、シャンプー前のブラッシングと前準備でどんなレベルなのかチェック!
実際、お手入れ始めてみると、爪切りとブラシが嫌がる感じ。
あ~。ありがちなやつだな~。と思い、何となく原因もわかるので楽しく話しかけながら、いちいち褒めながら・・・そしたらどってことないのね♪
まずは、
「グルーマーさんが怖い」
ってのを払拭させてあげないとね!この先、ウチじゃなくても、他のサロンに行ってもこのプードルさんが怖がらないようにコミュニケーションをしてあげるのが最優先!
あとは、お風呂タイムで気持ちいいリラックスのツボを優しくマッサージしてあげて、緊張を解放してもらいました!
(このツボは誰にも教えんばい!WWWW)
シャンプーして、ドライして、コートを立たせた状態で絶句・・・・
「なんじゃこりゃーーーーー!!!!!」(笑)
全身バリカンなのかな?シザー使わないのかな?
ボディーはいいとして、顔まわりも四肢もラインの「ラ」の字も見つからない。はて???ガッタガタなアウトライン。
お客様も今まで、愛犬を厳しく指導されていたのに加えて、このトリミングの仕上がりに満足していたのだろうか?それで月1お金を支払ってグルーミングしてもらってたんだものね。。。
愛犬には可哀想な時間だったと思うし、、、、、と思ってしまった私。
確かに色んな考えを持ったグルーマーさんがいて当然だと思う。
お店を続けるために、短時間で1日に多くの犬のお手入れをしなければならないところもあるだろうし。
指名料取ったり、オプションも奨めたり、1日に受ける予約を制限したりして、質のいいトリムを行うところもある。
何がよくて、これはダメだと生意気なことを言っているように聞こえるかもしれないが、
要は、
グルーマーが穏やかに犬と接していられているかどうか!
が、最大の見極めポイントだと思う。
実際に要領よく1日に15頭とかそれ以上をキレイに仕上げるカリスマグルーマーさんだっていらっしゃる。
もうそれは神レベルで私には到底出来っこない、雲の上の存在の先生なのだ。
彼女は本当に犬を愛しているからこそ、一切の手抜きをしないですし、問題のある犬でさえ一瞬で彼女の虜になりお利口さんにグルーミングをさせる。
そしてなにより愛そのもので犬にも人にも接することのできる彼女にとっての唯一無二の天職なのだとさえ感じる。
なのに一方、自分の感情のままに怒りを犬にぶつけてしまう人もいる。
私も時々イラっとするけどね、感謝!感謝!これも経験と勉強させてもらってる!って気持ちを入れ換えられるようになった。
向き合う犬と気持ちを同調させる。
だからグルーミングルームはいつもご機嫌グルーミングができるように楽しい雰囲気作りを意識する。
グルーマーっていっても、グルーミングだけすればいいってお仕事じゃないのよね。
時には、飼い主のお悩み相談も受けるし、そのために犬の健康の勉強もしなくちゃいけない。
そしたら、簡単な獣医学みたいなことも大まかに知らないとだし、フードの詳細も調べなくっちゃだし。。。
ある程度のしつけの知識も必要とされる。
接客そのものも学ばなければいけない。
もちろんトレンドのトリミングも基礎のトリミングも日々勉強しなければいけない。
もっといえば、1頭1頭のそのときの様子だったり、違和感を感じ取ったり、もうもうそれは気にかけることは数えきれないほど。
でもグルーマーに限ったことではない。
大切なのは、
命を預かる責任と自覚と覚悟
どんな職業であれ、みんな命がけだ。
グルーマーが特別大変なわけではない。
仕事に傲慢になったら、それは勘違い。
誠意をもって目の前のことに取り組む。
シンプルでいい。シンプルがいいのだ。
自分の本音に素直に従う。
って言う、私もまだまだ半人前。いや、半人前にも至っていないかもしれない(笑)
心と心が繋がるグルーマーになる。
それが私の目指すグルーマー。
もちろん犬と私。
そして飼い主と私。
一番は飼い主と愛犬が本音で心と心が繋がるように。そんなお手伝いがしたいと思うのです。
Yoshimi