フリーランスと税金の話
令和2年分の確定申告も無事に終わりましたので、フリーランスの税金関連の話でも書きたいと思います。
確定申告とは
1年間の売上や経費などからどのくらい利益(所得)を得たかを計算し、国(税務署)に納める税金を申告するイベントです。会社員の場合は会社が代わりに所得の計算をして税金を納めている(源泉徴収といいます)ので不要になります。
初めての確定申告の時
フリーランスになった初年度あるあるといえば、「税金ってこんなに高いの!?」と感じることだと思います。会社員で源泉徴収されているときは税金高いな~くらいで気にならないですし(私は全く気にしていませんでした)会社が給料から天引きされるので、払っているという感覚が少ないというのが大きいかと思います。当然ですが、フリーランスになった場合は自分で税金を納めることになります。
税金を納めるといっても、特に大変なことはなく、口座引き落としだったり振り込みだったり、コンビニなどで支払える支払い用紙が自宅に届いたりするで、それに従って払うだけです。クレジットカード支払いができるものもあるので、公共料金みたいで意外と普通です。
支払う税金の種類
どんなものが給与から差し引かれているかというとだいたい以下の4つです。加えて業種によっては個人事業税もかかります。なお、私は税のスペシャリストではないので、超絶ざっくり説明しますので、詳しくはGoogleなどで調べてみてください。
・所得税
・住民税
・国民健康保険(会社員は国民健康保険組合)
・国民年金保険(会社員は厚生年金保険)
■所得税
国に納める「国税」で、働いて得た所得に対してかかります。収入によってかかる税率が異なり、5%~45%の範囲になります。
■住民税
地方自治体に納める「地方税」で、こちらも所得に対してかかりますが、税率が10%で固定です。
■国民健康保険
病院にかかるときに国や市町村が医療費を負担してくれる為の保険です。超絶ざっくりいうと窓口での支払いが3割負担になっているかと思いますが、残りの7割を負担してもらえるやつです。所得によってかかる税率が異なります。しかも市によって計算式が異なります。計算式がめんどくさいのですが、大体10%前後になります。会社員だと会社と折半になります。
■国民年金保険
メディアなどで年金(老齢年金)部分がよく取り上げられますが、これも国の保険の一つです。こちらは固定で、令和2年度時点で16,540円です。年々上がっているので令和3年度は変わると思います。厚生年金は所得によって変動し、会社と折半になります。
売上・経費・所得とは
よく出てくる税金の計算で重要な3つの用語について超絶ざっくり説明します。
■売上
経費を差し引いていないクライアント等との契約金の部分で、純粋な売上にあたる部分です。
■経費
仕事を受注・遂行する上でかかったお金です。パソコンなどの工具や交通費などです。
■所得
売上から経費を差し引いたもの。所得=売上ー経費。
なぜ高いと感じるのか
■単純に単価が上がるから
ほとんどの人が会社員時代に比べて収入が増えると思います。仕事がなくても給料が支払われる会社員と比べ、仕事がなければ収入なしのリスクを抱えるフリーランスとしてはそれぐらいもらわなければ厳しいというの事実ですが、収入が増えると当然、税率が上がり、取られる税金も増えます。
■会社との折半部分がなくなる
税金の種類で書いた内容ですが、社会保険料(健康保険・年金)が全額負担になり会社との折半部分がなくなります。単純に倍支払うことになります。特に国民健康保険はえげつないことに・・・。
■気持ちの問題
最初に書いた「自分で支払う」という部分が一番大きいような気がします。しかし「気づく」ということが一番大切だったりするのです。
節税の重要性
各税金は所得(=売上-経費)に対してかかると説明したとおりですが、会社員は給与所得者控除というものがありというものがあり、一定額を経費として差し引かれます。フリーランスは経費を自分で計上するので、うまく節税することが重要になってきます。
エンジニアなら、パソコンや作業場所としてつかったコワーキングスペース、クライアント先への交通費、勉強のための書籍代、同業者との交流・・・などが経費として計上できます。それ以外にも経費扱いにできるものはたくさんあるので、とりあえずなんでも領収書はもらっておく習慣ができますね。
あとは経費だけだと限界があるので、小規模企業共済やらiDecoやら医療費控除とか使える制度は色々と使い倒します。これについてはまた機会があるときに書きたい思います。