アートと説明
だらだらと文章を書く。卒論からの逃避である。
私は一年間、アメリカのリベラルアーツカレッジに留学していた。
日本では取れない授業を取ろう、ということで、アートの授業をとっていた。
写真と、Reclaimed Imageというコラージュなどを扱う授業。
どちらもArt Statementという、その作品にどんな思いが込められているのかの記述が求められた。
そうか、芸術って、説明がいるのか。
当たり前のことなのかもしれない。ただ、違和感はあった。
「芸術は国境を越える」なんて、よく言うけれど
説明が必要では母語の域をでない。
それを翻訳したところで全くの別物になってしまう。
そんなことを考えたのを、今思い出した。
もう一つ。僕はジャズバンドに入っていた。
先生が何を言っているか聞き取れなくても、なんとなく言われてる通りの演奏ができた。
最終的には、つたない英語で僕が指示を出していた。
少なくとも演奏には反映されていたと思う。
言葉なんて存在しなくても、音楽に体を預けてしまえば伝わるものだ。
音楽は簡単に国境を越えた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?